東京ビッグサイトで12日から14日まで開催されている
「ギフトショー」に行ってきました。
太田区のブースの一角で「人生まるごと回想アルバム」を
紹介しているのは、株式会社テコデコドリーム研究所です。
アルバム本来の役割を見直す
アルバムに並んだ写真を見て、
過ぎ去りし日々を楽しむというのは、ごくありふれた行為で、
どこの誰でも実践していることのように思えます。
けれども、実はちゃんと写真を整理整頓し、
他者が見ても分かるよう管理できている高齢者はごく少数。
また、それが子供世代との間でコミュニケーションツールとして
活用されている例はさらに少ないようです。
「人生まるごと回想アルバム」は
そうしたアルバムが本来持つ役割を見直し、
可能性を伸ばすことによって生まれた商品です。
医療・介護の分野で注目の「回想法」
このアルバムは回想法で利用するシーンを
想定して作られています。
回想法とは1960年代初期に
アメリカの精神科医が開発したもので、
回想し過去の記憶をよみがえらせることで脳を活性化。
さらにその記憶を他者と共有し、
分かち合うことでより元気を出せるという精神療法です。
ご存じのようにこの10年ほどの間、
超高齢社会の進展に伴って認知症患者が激増。
それによってすでに相続などの分野で
様々な問題も起こっています。
そんな状況のなかで回想法は、認知症に対する予防効果、
あるいは症状の緩和・改善が期待できる非薬物療法として、
医療現場や介護施設、自治体の介護事業、
地域コミュニティーなどにも注目されています。
心療回想士のスタッフが開発
テコデコドリーム研究所ではスタッフ全員が
この回想法の基礎を学び、
心療回想士の資格を取得。
素材として写真を用い、
その写真を編集して作るアルバムに焦点を合わせました。
どうすれば親世代(高齢者)にとって、
より楽しく記憶をよみがえらせるものにできるか、
子供世代・孫世代とのコミュニケーションに
役立つツールにできるかを考えた上で設計し、
他にはないユニークな特徴と機能を持たました。
親子で楽しめるアルバムづくり
最も大きな特徴は、マグネット式アルバムを採用したこと。
家族みんなで閲覧しようという時、
アナログの分厚く重いアルバムを手に取るのは億劫で、
一人一人気軽に回して見るのに適していません。
また、スマホやタブレットのようなデジタル端末の画面上で
写真のデータを見るというスタイルだと、
みんなで見ている、家族で親の人生を共有している、
という感覚が持てません。
1ページずつ取り外しができるマグネット式アルバムは
そうした課題をクリアし、
家族で集まれば、自由に広げてみんなで見ることができ、
ページ追加も簡単にできるといいます。
また、記憶を呼び起こすためには“可視化”が重要。
家の中で目につく場所に写真があると、
ふとしたきっかけで大事なことを思い出したり、
家族への感情が深まることがあります。
通常、アルバムはしまっておくと中身が見えませんが、
ここでもマグネット式の利点を生かし、
お気に入りの写真があるページを
スチール製の壁や冷蔵庫に貼りつけて見ることができます。
また、アルバムそのものを360度開いて
そのままフォトスタンドとして使うこともできるといいます。
子供が親のためのアルバム編集者に
こうした特徴・機能を活かして同社では
「子供世代が高齢の親にためにアルバム編集者なること」
を推奨しています。
フィルムカメラの時代は、撮影後、
現像してプリントしなければ、写真を見られませんでした。
そのため、親世代が保存している写真の量・アルバムの量は
膨大であるケースが多く、
本人が亡くなった後は、(悲しいことではありますが)
そのほとんどを破棄しなくてはならないのが現実です。
それを踏まえて、テコデコのスタッフは、
子供世代が自分で見て貴重だと思える写真、
親のことを知らない子供や縁者の人たちが見ても
楽しめるような写真などを選び出し、
この「人生まるごと回想アルバム」を使って、
世代を超えて共有できるアルバム、
親孝行のツールとなるアルバムを作ってほしいと話していました。
施設のスタッフが心のケアにも手を伸ばせる
また、このアルバムは親が
介護施設で暮らすことになった場合にも
効果を発揮します。
介護施設のスタッフは、
親を「入居者=高齢の人」としか認知できないので、
毎日の食事や排泄の世話など、身体機能面でのケアはしますが、
感情面でのケアは天気のこと・庭の花のことなど
についてしか話せません。
生まれながらの高齢者など一人もおらず、
誰しも何十年という人生の道程、
無数の喜怒哀楽を経験してそこにたどり着くのですが、
スタッフはその一つとして想像するすべがないのです。
そんな時、このアルバムで子供時代や青春時代など、
親の人生のわずかな断片でも知ることができれば
「かわいいですね」「楽しそうですね」など、自然と会話が弾み、
心の介護・感情面のケアにも手を伸ばせるのではないか。
テコデコ研究所ではそうした期待も抱いています。
ちなみに、「回想法」の効果的な会話のポイントとして
「ほめ言葉は過去形にしないで現在形で話す」そうです。
還暦スタッフの第2のスタートアップ
テコデコドリーム研究所は、
もともとキャラクターと音楽コンテンツを
メイン事業とする会社で、
かつては各種アミューズメント施設やイベントなどで
若者や家族連れの人気を集めていましたが、
いずれも家庭の主婦を兼任していた3人のスタッフが
家族の介護に専念するために一時企業活動を休止していました。
その間、代表の池尾里香さんが施設に入居した
独身の叔母の家の整理をした際に、
それまで見たことのなかった若い叔母の
いきいきした姿の写真を大量に発見。
その中から自分の目で選んで一冊にまとめたアルバムを
本人に見せたところ、認知症気味だった叔母が大いに喜び、
互いに思い出を共有できたといいます。
同社の3人は、中小企業振興公社主催の
「事業家チャレンジ道場」で約2年間、
ものづくり・最新のマーケティング技術を勉強する中、
介護経験と回想法を活かした今回の事業を考案しました。
誕生日、母の日、父の日、施設の訪問時、
米寿や喜寿のお祝い事などに、
子から親への真心こもったプレゼントに使ってほしいというのが
彼女らの提案です。
永続的な親孝行の実現をサポート
「人生まるごと回想アルバム」は、
葬儀の遺影や式場の思い出コーナーの写真などに
使えることはもちろん、
その後の法事の場でも集まった人たちに
親の人生を偲んでもらうこと、
また、孫やその後の世代に伝えていく
「ファミリーヒストリー」としても
役立てることができるといいます。
池尾さんと、実の姉である綿井さんは、
両親の法事の席で親戚一堂にこのアルバムを見てもらったところ、
たいへん盛り上がり、皆、新鮮な感動を受けたといいます。
それがまた両親に対する供養に繋がるのでしょう。
これは単にアルバムを販売するビジネスでなく、
アルバムづくりを通して、
永続的な親孝行の実現をサポートする事業
といえるかもしれません。
もしギフトショーに行かれる方は、
ビッグサイト南館にある大田区のブースで、
ぜひ実物を手に取ってみてください。
また、このアルバムのサイトはこちらです。
https://tekodekorecollection.com/
「南総里見八犬伝」は
江戸時代の作家・滝沢馬琴が書いた長編小説。
1814年に始まって、
1842年の完結まで28年かかって世に出された、
世界に誇れる傑作エンタメファンタジーです。
運命に導かれて集まった仲間が
力を合わせて敵と戦うという勧善懲悪パターンは、
神秘的かつ痛快で、この活劇をモチーフにした
コンテンツが200年の間に続々と作られました。
今日の日本のマンガ・アニメ文化の基盤を築く
一要素になったことは、疑いようがありません。
僕の八犬伝との出会いは、
小学生の時に見たNHKの人形劇でしたが、
それ以後も「八犬伝」から
いくつもの映画やマンガが生まれるのを見てきました。
いちばん最近のものは、
昨年秋に劇場公開された映画「八犬伝」でしょう。
僕は見逃していたので、先日、アマプラの配信で視聴。
公開の時は評判はイマイチだったようですが、
とても楽しめました。
虚と実、二つの世界がパラレルで進む構成で、
虚はご存じ、八犬伝の活劇世界です。
原作に忠実なのはいいのですが、
ストーリーの上っ面をサーっと撫でているという感じで、
今一つ物足りないのですが、
それでもやっぱり面白いのは、さすが八犬伝。
名刀・村雨を持つ犬塚信乃、女装の犬坂毛野、
少年剣士の犬江親兵衛などはとてもイケメンで、
画面も派手で美しい。
それに対する実の世界では、
作者・滝沢馬琴と絵師・葛飾北斎、
二人のむさいジジイの対話で進みます。
これに「東海道四谷怪談」の戯作者・鶴屋南北が絡んだりして、
彼らの創作に対する考え方・思いが伝わってきて味わい深く、
このむさいじいさん・おっさんたちから
ああした華麗な物語や絵画が生まれたのが面白い。
まるで現代人のような、滝沢馬琴の家庭の事情
(一人息子がニート状態)も描かれていて、
これも考えさせられます。
いよいよ最終章、物語がクライマックスに差し掛かったところで
馬琴は失明。目が見えなくなり、執筆できなくなります。
「八犬伝」は未完の大作に終わるかと思われたときに、
代筆者として名乗りを上げたのが息子の嫁でした。
この嫁は無学で字もろくに書けない女性なのですが、
義父である馬琴が字を教えながら、二人三脚でがんばり、
わずか8か月で残りを仕上げ、物語を完成させます。
すごく感動的なエピソードですが、
この嫁がどうして馬琴に尽くし、代筆をやろうと思ったのか?
夫を先になくして寂しかったから?
義父のことを好きだったから?
「八犬伝」が好きだったから?
そのあたりがドラマとして描かれていないので、
どうも腑に落ちないのですが、それでも物語は最期を迎え、
馬琴の仕事は成就しました。
そして、まるで最近の
ファンタジー系アニメやマンガのお約束事のように、
戦いで命を落とした犬士たちも生き返るのです。
僕も小説などを書いているので、虚実が融合し、
馬琴と八犬士が遭遇するラストシーンには、
涙を抑えきれませんでした。
不平・不満はありますが、やっぱり八犬伝は面白いし、
創作の舞台裏も描かれたこの映画には、
単なるエンタメを超えた奥深さがあると思います。
思わず聞き返したくなるような、このタイトル。
いやいやいや、やっぱ死ぬのは怖いですよ。
そうなの? じゃあチョット江東区森下までいらっしゃいよ。
ママといっしょに、あなたらしい生と死について考えましょうよ。ってなことを言っちゃうのが、
この本の著者・村田ますみさんです。
森下にあるのは「めめんともり」という、
1年前にオープンした、たぶん日本初の終活スナック。
「カラオケないけどカンオケあります」をキャッチフレーズに、
夜な夜な大人が集まって、
一杯やりながら「生きるとは?」「死ぬとは?」と語り合い、
それぞれの死生観を養っているところです。
「メメント・モリ(Memento Mori)」
=ラテン語で「死を思え」。
年齢にかかわらず、君も僕も明日死んでしまうかもしれない。
その可能性を忘れずに、今を大事にして生きろ。
悔いがないよう、好きなことをやって生きろ。
そんなメッセージとともに、
最近、わりとよく耳にする言葉ではありませんか?
自分はどう生きるのか?=どう死ぬのか?
といった哲学的な思考を、世代を問わず、
みんながいっせいに始めたのかもしれません。
そうした時代の空気から
終活スナック「めめんともり」は生まれたわけですが、
なんと、今月には早くも2号店が沖縄・那覇にオープンしました。村田さんはこの2つの終活スナックのオーナーで、
夜ごとお客さんの話を聞き、
自分の考えをまとめながら、
この本を書いたようです。
内容概略(もくじ)は下記の通り。
第1章 なぜ終活スナック?めめんともり開業のルーツを辿る
第2章 あなたの理想の死は?
第3章 棺桶に入って生まれ変わる!?
第4章 自分らしい最期を大切に
第5章 多様な選択ができることで、死の捉え方がかわる
第6章 自分らしい最期を迎えるために必要なこと
とても楽しく読めるエッセイなので、
ぜひ手に取ってみてください。
2月27日発売予定です。
ちなみに村田ますみさんは、
日本における海洋散骨のパイオニアでもあります。
以前、僕がテレビの情報番組の仕事に携わっていたころ、
多くの女性が「夫の家のお墓に入りたくない」
という声を上げ始めていました。
それから30年あまりがたち、娘世代になると、
こうした従来の葬儀供養のあり方に異を唱える
女性がますます増えています。
そして、前の世代と違うのは、
彼女らは単に不平を言うだけでなく、
勇気をもって自ら行動し、
これまでの葬儀供養にまつわる
常識・社会通念を変えようとしています。
村田さんもその一人で、
彼女の言動に共感した多くのフォロワー事業者が現れ、
あれよあれよという間に、海洋散骨は、
すっかり葬送の選択肢の一つになった感があります。
時代が変われば、生き方も、死に方も、葬送も変わる。
終活スナック開業の背景から、
理想の最期について考えるヒント、
入棺体験を通じた「生まれ変わり」のプロセス、
そして、終活の実践的なアドバイスまで、
いつか死を迎えるあなたや僕に向けて語りかけてきます。
死は恐れるものではなく、生き方を見つめ直すもの。
でも、ホントに怖くないですか、村田さん?
自分の中で特にヒーロー視する人物はいませんが、
佐野元春さんだけには注目しています。
かつて「つまらない大人にはなりたくない」
と歌っていた佐野元春ももう70に近い齢。
口だけでなく、本当につまらない大人にならなかった。
齢をとれば取るほどカッコよくなっていることは、
コヨーテバンドを率いて演奏する
彼の姿を見れば、誰もが認めるところです。
現代を生きる人間として、ある種の理想的。
He has aged badly.
座標となる「ポーラスター」です。
その佐野元春が、昨年はコヨーテとともに
「ヤングブラッズ」を、
今年は「ガラスのジェネレーション」をリメイク。
どちらも元気の出るご機嫌なロックナンバーでしたが、
いまの彼が歌うと、少し切なさを帯びた、
とても深みのある歌に聴こえてきます。
ここでニューバージョンを作ったのは、
オールドファンへのサービスなのか?
若い世代へメッセージを送ろうとしているのか?
いや、もしかしたら同世代のシニアたちに、
もう一度、「荒ぶる胸の思いをよみがえらせろ」
「つまらない大人になるな」と
鼓舞しようとしているのかもしれません。
個人的には自身のニューヨーク体験を
サウンド化した「ヴィジターズ」(1984年)が好きなので、
あのアルバムの曲をリメイクしてほしいと思っています。
特に40年前、日本人として初めてヒップホップを導入した
「コンプリケーション・シェイクダウン」。
あのクールな傑作を、
新しい歌詞で再現してくれるとうれしい。
♪フィジカルなダンス メンタルなダンス
システムの中のディスコティック
というサビの歌詞は、40年前よりむしろ現代こそ響く言葉。
佐野元春の歌を聴くと、僕もまだまだこれからだ、
時代の流れに抗って生き続けるべきだと思うのです。
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昨夜よりもっといい夢を見る方法
「生きる」をテーマにしたエッセイ第6集。
人生の半分は夜。だったらもっといい夢みなきゃな。そう思ったら読んでみてほしい。
生きるのが楽しくなる36のエッセイ。
小さな劇場の何もない舞台は、想像力が刺激される、
自由で可能性に満ちた空間です。
今日はここで「星の王子さま」の舞台を見ました。
原作はもちろん、サン・テグジュペリの童話。
壁面全体にしわをつけたベージュの模造紙を張り付け、
あの物語の舞台になる砂漠のイメージを表現しています。
内容は原作をなぞるものではなく、
生演奏やダンスが随所に交じる、
音楽劇風・イメージコラージュ風の構成。
前半は、王様、実業家、のんべえ、点灯夫など、
へんな大人がいる星をめぐる旅など、
原作に出てくるエピソードを仮面劇で見せたり、
後半は王子様とキツネがともに
パリと東京を合わせたような、
きらびやかな都会の街を探索したり、
地下にある死の国をめぐり歩く
オリジナルのエピソードを取り入れたりと、
自由自在な展開で、不思議な世界に引き込まれました。
王子様役の女性はクラシックバレエの心得があるようで、
随所で王子の心情をダンスで表現します。
彼女のビジュアルは、絵本のイラストそっくりでありながら、
不思議なエロシティズムと、
物語全体を包む切なさ・寂しさが感じられて魅力的でした。
上演したのは、
カミさんの仕事仲間である鍼灸師の奥さんが主宰する
「クリスタルレイク」というグループ。
この奥さんというのは、もともと新劇俳優で、
劇団新人会のメンバーだった人だそうです。
大ベテランですが、キツネ役として登場した
彼女の動きはキレがよく、
せりふ回しもクリアで「生涯現役」を感じさせました。
僕たちはこうした小劇場演劇に感化された世代ですが、
昨今の舞台演劇は、
やる側も見る側もシニア世代のものになりつつあるようです。
これも時代の趨勢なのでしょうが、
若い人たちにも、こうした変幻自在の小さな空間で描かれる
リアルでアナログな演劇の空気を、
若い人たちにも、ぜひ体験してほしいと思います。
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昨夜よりもっといい夢を見る方法
「生きる」をテーマにしたエッセイ第6集。
人生の半分は夜。だったらもっといい夢みなきゃな。そう思ったら読んでみてほしい。
生きるのが楽しくなる36のエッセイ。
今日、1月31日は「愛妻の日」です。
「日本愛妻家協会」なる団体が
1(アイ)・31(サイ)という、
かなり苦しい語呂合わせから生み出した記念日です。
これをネタにした
「愛妻家・愛夫家は人生の成功者?」という
エッセイを2年前に書きました。
拙著「昨夜よりもっといい夢を見る方法」の
最初に採録しています。
人生の成功と言えば、大金を稼いで大金持ちとか、
仕事で大活躍とか、有名になったとか、
たくさんの人に認められたとか、
社会的に高い地位に就いたとか、
通常語られるのはそうしたことです。
若い時代には、おそらくそこに
「恋愛の成就」「結婚」というものも
含まれると思います。
しかし、これはいったん手にして齢を取ると、
かつての輝きを失って色あせてしまうことが多いようです。
そして進行すると、妻ネグレスト、夫ネグレストになります。
それでも互いの利害のためにするずる関係を続けるのは、
人生全体から見ると、
離婚より始末が悪いことになりかねません。
最近は投資ばやりですが、
このエッセイで書いたのは、
いつまでも妻を愛せる、夫を愛せることは、
人生において、最大のリターンが見込める、
最高の投資ではないか―ーということです。
器用でどんな仕事も楽々こなせる人と、
不器用で何をやっても下手な人とがいるように、
モテモテなのに、誰ともうまく関係が結べない人と、
モテないけど、苦もなくよい恋愛・結婚関係を
結べる人とがいるようです。
異性としての魅力に加え、人間性、相性、
運・タイミングなど、多様な要素が絡むので難しいのですが、
最近の若い衆は自分のライフプランにこだわりすぎたり、
周囲の情報に振り回されすぎではないかと思います。
恋愛・結婚こそ、人生最大の勘どころ。
ひとの意見やアドバイスを取り入れるのが
全部ダメとは言いませんが、
あくまで自分の直観力を信じて、
相手とともに迎える未来を想像しながら
挑むべきではないでしょうか。
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昨夜よりもっといい夢を見る方法
「生きる」をテーマにしたエッセイ第6集。
人生の半分は夜。だったらもっといい夢みなきゃな。そう思ったら読んでみてほしい。
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あなたの心にゆらぎを送り、
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そう思ったら読んでみてほしい。
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ブログ「DAIHON屋のネタ帳」
2022年9月から23年末のなかから抜粋。
もくじ
・愛妻家・愛夫家は人生の成功者?
・「芝浜」と女落語家
・名古屋の母と母校の話
・入学祝いはやっぱり桜
・百年生きるホモサピの世界はこれから
・リンゼイ・ケンプのダンスの記憶
・これからどうやって旅に出るか?
・自分の未来、世界の未来、子どもの未来
・母の日・父の日に感謝のプレゼントなんかいらない
・ときにはダンゴより花
・4630万円の振り込み
・なぜ宝くじに当たるとほとんどの人が破産するのか?
・井上ひさしと笑いについて
・人生は長くて短い
・「南の島でのんびり」なんてFIREしなくてもすぐできる
・潮騒の音楽を楽しむための海
・アナログマジックの残暑お見舞いとデジタル発信の効用
・いい夢を見る方法
・なぜ30年前のトレンディードラマには お彼岸が出てこなかったのか?
・親より先に死んではいけません
・余命7年で行こう
・女じゃなくなる恐怖
・おとなの言うことなんか聞かなくても 人生、春は来る。
・おすすめ本「なんで家族を続けるの?」
・こっそりカメ走
・人生は地中に埋もれた化石のようなもの
・アーカイブ世代のクロニクル研究
・なぜ名古屋人は福井・鯖江産の純金製メガネを買うのか?
・ロンドンライフと労働・カネ・芸術の話
・9月15日はロージンの日?
・お祭リベンジ
・同窓会の話
・地球の重力に逆らうべからず
・地球家族の「争族」を辞めさせるための宇宙人待望論
・京都で考えた観光立国ニッポンの生き方
・美しきニューヨークのカレンダー
認知症の義母は、夫(義父)の遺影を見ると、
いつも「この人だれ?」ときいてきます。
何十年も夫婦としていっしょに暮らしてきたのに、
まったく覚えていないのです。
ある仕事で人生相談の相談文を頼まれたので、
このことをネタにして女性(娘)の悩みを書いてみました。
「あんなに仲の良い夫婦だったのに、
父のことをすっからかんに忘れてしまった母が
憎いやら、悲しいやら、やるせないやら・・・」
と、えんえん自分の心情を吐露し、
「結局、愛し合うってどういうことなのでしょう?
どうして人と人とは愛し合うのでしょうか?」
と、相談者に問いかける文章です。
20世紀・21世紀生きる僕たちは、
生まれてから、テレビ、映画、マンガ、小説、ゲームなど、
毎日いろいろなコンテンツに触れているので、
「永遠の愛」とか「不滅の絆」なんて
ドラマチックなものを信じてしまいがちです。
しかし、実はそれは作られたもので、
人間の真実の姿とは
かけ離れたものではないかと思うのです。
すっかり子供みたいになってしまった
義母の相手をしていると、つくづくそう感じます。
結局、寒くもなく暑くもない、
適度に衛生的で快適な環境に身を置いて、
毎日うまいものを食べて、
面倒を見てくれる誰かがそばにいれば、万事OK。
幸福に、満ち足りて眠りに落ちる。
それが人間の本質なのだと、
義母には教えてもらっているようです。
けれどもみんながそんな本質的な部分だけで生きていたら、
人間の社会生活はままなりません。
というか、そもそも人間社会というもの
が成り立たなくなります。
僕たちには、愛とか夢とか自由とか理想とか、
そういう美しい幻想が必要です。
それは個人的なものでなく、
むしろ社会的な要求です。
生きるとは、ひとりひとりが
死ぬまでそうした幻想を抱き続けること。
僕も願わくば、最期までそうありたいので、
そのために毎日、
こうしていろいろな
文章をこねくりまわしているような気がします。
電子書籍無料キャンペーン
1月30日(木)17:00~2月3日(月)16:59
昨夜よりもっといい夢を見る方法
「生きる」をテーマにしたおりべまことエッセイ第6集。人生の半分は夜。だったらもっといい夢みなきゃな。そう思ったら読んでみてほしい。
生きるのが楽しくなる36のエッセイ。
ブログ「DAIHON屋のネタ帳」2022年9月から23年末のなかから抜粋。
10時間超のフジテレビの会見。
全部見ていたわけではありませんが、
僕にとっては遠藤副会長の
「間違った万能感を植え付けられた」
という言葉がとても印象に残りました。
昨日、壇上に上がって記者会見を行った役員は、
フジテレビ黄金時代をつくり上げた
ディレクター、プロデューサーの皆さんです。
35年ほど前、僕はADやリサーチャーをやっていて、
テレビ番組の制作現場にも少し携わっていましたが、
当時は「フジテレビの仕事に携わっている」というだけで
誇らしいこと、優越感を持てることでした。
彼らはいわば業界人のリスペクトを集める敏腕クリエイター、
まさに万能神だったのです。
それがあんなさらし者にされるとは・・・。
昨日の記者会見は、
輝いていたテレビ界の落日を見るかのようでした。
そして同時に、ひどい矛盾も感じました。
これだけみんながカネ、カネ、カネと言っている
世の中でありながら、
「カネもうけより人権が大事」??
どんな業界の会社にもそれが求められているというのです。
でも、本当にそれが実現されている日本の会社は、
フジテレビに限らず、まだほとんどないでしょう。
昭和末期から平成前期、
「カネもうけより人権が大事」なんて言おうものなら
笑いものにされました。
「大事にしてほしけりゃ、面白いもの、
ウケるものを作ってみろ」
そういうなかで勝ちあがってきたのが、あの役員さんたちです。
変わろうにも変われるはずがありません。
新刊の「昨夜よりもっといい夢を見る方法」には
「なぜ30年前のトレンディードラマには
お彼岸が出てこなかったのか?」
という一編があります。
まだあの時代を懐かしがっています。
残念ながら、僕もフジテレビの役員さんたち同様、
あの時代の残像に支配され、
まだ頭がちゃんとアップデートされていないようです。
過去を清算し、頭をクリーンアップするためにも、
この際、しばらくの間、
彼らが作ったフジテレビ黄金時代の番組を
地上波で一挙に放送してみてはどうでしょう?
出演者の権利問題もあるので、可能な分だけですが。
人が変わるのは、とても難しい。
人が集まって作る組織が変わるのは、さらに難しい。
フジテレビだけじゃありません。
どこの会社も明日は我が身です。
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1月30日(木)17:00~2月3日(月)16:59
昨夜よりもっといい夢を見る方法
「生きる」をテーマにしたおりべまことエッセイ第6集。人生の半分は夜。だったらもっといい夢みなきゃな。そう思ったら読んでみてほしい。
生きるのが楽しくなる36のエッセイ。
ブログ「DAIHON屋のネタ帳」2022年9月から23年末のなかから抜粋。
台本ライター・福嶋誠一郎のホームページです。アクセスありがとうございます。
お仕事のご相談・ご依頼は「お問い合わせ」からお願いいたします。