帰ってきたE.T.

 

先日、「中学生におすすめの映画」を30本ほど挙げてみた。

その中の1本に「E.T.」を入れたが、

一昨年、37年ぶりに続編が出ていたのを知ってびっくり。

 

ただし、これはインターネット会社の

コマーシャルとして作られらたショートムービー。

 

タイトルは「A Holiday Reunion」。

4分ちょっとで観られるので、

興味のある人は見てみてね。

 

なんと、あの時の主人公・エリオット少年を演じた俳優、

ヘンリー・トーマスが出演している。

もちろん彼は無事に大人になっていて、この時点で48歳。

作品の中ではパパとなっている。

 

「E.T.」の公開は1982年。

世界中で大ヒットした

スティーブン・スピルバーグ監督の作品である。

 

思えば80年代はハリウッド映画の黄金期で、

「スターウォーズ」「エイリアン」「ターミネーター」などの

SFアクションをはじめ、現代に繋がるエンタメ大作が

続々と作られ、ガンガンヒットを飛ばしていた。

 

その後、シリーズ化された作品も多く、

「E.T.」も人気に乗じて続編が作られても

おかしくないはずだった。

 

実際、そういう企画は上がっていたと思う。

けれどもスピルバーグ監督がやろうとしなかったのだろう。

僕もこれは彼の最高傑作だと思っている。

 

だからこそ、このショートムービーを観て思ってしまった。

スピルバーグ監督、失礼だけど、

きっとあなたの時間は残り少ない。

あなた自身の手でやったらどうですか、100分の続編を。

 

こんな世界が分断される時代だからこそ、

1982年とはまったく違った、

けれども人々が納得し共感できる「続E.T.」を。

あなたの手で作る価値があるのではないか?

そう僕は待望している。

 


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中学生におすすめの映画

 

フェイスブックで「中学生におすすめの映画を教えて下さい」

とあったので、いろいろ好きなのを書き出してみたら、

残念ながら半分くらいはR15だった。

 

でも、リュック・ベッソン監督の映画「ニキータ」「レオン」はR15だろうと思ってたらセーフ。

逆に同じベッソン監督でも「グランブルー」はNG。

バイオレンスよりエロスに厳しい。

 

グランブルーはきれいな濡れ場だったという印象があるけど、

とにかくやってるところや丸ハダカが出てきちゃダメってことだ。

サイコホラーの元祖みたいな「羊たちの沈黙」なんて

子供が見たら人間が怖くなりそうな映画だけどOKなんだね。

 

というわけで、中学生だからと言って教育上好ましい映画、

感動しますよ映画ばかり見せてちゃいけない。

怖い世界、醜い世界、残酷な世界、変な世界にも

なるべく若いうちから触れておいたほうがいいということで

オススメを出してみました。

 

●トミー:70年代ロックオペラ。幼少期のトラウマを克服していく青年の物語。当時のロックスターが集結する絢爛豪華な世界。

 

●ジーザス・クライスト・スーパースター:70年代ミュージカルの金字塔。舞台っぽい、メイキングオブ丸出しのつくりも面白い。

 

●レ・ミゼラブル:原作も名作。ミュージカルとしても、音楽としても名作。舞台を完全映画化。

 

●オペラ座の怪人:同上。舞台を見られない少年少女たちにぜひ映画で体験してほしい世界。

 

●ブレードランナー:これからの社会でAI、ロボットと共生する人間が見ておくべきSFを超えたリアル。

 

●マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ:詩情あふれる少年の成長物語。スウェーデン映画。

 

●ビッグ:大人になりたい子どもが一夜にして夢をかなえて活躍するファンタジックコメディ。若きトム・ハンクスの名演。

 

●はじまりへの旅:現代文明の中で生きる人たちの内なる希望を発見させる寓意と哲学性あるコ三カルなロードムービー。

 

●帰って来たヒトラー:独裁者であり大悪党とされているヒトラーだが、彼を産んだのは何だったのか?という話。現代批評を交えた物語でありながら、かなりのエンタメ。

 

●わたしを離さないで:原作もドラマも映画も傑作。これまた未来の社会を生きる人間が見ておくべきSFを超えたリアル。

 

●田園に死す:70年代アングラ演劇の帝王にして詩人・思想家の寺山修司の前衛幻想劇。中学生になったら、これくらい異様な世界に迷い込む体験をしておいた方がいい。

 

●その日の前に:人生を考える終活映画。宮沢賢治の詩を基調とした大林亘彦監督ならではのファンタジーワールド。

 

●鉄道員(ぽっぽや):詩情あふれる鉄道員のヒューマンドラマ。消えゆく日本の心を一度は堪能してほしい。高倉健さんも志村けんさんも今はもういない。

 

●花とアリス:かわいい女の子の恋愛話。確か原作は少女漫画。アニメ化もされた。

 

●万引き家族:是枝監督のおもしろ悲しい傑作。犯罪と裁判の舞台裏を描く「三度目の殺人」もおすすめ。

 

●実録連合赤軍・あさま山荘への道程:中学生のいじめと変わらなかった、堕した学生運動の理想と末路。日本の黒い歴史の一つとして見てほしい。フィクションなのにドキュメンタリーのよう。

 

●この世界の片隅で:今や戦争のことは映画で知るしかないかも知れない。これはアニメだし、入門編として最適&素晴らしい高質のドラマ。

 

●シザーハンズ:ジョニー・ディップの出世作。モンスターのメルヘンストーリーと映像美。

 

●あの頃ペニーレインと:70年代ロックをテーマに、グルーピーの女の子に恋してしまう少年の青春物語。

 

●街の灯:一度は見ておくべきチャップリンの名作クラシック。

 

●おくりびと:中学生も死を見つめる時間を持つと良い。その入門編としても面白い。

 

●深呼吸の必要:沖縄を舞台にした青春もので、とても癒され、さわやかになる。

 

●トゥルーマンショー:バーチャルワールドを生きる現代人必見の“恐怖”コメディ。ジム・キャリーの代表作。

 

●レインマン:自閉症の兄を助ける弟の物語。ヒューマンドラマ。ダスティン・ホフマンとトム・クルーズの共演。

 

●太陽がいっぱい:アラン・ドロン主演。いまだ最高のサスペンスドラマに思える。フランス映画の金字塔。

 

●ET:宇宙人の子どもを助ける少年たちの話。思い出しただけで胸躍り、脳が宇宙に舞い上がるスピルバーグの最高作。

 

●ALWAYS三丁目の夕日:高度成長期は現代と地続きであり、歴史の1頁でもある。おとなのノスタルジーだけにしないで中学生にも見てほしい。

 

●ラジオの時間:稀代の喜劇作家・三谷幸喜のエッセンスが詰まっている。「12人のやさしい日本人」もおすすめ。

 

●ニキータ:泣き虫の殺し屋の大活劇。女の子が無中になる。

 

●レオン:やさしい殺し屋の悲劇。男の子が夢中になる。ジャン・レノが最高。

 

●羊たちの沈黙:「人間とはなんと恐ろしい生き物だ」と思わせる史上最恐のサスペンスにして、サイコホラーの原点。現代の異常心理を描くサイコドラマはここから始まった。

 

スターウォーズ、ターミネーター、エイリアン、ハリーポッター、ロード・オブ・ザ・リングなどのシリーズものは敢えて外して単独で観られるものだけにした。

 

こうやって書き出してみると、中学生におすすめすると同時に、自分がもう一度観たい映画ばかりだ。

死ぬまでに観られるか?

 


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週末の懐メロ㉔:悲しき鉄道員/ショッキング・ブルー

 

僕の脳内ジュークボックスの中で

すっかり廃盤になっていたショッキング・ブルー。

今年になってからたまたまYouTubeさんにご紹介いただいて

半世紀ぶりに聴いてみたら、まさしくショッキング。

すっかりイカれてしまった。

なんじゃ、この新鮮さ、このカッコよさは!

 

なにせまだ小学生だったので、

ラジオでなのか、テレビでなのか、

街中のどこかのお店でなのか、

どこで耳にしたのか、さっぱり憶えていない。

 

1969年「ヴィーナス」、1970年「悲しき鉄道員」と

大ヒットを連発したので、

けっこうよく聴いていたはずではある。

 

けれども中学生になってロック好きになってからは

「昔流行ったポップスグループ」として、

すでに過去の存在になっていた。

 

なんかその頃も耳にしたことがあったかも知れないけど、

古臭くて全然興味がわかなかった。

しかし、50年の歳月がそんなイメージをひっくり返した。

 

オランダのバンドで、

ヴォーカルのマリスカ・ヴェレスは

ジプシーの血をひく60年代型エキゾチック美人。

ーーということも初めて知った。

こんなちゃんとしたプロモビデオが残っているのも驚きだ。

 

世界的な大ヒットになったのは「ヴィーナス」の方だが、

僕はちょっとメランコリックなメロディーラインと

「No No No」という印象的なフレーズがリフレインされる

この曲の方がお気に入りだ。

 

「悲しき鉄道員」という邦題も

文学感、レトロ感が漂ってかえって新鮮で魅力的。

 

運転士なのか、機関士なのか、車掌なのか、駅員なのか、

はたまた開発者なのかーー

世界各地で特急列車が次々と開通し、

鉄道という産業・交通機関が花形だった時代には

「鉄道員」が一つの職業世界を表していた。

 

そういえば浅田次郎の小説を、

高倉健さん主演で映画化した「鉄道員(ぽっぽや)」

という20世紀の鎮魂歌のような名作もあった。

 

この歌のように、女よりも新列車の開発に夢中だった

レイルロードマンも大勢いたに違いない。

いまや絶滅寸前の「男のロマン」という言葉が通用した

最後の時代の名曲ともいえそうだ。

 

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ポップミュージックをこよなく愛した僕らの時代の妄想力

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ビートルズをきっかけにロックが劇的に進化し、ポップミュージックが世界を覆った時代.僕たちのイマジネーションは 音楽からどれだけの影響を受け、どんな変態を遂げたのか。心の財産となったあの時代の夢と歌を考察する、音楽エッセイ集。ブログより33編を厳選・リライト。

もくじ

●八王子・冨士森公園のスローバラード駐車場で、ポップミュージックをこよなく愛した僕らの時代の妄想力について考える

●アーティストたちの前に扉が開いていた

●21世紀のビートルズ伝説

●藤圭子と宇多田ヒカルの歌う力の遺伝子について ほか

 

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シン・エヴァ カーテンコールと青い海

 

卒業式とは言え、僕は落第生である。

1回だけだとよくわからん。

で、さらに昨日、庵野監督のドキュメンタリー

(NHK「プロフェッショナル」)を観たので、

もう一度、映画を観に行った。

 

劇場に入って「おおっ!」

先週とポスターが替わっている。

 

先週(ちょうど1週間前の3/16)、砂浜にいたのは

パイロット5人だけだったが、

今日はゲンドウやミサトをはじめ、

他に9人の主要キャラが加わり大集合。

そうか、このポスターは芝居のカーテンコールだったのだ。

 

さらに真っ白だった海が、美しいブルーの、

リアルな海に変わっている。

架空世界から現実世界への回帰を

表しているのかもしれない。

ファンはたまらず泣くだろう。

 

おそらく最初から取り換えるプランだったと思うが、

こういうところも客のハートを撃ち抜く。

これだけでも2回来て得したような気分になる。

いい意味で商売上手。

 

2回目は流れがわかっているので、ある程度、

冷静に見られて、さらに面白かった。

 

もしや3枚目があるのだろうか?

YouTubeではネタバレ大会で、い

ろんな人が自説を並べまくってて賑やかだ。

勉強させてもらって、

もう1回、ロードショーが終わるころ、

観に来るかもしれない。

 

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 社会のニーズに応え、生活に入り込み、世界を変革していくAI・ロボット。はたしてやつらは人間の敵か味方か? 上司か部下か? ライバルか友だちか? ただの機械に過ぎないのか、それとも人類の子どもなのか?

 

2016年夏から2020年夏まで、AI・ロボット・インターネット・DXにまつわる考察の面白まじめエッセイ集。ブログから33編を厳選・リライト。

 

●もくじ

・介護士・看護師は人間か、ロボットか?

・インターネットがつくるフォークロア

・こちとら機械だのロボットだのじゃねえ。人間でぃ!

・聖書から始まった「人間VS機械」

・子どもはどうしてロボットが好きなのか?

・きみはロボットじゃないよ

 ・ロボットみたいな人間、人間みたいなロボット ほか

 

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生まれて生きて繁殖して死んでいく僕ら

 

春の喜びは生きる喜びと結びついている。

花を見ながら、人間も地球の一部であることを

自覚させられるからかも知れない。

 

近年、テクノロジーの進化とともに、

農業に関心が寄せられていること、

若い人の就農が増えていることも、

これと関係しているのではないかという気がする。

 

昨年来のコロナ禍でめっきり減ってしまっているが、

農業関係の取材の仕事が

そろそろ復活するかも知れない。

 

今週はシン・エヴァにすっかり頭をやられてしまった。

ちょっとだけネタバレになるが、

あの世界観の中で、農業が出てくるのには

かなりびっくりした。

いきなり「この世界の片隅に」へ

ワープしたような感じだった。

でもそれは僕らの心象風景。

廃墟となった街も、希望の村も。

 

そしてネコも出てくる。

エヴァでネコに逢うとは思わなかった。

いい味出してるネコたちに思わず涙。

生まれて生きて繁殖して死んでいく僕ら。

そのすべてが喜びであり悲しみ。

 

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シン・エヴァ観劇 卒業おめでとう

 

お天気も良く、ポカポカ陽気になったので、

自転車で五日市街道をひた走り、

吉祥寺の映画館まで行って、

シン・エヴァ、観て来た。

 

2時間半。

ネットでチケット取ったとき、

1時間半の間違いじゃないかと思ったが、

観て納得。

息子がショートメッセ0ージで書いてきた通り、

まさしくみんなの卒業式。

 

過去3作はもちろん、

テレビ版も旧劇場版もすべてひっくるめて、

主要登場人物ひとりひとりにすべて意味と決着をつけて、

25年にわたるエヴァンゲリオンの戦いが終わった。

 

すごい。

ドラマと映像の構成・密度がすごすぎる。

そして、やっぱりよくわからない。

 

セリフの一つ一つ、

ビジュアルの一つ一つが

すべて暗喩やストーリーの伏線になっている。

やっぱり脚本とイメージ表現がすごいんです。

 

最近よく聞く「神ナントカ」という言い方は

好きではないが、これは確かに神業。

 

神ついでに言ってしまうと、

僕たちひとりひとりの胸に愛すべき神がいて、

日常の生活、風景の中に神話が溶け込んでいる。

――ということがエヴァンゲリオンという物語だったのだ。

と思う。

 

庵野監督もエヴァファンも卒業おめでとう。

でも、僕は落第生で、やっぱりよくわからないので

1回観ただけでは卒業できそうにない。

少し間をおいてまた観に来ることになると思う。

 

 

 

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シン・エヴァンゲリオンと卒業式2021

 

「シン・エヴァ、庵野監督とエヴァファンの卒業式だった」

 

昨夜、息子から来たショートメッセージに心動かされた。

いいセリフじゃないか。

僕は碇ゲンドウと違って息子に甘いので、

わが子ながら「よく言った」と褒めてしまう。

 

「卒業」という日本語は美しい。

納得のいく終わりも迎えられた時に

本当の意味での卒業という言葉を使うことができる。

そして未来に行くことができる。

 

僕にはもう人生の卒業式しか残されていないが、

コロナで死んでも、地震でも死んでも、

いつでも「卒業」を迎えられるように生きたいと思う。

 

皆さんも「卒業」という言葉を大事にしてください。

そして、絶対に僕にシン・エヴァの情報を流さないでください。

AmzonPrimeで過去作のおさらいをしたら観に行きます。

 

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「わたしを離さないで」と「ノルウェイの森」: 恋愛から遠ざかり、恋愛小説に歩み寄る

 

先週、AmazonPrimeでドラマ「わたしを離さないで」を

一気観したことを書いた。

そのドラマの感触が何かによく似ているなぁ、

何なんだろうと思っていたが、

それが村上春樹の小説「ノルウェイの森」だと気づいた。

 

じつは3年ほど前に村上春樹の初期作品を立て続けに

再読したことがある。

「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」を読み終え、

しばらくしてから「ノルウェイの森」も読んだ。

 

二つのストーリーは共通したところはないのだが、

全体を貫くトーンと言うか、悲しみの色合いみたいなものが

よく似ていると感じるのだ。

 

「ノルウェイの森」は1987年の発売当時、

大ベストセラーになったので、読んだ人も多いだろう。

そして多分、嫌いになった人も多いだろう。

村上春樹を嫌いな人は

たいてい「ノルウェイの森」の悪口を言う。

 

僕が最初に呼んだのは20代後半の頃だったが、

それまでの現実世界から少しズレた、

クールで、幻想的な味わいのある作品が好きだったので、

何とも言えない違和感を覚えた。

 

そして、あのグダグダした感傷的で鬱病的な恋愛の世界と、

濡れ場の描写の妙なリアル感がかなり気持ち悪くもあった。

 

当時、女性の友人らともあの小説について話したが、

一体何を話していたのか、さっぱり思い出せない。

 

たぶん僕も彼女らも、誰もまともなことは言えなかったのだろう。

売れてるし、恋愛がテーマだから読んどくか、

みたいなノリだったのだろうと思う。

 

僕もその頃は恋愛は本の中ではなく、現実の世界にあった。

 

しかし、それから30年経って再読した「ノルウェイの森」は

全然違う世界だった。

 

けっしてすごい傑作だとは思わない。

やっぱりグダグダしてて感傷的で鬱病的なのだが、

それがひどくリアルに自然に感じられ、

抵抗なく受け入れることができた。

 

そして舞台となっている1970年の空気も

ひどく肌になじんだ。

タイムマシン効果というやつだろうか?

 

大事なものを失うこと、

何か得体の知れない巨大なものに奪われること、

抗いようもなく損なわれること、

それでも癒し癒されながら生きようとすること―ー

そうしたものが描かれている気がする。

 

そう考えてみると、「わたしを離さないで」も

こういった要素を含んだドラマだった。

 

こんな劇的な悲恋を体験したことなどないし、

そもそも僕にとって恋愛は遠い世界になった。

 

もうあんな面倒くさいことにわが身を投じる

気力も体力もない。

 

ただ、恋愛について考えることはできる。

半分は性的衝動だが、あとの半分は何なのだろう?と。

10代の子どものように恋に恋しているのかもしれない。

 

今年はどこかで時間を作って

「ノルウェイの森」をもう一度読んでみようと思う。

 

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週末の懐メロ⑲:マーチ・オブ・ザ・ブラッククイーン/クイーン

 

僕にとってクイーンの最高傑作アルバムは間違いなく

1973年リリースの「クイーンⅡ」である。

「マーチ・オブ・ザ・ブラッククイーン」は

その劇的な構成美のクライマックスを飾る

クイーン・オブ・クイーンズとでも呼びたくなる曲だ。

 

デビューアルバムは大半が前身のバンド・

スマイル時代にやっていた曲か、

それを焼き直したものだったので、

「Ⅱ」が本格的なクイーンのスタート、

そして、フレディ・マーキュリーの才能が

爆発した作品でもある。

 

このアルバムは光と闇の世界の対比を描いた

コンセプトアルバムになっており、

アナログ盤ではA面がホワイトサイド、

B面がブラックサイドになっている。

 

英国のダークファンタジーに素材を取ったブラックサイドでは、

悪鬼や妖精が跳梁跋扈する曲がメドレーでつながっている。

4曲目に登場する「マーチ・オブ・ザ・ブラッククイーン」は

その世界観を集約した最高の聞かせどころだ。

 

スリリングな曲展開とドラマチックな構成は、

当初、ツェッペリンのパクリだの、

イエスの物まねなどと、

イギリスの音楽評論家にけなされていたが、

日本のファン(評論家ではない)は、

この頃からすでにクイーンの音楽を高く評価していた。

 

おそらく今でも日本では、世界的なバンドになった後期よりも

この時代の“ブリティッシュ・クイーン”のほうが

人気が高いのでがないかと思う。

 

2018年の映画「ボヘミアン・ラプソディ」では開始早々、

フレディ・マーキュリーが

ブライアン・メイとロジャー・テイラーのバンド

「スマイル」に出逢い、

脱退したヴォーカリストに替わってメンバーになる。

 

その後、バンド名を「クイーン」にして

ライブハウスに登場するのだが、

そこで「炎のロックンロール」を勝手に歌詞を替えて

歌ってしまうシーンが最高に面白かった。

 

そのシーン、その歌詞は、映画のテーマでもある

彼の生き方・不安定なアイデンティティの問題にも

関わっている。

 

映画自体は人間の掘り下げが非常に甘く、

むかし音楽雑誌で読んだクイーンのエピソードを

つぎはぎしただけのストーリーで

まったくの期待外れだった。

 

ただ、マーキュリーが抱えていた問題は伝わった。

 

イギリスという国でマイノリティとして生きる

自分とはいったい何者なのか?

 

このブラッククイーンにはマーキュリー自身が投影されている。

彼は自分が何者なのかを知るために、

英国の闇の女王・ブラッククイーンとなって

自分の心の中にある闇の部分を

洗いざらい表出しようとしたのだ。

 

楽曲の美しさ・カッコよさもさることながら、

そうした視点から聴いても面白いのではないかと思う。

 

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再評価してほしいドラマ「わたしを離さないで」

 

昨日はAmazon Primeで5年前にTBSで放送されたドラマ

「わたしを離さないで」にはまり、

午後から深夜までかけて10話イッキ観してしまった。

 

原作はノーベル賞作家・カズオ・イシグロの同名小説。

ドラマは原作の文学性をきちんと踏まえつつ、

後半は独自のドラマチックな展開も作っていて

ものすごく高質なドラマに仕上がっている。

 

3人の男女の過酷な運命の果て、

綾瀬はるか演じる主人公が海から戻ってくる

ラストシーンは、最近観た映画やドラマの中でも

最も美しいラストだった。

 

水川あさみがタイトルの言葉を叫ぶシーンも

脳裏に貼りついたまま、引き剥がせない。

 

ストーリーの骨格となる

臓器移植とかクローン人間という題材は

平和な日常生活からはかけ離れたもの。

自分も含めて当事者にならなければ目を瞑りたいものだが、

この物語の本当のテーマは、そことは違ったところにある。

 

人間は自分の運命とどう向き合い、

どう生きていけばいいのか。

 

社会に自分の何かを提供し、貢献することと

自分の幸福を追求することとを

どう両立させればいいのか。

 

そのうえで愛や友情やどう育て、

人間同士の絆を作っていけばいいのか。

 

そうしたことを問いかけ、心の深部に響いてきて、

見終わった後もなかなか日常に戻れなくなるくらいの

インパクトがあった。

 

ただ、明るく描きようがない題材なだけに、

(美しいけれども)暗く重いトーンが敬遠されたのか、

放送当時の視聴率は相当ひどかったようである。

 

確かに仕事や家事や子育てで疲れて

1日終えた心身で観るには

ちょっとヘヴィすぎるのかもしれない。

 

けれども今はAmazon Primなどの

動画配信が充実しており、

ほぼ無料に近い低料金で楽しめる。

その意味ではとても恵まれた時代になっている。

 

視聴率だけがすべてではない。

放送当時の人気は芳しくなくても、

面白い作品、優れた内容の作品、

そしてそのとき限りでなく、

この先も永い生命力を持ち得るであろう作品を

自分が好きな時間・好きな場所で

くり返し何度でも楽しむことができるのは嬉しい限り。

 

これからは作り手も視聴率ありきでなく、

そうした意識を持って制作するべきだろう。

 

「わたしを離さないで」は

脚本・演出・俳優、どれも高いレベルにあって

原作への愛とリスペクト、

ドラマ作りに対するチャレンジ精神と誇りと良心を感じさせる。

ぜひ再評価されてほしいと願っている。

 

それにしても主演のひとり、三浦春馬は、

生命の価値を問いかける、

こんな素晴らしい作品で好演しながら、

どうしてあの若さで自殺などしてしまったのか。

今さらながら、とてもとても残念でならない。

 

「昭和96年の思い出ピクニック」

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アイドル、マンガ、オカルト、オリンピック、新聞配達、家族、そして戦争――昭和には愛すべきもの、憎むべきもののすべてがあった。

2021年=令和3年=昭和96年になった今でも、僕たちは昭和の物語から離れられない。

海を埋めたて、山を切り開き、明日へ向かって進んだ果てに見つけたものは何だったのか?

みんなが愛して憎んで生きた時代を1960(昭和35)年生まれの著者が探検する面白まじめエッセイ集。ブログ「DAIHON屋のネタ帳」から30篇を厳選・リライト。

 もくじ

・西城秀樹さんのお葬式:青春の同窓会

・ちびまる子ちゃんとサザエさんはいつまで続くのか?

・昭和オカルト大百科

・新聞少年絶滅?物語

・死者との対話:父の昭和物語

・社会全体の児童虐待と「晴れた空」

・東京ブラックホールⅡ:「老いた東京」は美しいか?

・さらばショーケン:カッコ悪いカッコよさを体現した1970年代のヒーロー

・さらば平成――みんなが昭和に帰りたがった30年

・永遠の昭和 明日のための1960年代・70年代   ほか

 

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「鬼滅の刃」で辿る近代日本の家族主義と個人主義

 

この映画では母の遺言を守り、

命を懸けて無限列車の乗客を守る煉獄杏寿郎の姿に

多くの女性が涙し、杏樹郎人気が爆発したようだが、

僕はその前の、自分の夢と戦う炭治郎のシーンが面白かった。

 

そこには大正時代から現代までの約100年間の

日本人の家族に対する考え方・マインドの変化が

表現されているように読み取れる。

 

僕の親は昭和ひとケタ生まれだが、

この世代の人たちは「今の人は自分勝手」としばしば口にする。

貧しい時代に生まれ育ち、戦争まで経験した彼らは

「和をもって尊し」という教えが身体に染み込んだ世代である。

僕たちのライフスタイル・ふるまい方・考え方を見ていると、

どうしてもそういう思いが口から漏れ出てしまうのだろう。

 

こうした旧・日本人の成り立ち方は、

おそらく明治や大正の人も同じだろう。

とにかく貧しかったので、

家族が身を寄せ合い、いろいろ我慢を重ねて

協力し合って生きなくてはならない。

そうした生き方が大多数だったのだ。

 

国はそこを利用して、日本人は天皇を中心とした家族である、

という夢を見せ、富国強兵を進めて、

アジア随一の軍国国家を創り上げた。

 

けれども戦後、日本人はその夢から醒め、

生まれからその生活スタイルが激変した。

経済成長とともに、それぞれの個性を重んじ、

それぞれが、それぞれの幸福を追求する

個人主義の時代になっていった。

 

これもまた、経済成長という夢に乗っかった結果であり、

その夢もいま、醒めようとしているのだが。

 

いずれにしても昭和の後半、

みんな、それまでの家族の因習、

家族の寄合であるムラの因習から逃げ出すかのように街に出て、

大家族は解体され、核家族になり、

さらに個々バラバラになった。

 

その状況を見て、やっぱり

「昔はよかった。暖かい家庭があった。

いまの日本人は寂しい」という声が出る。

 

おそらくこの大正時代の炭治郎の家族を見て、

これぞあるべき日本人の家族の姿と

感動する人もいるかもしれない。

 

鬼が見せる甘美で幸福な夢の世界。

あの頃の母と弟・妹たちが家にいる。

すべては元通りになっている。

涙の出るような情景。

僕もこのあたりのシーンは泣いた。

 

そして昭和30年代の自分の子どもの頃まで思い出した。

さすがに竈はなかったが。僕の家の台所も土間だった。

煎餅を焼いた覚えはないが、

冬はみんなで火鉢を囲んで餅を焼いて食べた。

おいしかった。楽しかった。

 

けれども現実の世界の時計は進んでいる。

もう後戻りはできない。

 

水面に映った自分自身と対話して

これが夢であることを見破った炭治郎は、

涙ながらに家族に背を向け、走り出す。

そして自分で自分の首を斬ることで

甘い夢の世界から抜け出そうとする。

 

それは、ともすればレトロな夢にすがりたくなる

現代の日本人の心象を表しているようにも見えた。

 

しかし、なおも鬼は夢を見せようとする。

今度は悪夢で、死んだ家族たちが

「なぜおまえだけのうのうと生きている」と呪詛を吐く。

それは炭治郎の胸の奥にある罪悪感を突き刺す。

 

彼は優しい少年なので、炭を売りに出た帰り、

宿を取って一晩過ごしてしまった時に、家族が惨殺されたことに

ひどい罪の意識を抱いているのだ。

 

けれども彼はその悪夢も破る。

自分の大好きだった家族が自分を呪うわけがない。

彼は死んだ母やきょうだいを信じる心を取り戻し、

「俺の家族を侮辱するな!」と叫ぶ。

そのシーンは結構涙腺が崩壊した。

 

家族愛をテーマにした「鬼滅の刃」には、

現代の日本人のトラウマを刺激する要素が詰め込まれ、

さまざまなメタファーがあふれている。

 

それは近代から始まり、江戸時代、戦国時代、

そして原初の鬼・鬼舞辻無残が生まれた平安時代まで遡る。

 

テレビシリーズと今回の映画は

物語全体の第1幕に過ぎず、まだ2幕・3幕とある。

映画まで見てしまうと、この続きが気になって、

原作のマンガが読みたくなる。

うまいビジネスモデルになっている。

 

そして原作が完結しているにも拘わらず、

この先、ネタばれ状態でテレビと映画で

またアニメをやるのかも気になるところ。

 

いずれにしてもコンテンツが優れているからこそ

成り立つビジネスモデル。

今度は原作を読んでいろいろ研究してみようと思う。

 

 

 

 

 

 


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女心に刺さる「鬼滅の刃」

 

節分は過ぎたけど鬼の話。

鬼といえば今や「鬼滅の刃」。

だいぶ遅くなったが、映画を見て来た。

 

節分の日。平日の午前中に行ったので映画館はガラガラ。

そういえば昨年は一度も映画館に来なかった。

 

さすがにAmazonPrimeで配信されるまでは待っていられない。

何といっても興行記録を塗り変えた映画である。

すごい! とまではいかないが面白かった。

 

「強く生まれた者は弱き者を守る使命があります」。

これがこの映画のメッセージであり、

主人公の炭治郎らが鬼と戦う理由である。

 

このセリフを言うのは、もう一人の主人公である

煉獄杏寿郎の母である。

病の床にあった母は、まだ少年だった杏樹郎に

この言葉を残して亡くなる。

鬼との戦いの中で杏樹郎の脳裏にその情景がよみがえるのだ。

 

ここで両隣に座っていた女性が泣き出した。

そのあと、最後までほぼ泣きっぱなし。

見た感じ、中年ぽかったのでお母さんなのかも知れない。

 

「鬼滅の刃」の人気の秘密は、

こうした女心に突き刺さったからである。

女子ウケしなければ、

ここまでの大ヒットにはならなかっただろう。

 

概して女性はそれぞれの技やバトルアクションよりも

登場人物らの過去の物語に関心を寄せる。

なぜ彼らはここで、こうした姿で戦っているのか、

その物語(バックストーリー)に心奪われるのである。

 

それは主人公チームだけでなく、

敵である鬼も同様。

鬼はもともと人間であり、

心を支配した強い思い――怨念、執念、嫉妬、憎悪などが

血肉を得て形になった化け物なのだ。

鬼の中にも泣かせるドラマがあり、

日本人の影の歴史がある。

 

この映画「無限列車編」には、

人間を眠らせ、夢を見させる鬼が登場する。

幸福な夢にどっぷりつからせ、その間に潜在意識の中にある

精神の核を潰して廃人にしてしまう――という恐ろしい術策だ。

 

というわけで眠らされた炭治郎たちは、それぞれの夢を見る。

これによって原作もテレビシリーズも観てなくても、

主人公の炭治郎がどういう運命を背負った少年なのか、

何となくわかるようになっている。

 

これも女子ウケの大きな要因だが、

このマンガの大テーマは「家族愛」である。

敵である鬼もまた家族愛の悲劇から生まれる。

もともと人間だったのに、どうして鬼になったのかという

物語もまたよく描かれている。

 

この映画では母の遺言を守り、

命を懸けて無限列車の乗客を守る煉獄杏寿郎の姿に

多くの女性が涙し、杏寿郎人気が爆発したようだが、

僕はその前の、自分の夢と戦う炭治郎のシーンが面白かった。

 

そこには大正時代から現代までの約100年間の

日本人の家族に対する考え方・マインドの変化が

表現されているように読み取れる。

 

長くなりそうなのでまた明日。

 


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コロナを倒せ! シン・ウルトラマン

 

映画は映画館で観なくてはいけない。

と、僕も言っていた。

でもその信念はコロナでガラガラと崩れた。

 

今ではすっかりAmazonPrimeだより。

何といっても月500円で観放題と言うのはすごい。

それに家から出る必要ないので、

短時間で何本も観れてしまう。

Amazonに限らず、Netflix、Huluなど、

あっという間に映画もドラマも

ネットで観る時代になってしまった。

 

新作は基本的にはまだ映画館で観なくてはいけないが、

1年もすればネットで観られると思うと、

よほど面白そうなもの、これはぜひ大画面で・・・・・

というものでなくては観客を集めるのは難しいだろう。

 

そこで映画界が頼みの綱とするのが

アニメと特撮だ。

 

「もう映画館で観るのはアニメや特撮だけだよ」

と、うちの息子が正月にのたまっていたが、

実際、その通りかもしれない。

俳優の不祥事などでポシャるリスクも小さいし。

 

その二刀流で活躍するのが庵野秀明監督だ。

「シン・ゴジラ」の大ヒット。

完成したものの、いまだ公開されない

「シン・エヴァンゲリオン」。

そして今度は「シン・ウルトラマン」

 

新なのか? 真なのか? 

深なのか? はたまた神なのか?

 

とにかく「シン」がつけば何でも観ちゃうという人たちが

特報映像公開でヒートアップ。

そして特別ビジュアルに記された一言が刺さった。

「そんなに人間が好きになったのか、ウルトラマン。」

 

瀕死の映画館も「シン」がつけば観客が来る!

と、エヴァ、ウルトラマンの連続公開に望みを託す。

 

もはや庵野監督抜きで

日本の映画界は成り立たないのではないかと思えるほどだ。

 

ちなみに「シン・ウルトラマン」は

ゴジラと同じく、庵野氏は企画・脚本。

監督は樋口真嗣氏。

初夏公開。

2020は鬼滅、2021はシン!

コロナを倒せ、ウルトラマン。

映画ビジネスの未来のために!

 

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「ポップミュージックをこよなく愛した僕らの時代の妄想力」

 

ビートルズをきっかけにロックが劇的に進化し、ポップミュージックが世界を覆った時代.僕たちのイマジネーションは 音楽からどれだけの影響を受け、どんな変態を遂げたのか。心の財産となったあの時代の夢と歌を考察する、おりべまことの音楽エッセイ集。ブログ「DAIHON屋のネタ帳」より33編を厳選・リライト。

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もくじ

●八王子・冨士森公園のスローバラード駐車場で、ポップミュージックをこよなく愛した僕らの時代の妄想力について考える

●アーティストたちの前に扉が開いていた

●21世紀のビートルズ伝説

キング・クリムゾンの伝説と21世紀版「風に語りて」

●プログレッシヴ・ロックスターの死①:ジョン・ウエットンの訃報、そしてロンドンの寿司

●プログレッシヴ・ロックスターの死②:キース・エマーソンの尊厳死(1周忌に捧ぐ) 

●ヘイ・ジュード:ジョンとポールの別れの歌  ほか

 


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A.Tフィールドもぶち破る圧倒的面白さ 中田敦彦氏のエヴァ解説動画

 

またもや公開延期になってしまった

映画「シン・エヴァンゲリオン」(完結編)。

けれども、延びれば延びるほど、

ファンは盛り上がり、

YouTubeにいっぱい解説動画が上がってきた。

 

中でも超絶面白いのが、

オリエンタルラジオの中田敦彦氏の解説動画。

 

中田氏はYouTube大学というのをやっていて、

「サピエンス全史」をはじめ、

毎回、様々な思想・歴史・文学などについて

非常に面白く、わかりやすい充実した講義を行っているが、

この動画はスペシャル版。

 

最初に宣言しているように

「自分のために喋ります」と、

26年に及ぶエヴァの歴史、テレビシリーズ、

旧劇場版、新劇場版を全力一挙解説する。

 

何回見ても謎だらけのエヴァンゲリオン。

ああ、あそこはそうだったのか、

あそこはそんな意味があったのかと

と教えてもらったところがいっぱいだ。

 

それにしても最初のテレビシリーズが

深夜に全話一挙放映された1996年、

まさしく僕は「14歳」だった!

と言うシンクロ率MAXの中田氏のエヴァ愛はハンパない。

(エヴァンゲリオンには14歳の少年少女しか搭乗できない)

 

オタク丸出しの超深掘り・超充実の講義内容。

と同時にほとんど講談に近いパフォーマンス。

ものすごいその熱量に圧倒される。

 

ちなみにエヴァの映像は1カットも使っていない。

登場人物と使徒と作品中のキーワードのリストを書いた

ホワイトボードを前にして

前後編、合わせて5時間弱、

ただひたすらしゃべりまくるのみ。

 

そんな動画がすでに前編300万回以上、

後編も200万回近く再生されている。

僕も喋りだけのオンライン講義を聴いて、

こんなに笑って、こんなに泣けるとは夢にも思わなかった。

 

A.Tフィールド(エヴァ用語:心の壁)もぶち抜く面白さ。

「エヴァンゲリオンは現代の神話だ」と言い切る

中田氏のこの解説動画も神話になる。

 

ますます最後のエヴァ映画が楽しみになった。

ホントに完結するのかどうか心配ではあるけれど。

 

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「ポップミュージックをこよなく愛した僕らの時代の妄想力」

 

ビートルズをきっかけにロックが劇的に進化し、ポップミュージックが世界を覆った時代.僕たちのイマジネーションは 音楽からどれだけの影響を受け、どんな変態を遂げたのか。心の財産となったあの時代の夢と歌を考察する、おりべまことの音楽エッセイ集。ブログ「DAIHON屋のネタ帳」より33編を厳選・リライト。

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もくじ

●八王子・冨士森公園のスローバラード駐車場で、ポップミュージックをこよなく愛した僕らの時代の妄想力について考える

●アーティストたちの前に扉が開いていた

●21世紀のビートルズ伝説

●藤圭子と宇多田ヒカルの歌う力の遺伝子について

●ヘイ・ジュード:ジョンとポールの別れの歌  ほか

 


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「ザ・ビートルズ:Get Back」を観て死ね

 

昨年末に映画「ザ・ビートルズ:Get Back」の

先行特別映像が公開されていた。

 

1970年制作の映画「レット・イット・ビー」は、

「ゲットバック・セッション」という約3日間にわたる

末期ビートルズのセッション風景を編集した

ドキュメンタリーだった。

 

今年8月に公開される「ザ・ビートルズ:Get Back」は

それと同じ映像素材――

「レット・イット・ビー」で使われなかった

約56時間に及ぶ未公開映像を編集し、

新たな映画として構築したものだ。

 

予定ではビートルズの終焉から50周年となる昨年中に

完成・公開されるはずだったが、

コロナ禍によって延期を余儀なくされたという。

 

先行特別映像は、ピーター・ジャクソン監督の挨拶の後、

約5分にわたってモンタージュ映像が展開するが、

これを見て驚愕した。

 

本当にこれが50年以上前の、

あの「レット・イット・ビー」と

同時期に撮影した映像なのか?

 

この4人は一昨年のクイーンの映画みたいな

若いそっくりさんじゃないのか?

 

何かフェイクの極みみたいな、

すごい加工技術が施されているのではないか?

 

そんな疑念が次々と湧いた。

が、そんなことはあり得ない。

これは本物だ。1970年のリアル・ビートルズだ。

 

この頃、解散寸前のビートルズは仲間割れが顕著となり、

4人の心はもうバラバラで、

それぞれのソロ活動に向かっていた。

ビートルズは、ビートルズを葬り去ろうとしていた。

 

ーーというのがこれまでの定説だった。

それを表現した映画「レット・イット・ビー」は

葬送曲のごとく、暗く物憂いトーンで作られていた。

 

ところが、この未公開映像の中の4人は

そうした従来のイメージとあまりにかけ離れている。

とても半分崩壊したバンドとは思えない、

元気で生き生きとした輝きを放っている。

 

そして端々に垣間見える、

彼らの音楽つくりへの意欲と創造性の炸裂。

このテンションの高さはなんだ?

すでにこの世にいないレノンやハリスンの息吹も

間近に感じられる。

 

若い世代にとっては、現代に続くロック、

ポップミュージックの礎を築いた伝説のバンドの

最後の姿が見られる絶好のチャンス。

 

そして半世紀を超えてビートルズを愛し続けたファン、

特に70歳を超えた、リアルタイムでビートルズを聴いた

オールドファンは、もう一度、元気にGet Backするためにも

これを観ずして死んではいけない。

8月27日(金)世界同時公開とのこと。

 

1月21日(木)17:00~24日(日)16:59

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韓国映画「OLD BOY」

 

コロナ禍は当分続くと覚悟して、夜早く帰ったら、

あるいは終日在宅仕事の息抜きプラスアルファで

この際、思い切り本を読んだり、映画を見たりしてはどうか。

 

今日はAmazonPrimで韓国映画「オールドボーイ」を視聴。

2004年のカンヌ国際映画祭グランプリ作品。

原作は日本のマンガらしい。

 

冒頭出てくるのは、人のいい家族思いの、

でもちょっと酒癖の悪いおっさん。

このおっさなんが突如、何者かに監禁され、

その監禁生活が15年も続く。

 

いったいなぜ自分は15年もの間、自由を奪われたのか?

復讐の鬼と化した男がその謎を解くサスペンス劇。

 

ドラマ的にもビジュアル的にもかなり残酷だが、

めちゃくちゃ面白い。

メンタルの弱い人やハッピーエンドが好きな人には

お薦めしないけど、

人間が人間を愛することの悲しさ・残酷さ、

人生の苦さが胸の奥底まで響く物語。

AmazonPrimでの配信は1月20日まで。

 

自由に出歩くのが憚られる時期だけど、

家で大したお金もかけずに映画が楽しめるのだから

恵まれた良い時代だと思う。

 

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ジブリ映画と著作権

 

臨済宗青年僧の会のオンライン講座

「ジブリと禅の生き方問答」の原稿を書き上げた。

ジブリのプロデューサー・鈴木敏夫氏と、

世田谷区の龍雲寺の住職で禅僧、

そして、ジブリ映画の大ファンである細川晋輔師の対談である。

 

この和尚さんはもう40過ぎだが、ちょうど彼が子どものときからジブリの歴史が始まっている。子どもの時からジブリ映画を観て育ってきた人も、すでに中年なのだ。

そうしたことを意識してか、鈴木氏は

長くいろんな人に見てもらいたい、

作品をのちの時代に残していきたい――

という思いを込めて「常識の範囲内で」

というコメントをつけて、

静止画の無償提供を始めた。

 

最初は「千と千尋の神隠し」など5作品だったが、

今日ジブリのサイトを見たらどどっと増えていて、

「トトロ」「魔女の宅急便」「もののけ姫」など、

大半の作品が対象になっている。

なってないのは「ナウシカ」「ラピュタ」

「火垂るの墓」ぐらいか。

鈴木氏は書作権でガチガチに固めてしまったら、

いずれ作品は忘れられてしまうかも知れないと危惧している。

未来永劫、不動の人気を保っていくかに見えるジブリ映画とて、

そうならないとは限らない。

もちろん、ヒット作を連発し、

十分な資産を持っているからこそ

できることなのかも知れないが。

 

こうしたジブリの英断は今後、いろんなコンテンツの

著作権と作品の永続性に関する考え方に

一石を投じることになるだろう。

 

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「2020年の挑戦」への挑戦が終わる

 

コロナ、コロナに明け暮れた2020年が終わろうとしている。

日本はの感染者数、重症者数、死亡者数、

どれをとってもアメリカやヨーロッパなどとは桁違いに低い。

にも拘わらず医療機関はひっ迫し、危機的状況にあるという。

これでは病気になっても怪我をしても

診てもらえない可能性がある。

コロナよりも急病や事故の方がよっぽど怖いともいえる。

 

なんでこんなことになってしまうのか?

日本なんて及びもつかないほど患者数が爆発している他の国では

医療はいったい今どうなっているのだろう?

ネットでちょこちょこ調べてみたが、

最近の状況はよくわからない。

 

春先はあちこちから医療崩壊、葬儀崩壊、

遺体をスケートリンクに収納とか、

冷凍トラックに積み込んでいるとか、

ショッキングなニュースがどんどん飛び込んできたが、

この冬はそういう話は聞かない。

 

一説によれば他国では医療崩壊を

とっくに超えてしまったという。

お金を出せば重症になっても治療を受けられるが、

貧乏人はもうほったらかしだという。

 

そんなアホな、と思いつつも、

あの数を見れば、それでも納得せざるを得なくなる。

諦めろ、神に祈れ、自分の幸運を信じろ、ということか。

 

それしてもいったいなんで他国の情報はないのか?

もう皆慣れっこになってニュースバリューがないから?

それとも「これ以上、悪いニュースで

人々を心配させてはいけない」

という報道側の良心的配慮? から?

 

片や、経済への影響が甚大で、

自殺者数の増加は、確実にコロナの影響による倒産・解雇が

原因になっているという指摘もある。

 

GOTOトラベル、GOTOイートの経済効果は絶大で、

観光業、飲食業の人たちの多くがおかげで一息つけたのも事実。

自殺者の増加が抑えられた面もあると思う。

 

何が良くて何が悪いのか、頭が混乱してくる。

いったいこのコロナ禍の真実はどこにあるのか?

渦中にいる限りはわからない。

たぶん過ぎて何年かしてから、やっと気づくことなのだろう。

 

2020年はこれまでの時代の終焉であり、始まりである――とは

以前からよく聞いていた。

価値観の変換――使い古され、手垢にまみれた言葉だが、

ようやくそれが現実になるときが来たようだ。

 

そういえば3年半前にブログで

「2020年の挑戦への挑戦」というエッセイを書いていた。

自分でいうのもなんだが、読み返してみると、なかなか面白い。

 

あの怪奇な「ウルトラQ」のドラマが放映された1965年、

日本の人口はまだ1億人に届かず、平均寿命も70歳だった。

あれから人も社会も激変した。

 

ケムール人ならぬ新型コロナウイルスの侵略に遭遇した人々は、

今、新しい価値観を持った人類と社会に

孵化している最中である。

 

来年、コロナは収まるかもしれないが、

その孵化活動はまだ数年間は続くだろう。

古い殻を破って外に出てきたとき、

世界はどうなっているだろう?

 

期待と不安を抱きつつ、日々、マスクして手を洗い、

劇場や映画館やお店などにもなるべく行かず、

密室っぽいところや混雑や賑やかな場所を避けて、

大人しくして過ごしている。

たぶんクリスマスも正月も。

 

この齢だからそれほど苦にならないけど、

10代、20代の頃だったら耐えられなかったかもしれない。

 

自分を見失わないよう、

がんばって凌いでくれ、若者たち。

 

 

「いたちのいのち」

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週末の懐メロ⑥:スワロウテイル~あいのうた~/¥タウンバンド

 

1996年は息子が生まれた年だった。

それなのにこの歌は、

中学生か高校生の時に出逢ったような錯覚にとらわれる。

それくらいの威力を持って肌に食い込んで、

消えない痣をつくった。

 

今でも耳にすると、架空の街「¥TOWN(エンタウン)」の

荒廃した風景と人々の群像が浮かび上がり、胸が疼き出す。

そして繰り返し聴かずにいられなくなる。

 

¥TOWN(エンタウン)は

バブル経済崩壊後の日本の心象風景だった。

岩井俊二監督はそれを終戦後の焼け野原・闇市のような

イメージを重ね合わせて描き出した。

 

経済戦争のThe DAY After。

僕たちはいまだその後遺症に悩んでいる。

 

その映画「スワロウテイル」を

僕は仕事帰りに渋谷の映画館で観た。

子どもが生まれたばかりだったので、

早く家に帰ってカミさんを手伝わんと・・・と、

ちょっと罪悪感を抱きながら。

 

およそ四半世紀が過ぎたいま、

この歌が頭の中で鮮明によみがえってきたのは、

コロナ禍に巻き込まれて世界が変わっていくのを

目の当たりにしているからだろうか。

 

名曲はそれまでの価値観が崩壊した荒野から生まれる。

 

 

★おりべまこと 電子書籍新刊★

動物ストーリー「いたちのいのち」

11月30日(月)、Amazon Kindleより発売予定

 

子どもからちょっとおとなに変わっていく小学4年生のカナコ。そして、天使の目を持ったまま生きるフェレット「イタチ」。

飼い主とペット、それぞれの視点から代わる代わる、日常生活とその中で起こる事件の数々、そして別れを描く長編小説。

「ほっとペット・クリニック」「いぬの先生」などの作品でおなじみ、日本の動物マンガの第一人者、麻乃真純さんが表紙イラストを制作。お楽しみに。

 


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人は神秘なき世界では生きられない

 

缶コーヒーを買おうと思ったら「鬼滅の刃」。

スーパーマーケットへ行っても鬼滅の刃。

最近、どこへ行っても鬼滅の刃。

映画はもはや向かうところ敵なしの大ヒットを記録しているという。

 

2年前、息子からこの漫画の話を聞いたときは

「ふーん」という感じで流していた。

「ONE PIECE」より人気があるのはすごいなと思ったが、

まさかここまで売れるとは予想だにしなかった。

 

唯一、最初に聞いた時に感心したのは、

時代設定だった。

大正時代をもってきて、そこから世界観を構築するセンスは、

素晴らしいなと思った。

 

江戸時代じゃ鬼が物語に出てくるのは当たり前。

昭和の初めの方でもいいかなという気はするが、

ちょっと戦争の影が濃すぎる嫌いがある。

戦後の世界では無理がある。

 

明治の後半から大正は面白い。

とりわけ大正はデモクラシーの時代で、

大衆が自由な生き方があることに気づき、

それを模索し始めた時代だ。

 

そして何よりも科学と合理主義の現代世界と

伝統的な古い世界とがせめぎ合っていた。

 

鬼なんて非科学的で非合理で、神秘的な存在は

公的機関は認めない。

社会にそんなものはあり得ない。

 

だからこの世のいないはずの鬼を退治しようなんて

鬼滅隊は闇の存在である。

そして、そこにこそドラマがあるのだ。

光の中では安全に、安心して暮らせるけど、

そこにドラマは起こらない。

 

「鬼滅の刃」から100年後の現代世界に生きていて思うのは、

人は神秘なき世界では生きられないということ。

 

どんなに光に満ち溢れた、

科学と合理性と客観性が支配する世界になっても、

人は神秘的なものを求め、暗闇の奥を覗きたがるだろう。

人間らしく、感情を動かし、呼吸をするために。

 

 

 

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半沢歌舞伎の「ど~もぉ~、すみまぁせん、でぇしたぁ~」

 

称、半沢歌舞伎のドラマ「半沢直樹」で、

大和田氏(香川照之)の「おしまいDeath」が評判になったが、

僕がいちばん好きだったのは、伊佐山氏(市川猿之助)の

「ど~もぉ~、すみまぁせん、でぇしたぁ~」である。

(文字で表現すると、こんな感じ? 見た人はあの口調と顔を想像してください)

 

腹の底から湧き上がる悔しさを抑えつけ、

半沢を睨みつけながら唸るように謝罪する

あのセリフには、めちゃくちゃ笑って感心した。

 

失言したり、粗相して一般市民やマスコミに糾弾され、

やむなく謝らなくてはならなくなった政治家や企業のお偉いさんは、

まさしくこの通り。

 

紙に書いた謝罪文を、感情を殺して読み上げながら、

腹の底では伊佐山部長のようにこう唸っているに違いないと思う。

 

「ど~もぉ~、すみまぁせん、でぇしたぁ~」

 

子どもは「ごめんなさい」と謝る。

幼稚園や保育園でケンカになると、

たいてい、どっちか悪い方(あるいは双方)が

「ごめんなさい」と謝り、

謝られた方が「いいよ(許すよ)」と答える。

 

そうしないとことが収まらない。

そうしないとそこにいる大人が納得しない。

 

「ごめんなさい」と言われて

「いやだ」とか「許さない」とか言い出すと、

今度はそっちが叱られる。

 

というわけで、子どもは自然とその“型”を覚える。

 

とりあえず口だけ・形だけ謝っとけ。

そうすりゃなんとか許される。

それが生きる知恵となる。

 

大人になるとともに、家族や親しい間柄、

つまりプライベートなシーンでは

やっぱり「ごめんなさい」なのだが、

大人の社会人同士、ソーシャルシーンでは

「すみません」「申しわけない」になる。

 

「ごめんなさい」の後には言外に

「でも許してくれるでしょ」というセリフがついてるし、

「すみません」や「申しわけない」の後には、

「でも俺、本当は悪くなんかねえし」というセリフがついてる。

 

心から、魂からの謝罪というのはなかなか難しいが、

本気で「悪かった」という気持ちを相手に伝えたいなら、

少なくとも子どもやプライベート用の「ごめんなさい」の方が

まだしも「すみません」より伝わりやすいかも知れない。

 

自分で伊佐山部長風のセリフにしてみるとわかるが、

「ど~もぉ~、ごぉめんなさ~い」では、

なかなか悔しさの感情がにじみ出にくい。

 

あなたも仕事でミスったりして謝る時、

「すみません」や「申しわけありません」でなく、

「ごめんなさい」にしてみたら、

相手の心象は違ってくるかもしれない。

 

余談だけど、このコラム用の画像を探して

「ごめんなさい」や「すみません」のキーワードで検索したら

土下座のイラストや写真がごまんと出てきた。

しかもその多くのはサラリーマンの人たち。

 

ちょっとなまなましいかなと思ったので、

ネコちゃんの「ごめんニャさい」にしたけど、

こんなに土下座画像のニーズが大きいとは・・・

皆さん、ほんとうにお疲れさまです。

 

 

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どうして赤ちゃんはかわいいのか?

 

どうして赤ちゃんはかわいいのか?

 

そりゃ親の母性本能をくすぐって、守ってあげなきゃ、

育ててあげなきゃ、という気にさせるためだ。

 

と、動物学だか心理学だかの先生は、

クールにパシッと答えるだろう。

 

けど、それは唯一の正解なのだろうか?

 

それはあなたがたがSEXという罪深い行いをしたから、

神様がその贖罪のために天使を遣わしたのです。

天使も姿を見ることで、あなたはたは救われます。アーメン・

――と、昔の敬虔なキリスト教徒の人なら、

そう言うかも知れない。

 

僕はこれはべつにキリスト教徒ではないが、

あながち悪くない回答のように思える。

 

人は子どもに救われる。

 

高校演劇で「薔薇のベビィ」という芝居をやったことがある。

泥棒の三人組が捨て子の赤ん坊を拾い、育てることにする。

大の男たちが小さな赤ん坊に翻弄され、ドタバタを繰り広げるが、

最後に赤ん坊はバラの花に変わってしまう――という話。

なんとなくチャップリンの映画っぽいコメディだ。

 

泥棒だから犯罪者ではあるのだが、

殺人犯やレイプ犯のような凶悪な奴らではない。

それどころか揃ってマヌケで(だからコメディになるのだが)、

女にモテそうもなく、事実、話の中ではいっさい女の影はない。

(高校演劇用の台本なので、あまりセクシャルなことはできない)

 

赤ちゃんはバラに変わるには、

ドラマ的にいろいろ紆余曲折があったはずだが、

残念ながら、今となってはあらすじしか思い出せない。

 

勝手に想像してみると、

 

赤ん坊かわいさに高価なおもちゃを買ってやろうと

お金持ちに家に空き巣に入り、一人が警察につかまってしまう。

それをきっかけに改心して泥棒をやめ、真面目に働き出した。

そして捕まっていた一人が帰ってきて、

改めてこの子を育てようとした翌朝、赤ちゃんは――という感じ。

 

女の子育てはナチュラルで、

時に涙をともなう感動ストーリーだが、

男の子育ては基本的にコメディで笑いを誘う。

 

赤ちゃんを見て「かわいい」と思っても、

それを口に出して表現するのは、

(とくに昔の男にとっては)男の沽券に関わること

なので、「人として、男として見捨てておけない」と

正義の言葉を吐いて、

男は赤ん坊を拾いあげたのだ。

 

そういう意味では昔の男は大変だったし、気の毒だった。

けれども、女の人、お母さんには申し訳ないが、

物語の主人公として魅力的なのは、男、お父さんのほうだ。

 

それはやっぱり子どもが、

男にとって「救い」になるからだと思う。

 

性行為も経済活動も、もちろん悪いことだとは思わないけど、

やっぱりどこかで罪のにおいが漂う。

 

一つ一つは些細なものだが、

それらが積み重なると、自己をゆがめていく。

 

子ども――赤ちゃんのかわいさというのは、

それを矯正し、治癒してくれるものなのだと思う。

 

遺伝子工学が発達すると、

「子どもは欲しいけど、男(父親)はいらない」

という女の人が増えるかも。

 

実際、子どもを虐待する男が少なくないようなので、

そういう考えにたどり着くのもしかたないけど、

それはちょっと寂しいなぁという気がする。

 

 

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高校教師とぼくたちの失敗

 

ふとしたはずみから「高校教師」を全編観た。

1993年1月~3月のTBS金曜ドラマ。

真田広之と桜井幸子主演のオリジナル版全11話。

 

舞台の女子高は井の頭公園駅から歩いて〇分だ。

出てくる場所は、ほとんどわが京王井の頭線沿線で、

それも吉祥寺~下北沢間。

ヒロインの自宅は浜田山だというから、

うちのご近所さんやないか。

 

今までこのドラマをほとんど見たことがなかった。

当時は忙しくて夜の9時に家にいたことは

あまりなかったからだ。

 

1回だけちらっと見たが「これはアカン」と思って

ビデオ録画もしなかった。

 

その後、評判になったのは知ってたが、

「教師の生徒へのレイプ」と「近親相姦」が

キーワードになっていて、

怖いというか嫌悪感みたいなものが先に立って観られなかった。

(1回観て「これはアカン」と思ったのもそれが原因)

 

ただ正直なところ、心の中でずっと興味を抱いていた。

だけど結婚して、子どもが出来たりすると

こういう引きずり込まれそうな世界に

近づかないほうがいいと思ってた。

たかがテレビドラマなんだけどね。

 

で、27年の時を経てやっと観てみて、

世間の評価が正しいことを確認した。

 

あらを探し出したらきりがないが、

そんなものはどうでもいいと言えるほど、

物語として圧倒的な迫力がある。

脚本と俳優の賜物だ。

 

恥ずかしながら、桜井幸子(というか繭という少女)の

可愛さと明るさと美しさに完全にイカれてしまった。

そして、その裏側にある地獄と悲しみに震えてしまった。

 

「お母さんが死ぬ時に見せた、強い憎しみの目。

怖かった。とても怖くて・・・それはそのまま

わたしがしていることの怖さに変わって・・・」

 

すごいセリフを書く。想像するだけで恐怖。

それを絶妙のトーンで語れる桜井幸子のすごさ。

 

真田広之演じる教師・羽村の情けなさ、

ダメさ加減にも心底共感した。

やっぱりグレートな役者やなと改めて感心。

 

物語の中で羽村は繭を救うために行動するが、

男の立場から見ると、実は自分を救うために動いている。

 

婚約者に裏切られても

「何も見なかった、何も聞かなかった」ことにして、

自分の人生を鋳型にはめようとする男は、

少女の前でそれ以上、嘘がつけなくなる。

 

そしてついに人のため、カネのため、地位や名誉のために

がんじがらめになり、ねじ曲がってしまった自己を解放する。

 

ストーリー上、羽村に救われる繭は、

実は歪んだ人生の牢獄から彼を救い出す天使なのである。

 

ラストは(ドラマの中の)現実としては悲劇に向かうが、

僕には救われた魂同士のハッピーエンドに見える。

 

この時代はまだインターネットも携帯電話も普及していない。

それらが行きわたり、

ネット上で自由に意見を発信できるようになった今、

性暴力とその二次被害に対する制度や心遣いは

このドラマの時代より

いささかでもましになっている感じはする。

 

けれどもその一方でネットによる誹謗・中傷の恐怖は

拡大するばかり。

結局、何も変わっていないのだろうか?

 

「禁断の愛」というキャッチフレーズのもと、

センセーショナルな話題が先行していたが、

いろいろなメッセージが含まれており、

社会的な問題や人間存在の不条理について

考えさせられるドラマなのだ。

 

 

「高校教師」を観なかった理由はもう一つある。

それはテーマ曲に森田童子の「ぼくたちの失敗」が

使われていたからだ。

 

この曲がかなり好き、というか、

自分にとってとても特別な曲だったので、

このドラマのイメージにまみれるのに反感を感じたのである。

 

と言ってみたところでどうにもならないが、

バカげたこだわりにずっと囚われていた。

 

けれども2年前に歌い手が他界してからは、

そのこだわりも抜けた。

 

いざ観てみると、あまりに美しい旋律が醸し出す心象風景は、

物語にぴったり重なる。

 

いまは、このドラマのおかげで、

多くの人たちの心に深く刻まれる名曲になり、

永遠の命を持ち得たことをうれしく思う。

 

井の頭公園のあたりはドラマから27年経った今でも

ほとんど変わっていない。

それどころか、僕が東京で暮らし始めた42年前から

ほぼそのままだ。

歌詞の中の「春の木漏れ日」もここにある。

ゆっくりと流れる時間の中で季節が繰り返す。

 

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「アホな人間よりも優秀な機械ですよ」とは書かない

 

AIなど高度な技術に手を出す前に、
自社に合ったITツールの運用の仕方を見直しましょう。

 

そんな趣旨で、中小企業向けの
DX(デジタルトランスフォーメーション)の本を書いていたが、初稿からあちこち直しが入り、完成が近づいてきた。

 

コンサルタントの事例とノウハウを紹介するのがメインだが、
本であるからにはストーリーが必要ということで、
僕がその部分を担当した。

 

そのストーリーというのは、一言でいえば、
機械にできる「労働」「作業」はみんな機械にまかせて、
生産性を上げて余裕を作って、
「もっと人間らしい仕事をしましょうよ」ということになる。

 

もうちょっと言えば、
今まで「時間かけて、魂込めてやらなくちゃいかんぞ」
と思っていたところも、べつにタマシイなんぞいらんよ、
IT使って早く、ラクに、手を抜いてできたほうがいいよねーー
というわけ。

 

会議や打ち合わせなど、
その場でリアルに相手と向かい合わなければ、
ちゃんとした話し合いにならない――と言ってた人も、
コロナ禍で「大半はリモートでもOKだな」と考え直した。

セミナーもミーティングも、
リアルでなくては成り立たないというほどのものは
そう多くはないことを実感したはずだ。

 

さて、それはいいとして、
じゃあ「もっと人間らしい仕事って何?」と問われると、
クリエイティブな仕事とか、
そんな返事が返ってくるんだろうけど、
具体的なことはさっぱりわからない。

 

もちろん、僕にもわからない。
だってそれはそれぞれの業種・業態・会社によって
さまざまだから。
自分たちで考えてください、としか言いようがない。

 

考えてみたら、こういうことって、
工業化大量生産時代のフォーディズム、
要するにベルトコンベアの分担作業の頃から
ずっと言われ続けていたことだ。

 

機械を入れれば生産性が上がり、
良いものができ、会社が儲かる。
お客さまは幸せになり、働く人も幸せになる。
みんな幸せになって人間らしい暮らしが送れる。

 

場所が工場か、オフィスか。
仕事が製造・組み立てか、デスクワークか、の違いだけである。

 

と書いてみて、かれこれ30年以上前、
名古屋にある某有名家電メーカーの工場で
3カ月ほどのアルバイトで、

チャップリンしていたことを思い出した。


ちょっとコンベアのスピードが上がると
ついていけなくて、あちこち配置を代えられたことを憶えている。

 

映画「モダンタイムス」が制作されたのは1936年。
もうかれこれ80年以上前になる。
「人間らしい働き方」というのは、
そのころからの普遍的テーマなのだ。

 

20世紀の人たちからしてみれば、
21世紀の僕たちは、工場労働などの多くはロボットにやらせて、
みんなでコンピュータやスマホをいじくり、
いろんな情報を取り込んで、加工して・・・
なんてことをやってて、
実に人間らしい働き方をしているなぁ、と見えるのかも知れない。

 

よく言われているように、機械は人から仕事を奪う。
2015年に野村総研がリリースした
「日本の労働人口の 49%が人工知能やロボット等で代替可能に」
という研究報告が社会に与えた衝撃は大きく、
「いずれその日が来る」と
僕たちの潜在意識にインプットされてしまった。

 

これも時代の変化と言ってしまえばそれまでだが、
より安く、より良い製品・サービスを提供するために、
職場により進化したIT技術を導入するのは当然だろう。
そうなれば、会社が抱えきれなくなる人は続出するだろう。
これまで貢献して来ましたと言っても、もう通用しないのだ。

 

「そうした落ちこぼれる人に、
新たな活躍の場を作れないかと考えるのもDXです」
ストーリーはそんな願いを込めて、
ちょっとエモーショナルに結んでみた。

 

現実面ではともかく、本の中で
「アホな人間よりも優秀な機械ですよ」とは書かない、書けない。
僕に限らず、おそらく誰もが。
2020年の今の時点では。

 

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オナラよ 永遠に

オナラをテーマに展開する、愛と笑いとメッセージを載せたSF+ファンタジーテイストの少年少女小説。

小学5年生の小松救太郎は、ぬきうちテストの最中にオナラをもらし、クラス中からいじめられる。
じつはそのオナラの真犯人は隣の席の水城ユリカ。。彼は憧れの女の子の失敗をかばっていたのだ。しかし、ユリカはお礼を言うどころか、よけいなおせっかいだと救太郎をきびしく攻める。
その日、家に帰った救太郎は奇妙な白昼夢を見る。そこに登場するのは、26世紀から来た、オナラで音楽を奏でるプータローというキテレツな男。
この男の話 によると、500年後の世界では人間はオナラをしない生き物に進化しており、そのせいでストレスがたまり、心の病が蔓延しているという。そして救太郎こそが、失われたオナラを取り戻すための救世主であり、ユリカとラブラブになることで人類がオナラを取り戻し、不幸な歴史をやり直せると伝える。
救太郎は、潔癖症でオナラを軽蔑するステージママである母親のプレッシャーにユリカが苦しんでいること、また、人類からオナラを奪おうとする謎のヘビ魔女が彼女に取りついていることを知る。
ヘビ魔女との対決や、秘密警察から逃走するプータローとの交信を通じて、ついに自分の力で未来を変えることを決意する救太郎。
その方法はユリカのオナラをかばった日にタイムスリップして戻り、二人のよじれてしまった関係を修復するということだった。
はたして彼はユリカの気持ちを変え、オナラを失った未来の人類を救うことができるのだろうか?

読みだしたら止まらない面白さ。
オナラをこよなく愛するあなたのバイブルに。

 

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近日発売 神ってるナマケモノ:動物エッセイ集

可愛いくて、楽しくて、笑える彼ら。

奇妙で、不気味で、不思議な彼女ら。
美しくて、おぞましくて、くさくて、汚くて、とてつもなく怖くて危険なやつらも。
僕たちはこの星の上で137万種類を超す動物たちといっしょに暮らしている。
イマジネーションを掻き立て、人間の世界観の大きな領域をつくってきた仲間たちについてのエピソードや、あれこれ考えたことを編み上げた、おりべまことの面白エッセイ集。

 

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ロボットが生まれて100年が経った

 

今年2020年で、この世界にロボットが生まれて

ちょうど100年になる。

チェコの作家カレル・チャペックが
「R.U.R――原題: チェコ語: Rossumovi univerzální roboti」
という戯曲を発表したのが、1920年のこと。

 

R.U.R.とは「ロッサム万能ロボット会社」。
この劇の発表によって「ロボット」という言葉が世界に誕生した。

 

R.U.R.とはこんな物語。

 

舞台は未来のとある孤島。そこにはR.U.R社のロボット工場がある。ここで製造されたロボットたちは世界中に送られ、

さまざまな労働に使われていた。

人々はロボットによって便利な生活をしはじめていた。

ある日、社長のハリー・ドミンの元に会長の娘であるヘレナ・グローリーが訪れる。

ロボットにも心があると考えているヘレナは人権団体の代表となり、地位向上や権利保護を訴えるために来たと話す。
(ウィキペディアより)

 

日本でも「人造人間」という邦題で、
わずか3年後の1923年に翻訳が出ている。

 

「ロボット」という言葉・概念は機械文明が飛躍的に発展していた
20世紀の世界を瞬く間に席巻し、人々の想像力を刺激した。

そして小説や映画の世界、
さらに漫画の世界でも瞬く間に一つのジャンルを構築した。

アイザック・アシモフも、手塚治虫も、
カレル・チャペックとこの作品の子どもだ。

 

さて、それから100年後の今日。
ロボットは大きな進化を遂げ、

日常の様々なシーンで目にすることも多くなった。


だが、チャペックの物語のような形で
労働市場にはまだ入ってきていない。

 

ロボット(身体)の進化よりもAI(頭脳)の進化のほうが

圧倒的に早い。
従って市場への導入も早い。

 

重い物を運ぶ・持ち上げるなど、力仕事をするロボット、
人間が立ち入れない危険な区域で活動するロボットは
どんどん実用化され、早期に普及するが、
人間のように複雑な動作ができるロボットが
社会で活躍するまでにはまだまだ時間がかかるだろう。

 

今回のコロナウィルスによる災禍から生じたテレワーク、
リモートワークへの移行の状況がを見ていると、
ホワイトカラーの仕事の7~8割はAIに置き換えられる。

たぶんここ10年、いや、5年で。


しかし、現場で働くブルーカラーの大半は生き残る。

するとどうなるか?

AIの指令、マネージメントのもとに
人間が作業を行うという世界になる。


それはもうすぐそこまで来ている。

問題はそれを僕たちがどう感じるかだ。

 

機械に管理されて屈辱を感じるのか?
そういうものだと割り切るのか?

 

ロボット生誕100年は、誰もが「人間とはなんだ?」
と考える時代の元年になるのかも知れない。

 

 

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使徒COVID-19とエヴァンゲリオン的妄想

 

映画公開日延期のニュースによって、
頭がエヴァってしまったので、
新型コロナウィルスを「使徒」として考えてみる。

 

使徒とはAngel、つまり神が地上に遣わし天使である。

 

ウィルス蔓延で感染者が増え、
世界各地の都市がロックダウンし、
経済活動がストップすると、
やれ、武漢の空がきれいになったとか、
やれ、ベネチアの運河に魚が帰ってきた、
とかいった環境浄化現象が起こった。

 

するとネット上では、コロナは神の怒りだ、地球の逆襲だ、
人類への天罰だといった
アニメの見過ぎだろ~という言説が湧き出てきた。

 

もちろん、そんなことをまじめに論じる人たちは
ごく少数だ。

 

しかし、コロナが人類のこれ以上の環境破壊を阻む
使徒とか天使とか、地球の子ども とか、
といった捉え方はまんざら悪くないと思う。

 

そんなものを相手にして、
戦争みたいな勝ち負けを論じるのは間違っているし、
第一、殲滅させることはたぶん不可能だ。

 

この先、僕たちはこの新型コロナウィルスと
長らく付き合っていかなくてはならなくなるだろう。
1年、2年ではなく、10年、20年という長期スパンで。

 

共生しなくてはならないという覚悟もいるわけで、
このウィルスを世界全体で
懐柔するような手立てが必要になる。

 

いずれにしても環境問題で、
遠からず世界の経済活動に制限がかかってくるのは
わかっていたはずだ。

 

昨年、スウェーデンの環境活動家の少女が、
環境・生命よりも経済活動優先なのかと、
世界の首脳らに厳しく抗議していたシーンがよみがえる。

 

あれはささやかな兆しだったのか?

 

彼女らの世代は、脳の奥底で
僕たちよりもずっと強い危機感を感じているのだろう。
子どもを産む性である女は、
そのアンテナが特に鋭敏なのかも知れない。

 

使徒コロナはそうした地球の危機的現実から目を背け、
過剰な経済活動を続けようとする世界を強制的に
リセットさせるためにやってきた――
と考えることもできる。

 

これに対処するためには人類が皆、けちけちせずに
それぞれの国の資源――データも、エネルギーも、技術も、

経済も、文化も、知恵も――を出し合って、
力を合わせないと良い結果は得られない。

 

今、注目を浴びている各国の女性リーダーらの活躍は
未来の世界の再構築の布石になっていくのだろう。

 

あくまでヴァンゲリオン的妄想だけど。

 

 

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幻のエヴァvs五輪、そして明菜の残酷な天使

 

昨日、「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の公開が延期された、
というニュースが流れてきた。

 

今年6月27日(土)に公開予定だったが、
新型コロナウィルス感染症の拡大でやむなく延期とのこと。

 

前作「Q」を高校生だった息子と一緒に見に行ったのが、
もう8年も前のことだったので、すっかり忘れてた。


去年だか一昨年だかに息子に
「2020年の夏に続きやるらしいよ」と聞いて、
「なに? もしや意図的に五輪にぶつけてきたのか?」
と思ったことを思い出した。

その「エヴァvs五輪」の対決? も幻と消えた。

こうなると新型コロナウィルスは、まさしく“使徒襲来”である。

 

映画館も劇場も、図書館さえもが閉鎖されてしまった今、
そういった場所に普通に入れて、

普通に非日常を楽しめたことは
本当に幸せなことだったと、しみじみ噛みしめる。

 

延期されたエヴァの映画の公開日もまだわからない。
いったいいつまでこれが続くのか?
今はいつかは再開するんだと信じるのみである。

 

でも劇場なんかは、この時期に特別な演劇体験をできないかなぁ。

 

舞台と客席の間を、飛沫が飛ばないよう透明な幕で仕切る。
観客は人数制限して、その劇場のキャパの1割程度しか入れない。
あえてそういうスカスカの空間で芝居をやるのだ。


プレミアムな演劇体験だから、料金は通常の10倍――
はさすがに高すぎるので、2~3倍いただいたらどうだろう?


それでも興行としては採算取れないだろうが、
実験的として面白いんじゃないかな?
寺山修司が生きていたらやりそうだ。
そういえば彼の作品の中で「疫病流行記」というのがあった。
やってみるところはないだろうか?

 

といった妄想にとらわれっつ、久しぶりに頭の中が
エヴァだらけになったので、
「残酷な天使のテーゼ」を聴こうと思ったら、
知らぬ間にいろんな歌手がカヴァーしていて、
なんと、八代亜紀や藤あや子までこの歌を歌っている。

 

中でも究極は中森明菜。
これまた久しぶりにこの人の歌を聴いたけど、
これはすごい。
とんでもなく色っぽくてエモーショナルで、完全にノックアウト。
エヴァとのシンクロ率120パーセントだ。

 

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大林宣彦監督の集大成「海辺の映画館―キネマの玉手箱―」

 

大林監督は「その日のまえに」(2008年)を作ったころから、
自分の映画人人生の終活を考えていたのかもしれない。

そうでなければ、ガンで「余命3か月」の告知を受けてから
これだけの大作はできないのではないか。


――というのはあくまで推測だが、
鑑賞してそんな感想を持った。

 

月刊仏事で数活映画特集をやっている関連で、
「海辺の映画館―キネマの玉手箱―」の
マスコミ試写会に行ってきた。
六本木にある、配給会社の試写室である。

 

すでに一度、昨年10月の東京国際映画祭で上映されているが、
4月上旬の公開に向けてマスコミ向けに数回試写会が行われる。
今回はその第1回だ。

 

渡された資料の中のコメントによると、
 幼いころ、“純真な軍国少年”だったという大林監督は、
「自由に生きよ、それが平和の証だ」と父に言われ、
形見代わりに8ミリ映写機を譲られ、
終戦から10年後の東京にやってきたという。
以来、60年以上にわたる映画作り――

 

と口で言ってしまうと簡単だが、
好きなこととはいえ、ビジネスでもある。
自分の中でさまざまな矛盾と
闘わなくてはならないこともあっただろう、

その思いは、この作品のはしばしから浮かび上がってくる。


この世の中と折り合いをつけながら、
自分のやりたいことをやり続ける、
この世界で自分をだまさずに生き続けるための矛盾。

 

3時間の長尺である。
ジャンル分けすると「戦争映画」「反戦映画」
ということになるのだろう。しかし、
一般的に思い浮かべるそれらとはだいぶ趣が異なる。

 

オープニングはほとんどSF映画。
宇宙船の中から観客に話し仕掛けるのは、
語り手のひとり、「爺ファンタ」こと、
かのYMOのドラマー・高橋幸宏氏である。

 

その宇宙から懐かしい日本の現風紀が残る広島・尾道の
海辺の映画館にシーンがぶっ飛ぶ。

そこでは映画への愛とともに、
幕末の動乱・明治維新から原爆投下で終わる太平洋戦争まで、
およそ1世紀にわたる日本の近代の歴史を軸にした、
すさまじいほどのイメージコラージュが展開する。

 

戦争とは何なのか?
僕たちが教わってきた歴史は何だったのか?
それらは歴代の権力者たちが作った、
映画のようなフィクションのようなものだったのか?
公になっている史実の裏には、本当は何があったのか?

 

嫌でもそんなことを考えざるを得ない。

 

おそらく批評としては、CGがマンガのようだとか、
合成がチャちいといった意見が出ると思うが、
むしろそれは全体のメッセージを伝え、
飲み下してもらうための
監督得意の「糖衣」のように思える。

 

実際、リアルな映像ではとても見られない残酷なシーンもある。
利己的な欲望を正義の美名に乗せて、
人を殺したり、人格を蹂躙する、
人間の卑劣さ・醜悪さが醸し出す“残酷”だ。

 

大林監督はメジャーデビュー作を製作した経験から
「ジャンルを選択すれば、如何なる純文学も
商業映画になり得ることを学んだ」
と言っているが、
この作品には、合成画面の稚拙さなどを補って余りある
真摯で深いメッセージがある。

 

これは大林監督の終活であり、集大成となる作品なのだと思う。
しかし、それでありながら、もっと前に進みたいんだという
溢れんばかりの意志を感じる。


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大林宣彦監督の終活映画

 

新年早々、「終活映画」の話です。

縁起が悪いから嫌だと言う人はスルーしてください。

 

昨年末で「月刊仏事」でページ埋める企画、なんかない?

と言われて「終活映画特集」をたりましょうと提案したら、

すんなりOKが出て進行中。

 

「人間の生と死を見つめる終活映画」と題して、

黒澤明監督の「生きる」をはじめ、

先日も紹介した、現在公開中の「私のちいさなお葬式」、

そして今年公開の新作まで、1ダースほどの終活映画を

紹介する予定です。

 

その中に大林宣彦監督の

「その日のまえに」(2008年公開)という、

重松清氏の短編小説を原作に作った作品を入れました。

 

これは死という重いテーマを扱いながら、

同監督独特の笑いとファンタジーの味付けがされていて

とても楽しく、ジンと来る映画です。

 

その大林監督、ガンに侵されている事が判明。

「まだやり残していることがある」と、

闘病しながら、まさしく命がけで

新作「海辺の映画館 キネマの玉手箱」を完成させました。

 

これは昨年10月の「東京国際映画祭」で上映され、

NHKの番組(たしか「クローズアップ現代」)でも

そのメイキングが紹介されたので、

知っている人も多いかもしれません。

 

この新作自体は終活映画のカテゴリーには

入らないと思うけど、

大林監督の映画製作に取り組む姿勢が

クリエイターの終活そのもの。

 

「その日のまえに」と合わせて、ぜひ紹介させてほしいと、

配給会社と制作会社に頼んだところ、

マスコミ用試写会のご案内を戴きました。

 

これは楽しみです。

何回かありますが、

さっそく今月下旬の第1回試写会に行ってきます。

 

なお、この「海辺の映画館 キネマの玉手箱」は

今年4月に公開予定。

 

「尾道三部作」以来、

ユーモアとファンタジーの入り混じった作風で

僕たちを楽しませてきてくれた大林監督の

集大成となる戦争映画です。

 


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私のちいさなお葬式(解凍された鯉) 終活と成功と幸福を考える、現代のロシア民話

 

●マトリューシュカみたいな現代のロシア民話

「終活映画」という振れこみで公開された

「私のちいさなお葬式」。

銀座の映画館に観に行ったが、チラシやサイトを見て

想像していた作品とは少し印象が違った。

 

終活映画というより、

現代のロシア民話みたいな印象を受ける。

 

映画館の販売店でお土産に

マトリューシュカを売っていたが、

マトリューシュカみたいな感じの映画――

というと雰囲気が伝わるかな。

 

●ユーモラスだけどシュール

主人公のおばあちゃん先生エレーナは、

可愛くてユーモラスなんだけど、

どこかシュールな不気味さも持っている。

 

だいたい、まだ死んでもいないのに

検死医のところへ死亡診断書を書かせたり、

自分で役所に行って埋葬許可証を出させたり、

棺桶を買い込んで、自分で自分の葬式の準備をする。

めちゃくちゃシュールなキャラである。

 

いわゆる終活映画の半分くらいはコメディだ。

その理由は、やっぱり人間、

行き着く所までたどり着くと、

社会人として活動していた頃には陰に隠れていた、

どうしようもなく滑稽な部分が現れるからだと思う。

 

それに加えて、わけのわからない

シュールでアバンギャルドな部分も

むき出しになってくる。

 

年寄りは敬うべきだけど、

それと同時に僕はいつも笑っている。

うちの90歳の母も、84歳の義母も、

オーガニックなボケをかまして、

僕を面白がらせてくれる。

 

●鯉は秘密の隠し味

もう一つ、この映画の民話っぽさというか、

シュールなおとぎ話感を演出しているのが、

余命宣告を受けたエレーナが、

その帰り道で出会う「鯉」である。

 

この鯉は、これも彼女の教え子だった、

偏屈そうなおっさんが、

湖で釣り上げ、頭をボコボコに打ち付け、

気絶させたのをあげると言って、

ほとんど無理やり押し付けるのだ。

 

彼女はしかたなく受け取って家に帰り、

そのまま冷蔵庫の冷凍室に押し込める。

 

ロシア料理については、

ボルシチ以外よく知らなかっので調べてみたら、

「ウハー(Уха)」という魚のスープがあって、

これによく鯉が使われるという。

あんまりおいしそうではないが・・・。

 

最初はなんでこんな鯉のエピソードを引っ張るのだろう?

と思って見ていたが、

この鯉が、実はこの映画の大きなキーポイントなのだ。

 

後から気が付いたのだが、

「私のちいさなお葬式」というのは邦題で、

原題は「Thawed Carp」――「解凍された鯉」。

メタファー感、寓話感たっぷりのタイトルである。

 

●成功=幸福なのか?

エミーナとともにもうひとりの主人公とも言えるのが、

息子のオレクである。

僕もそうだが、まだ終活するには早い男は、

たぶん彼の立場から、彼の視線で、この映画を観ると思う。

これはこの息子が再生する物語で阿もある

 

彼は故郷を後にし、母親から離れ、

都会で暮らすビジネスマン。

それも成功して、お金持ちになっている風の男で、

自己啓発セミナーを主催し、

講師として、成功したい人々を導く―

そんな役割を担っている。

言ってみれば、お母さんと同じ「先生」なのだ。

 

ところがこの成功者であるはずの彼が、

あんまり、というか全然、幸福そうに見えない。

 

「居心地のいいところに安住していてはいけない。

目標をしっかり掲げて前を向いて進まなくてはいけません」

と彼はセミナーで集まった受講生らに説く。

僕もビジネス書・啓発本の類で聞き覚えのある言葉だ。

 

ところが、受講生の一人の女性から

「わたしの目標は幸福になることです」

と返されると、なぜかしどろもどろになってしまう。

講義の内容とは裏腹に、

彼自身がもう目標を見失ってしまっているかのようだ。

 

成功と幸福はちょっと違うものなのだろう、たぶん。

いや、まったく違うのだ、きっと。

 

日本でこういう成功セミナーをやったり、

本を書いたりしている人はどうなんだろうな?

と、ふと思いがよぎった。

 

これはこの息子が再生する物語でもある。

「解凍された鯉」とは、彼のことなのかもしれない。

 

●若くても観たら面白い

観に行ったのは、平日の昼間だったこともあり、

お客は年輩の、それも女性ばっかりだったが、

ちらほら若い人も見かけた。

 

「終活映画」という触れ込みだからしかたないと思うが、

自分には関係ないと思って無視するには、ちょっともったいない。

 

それほど、いろんな示唆と寓意に溢れた、

笑って深く考えられる、

大人のおとぎ話のような映画である。

若い人も観たらいいのではないかと思う。

 


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笑って泣ける終活映画「私のちいさなお葬式」公開

 

今や世界中で大きな関心事となっている「終活」は、

ヒューマンドラマのテーマとしても重視され、

近年、次々と映画が製作されている。

 

2017年製作のロシア映画「私のちいさなお葬式」は、

モスクワ国際映画祭で上映されて大反響を呼び、

観客賞を受賞。

 

余命わずかと告げられた73歳の

チャーミングな元・女性教師を主人公とした

コミカルタッチの、笑って泣ける佳作だ。

 

12月6日(金)の、シネスイッチ銀座における

ロードショー初日初回では、

(一社)終活カウンセラー協会提供の

エンディングノートが入場者にプレゼントされた。

 

また、公式サイトには同協会の会長・武藤頼胡氏のコメントも掲載されている。

2019年12月から2020年2月にかけて

全国の劇場で順次公開される。

 


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