人生のすべては高校時代にある?

 

 うちの息子は中3。高校受験生である。

 どこの高校を受験するのか決めなくてはいけない時期に来ているので、今日は学校見学に出向く。

 午前・午後のダブルヘッダー。2校とも家から近いので、午前のA校から午後のB校まで自転車で移動。

 どちらも校長挨拶と教務主任による学校の特徴説明、そして、校内見学というメニューになっている。

 

 B校の方は見学者が整理番号ごとにグループに分かれ、在校生がガイドの役目を担って、校内のあちこちを案内して回ってくれる。

 僕らのグループの担当になったのは、2年生の演劇部の 女の子で、よく声が通る、ハキハキしたいい子だった。僕も高校演劇をやっていたので、 何となく波長が合うなぁと思って、いろいろ質問したら結構会話が弾んでなかなか楽しか った。

 そういえば、若い頃、こういうタイプの子がいたなぁ……と、おじさんっぽく考えてしまった次第である。 

 

 以前、ある本で「15歳で人生は終わってしまう」という一文に出会い、新鮮な衝撃を受けた。つまり、中学までに何を体験か、何を吸収したかで、その後の人生が決まってくるというのである。

 

 自分自身を振り返ると「20歳で」というのなら同意できる。人生のすべての萌芽は10代に培われる。特に高校は僕にとって劇的な転換期だった。高校演劇との出 いは、その後の僕の人生を決定付けてしまったからだ。そういうターニングポイントは、おそらく誰にとってもあるのではないかと思う。 

 

 いずれにしてもやはり小学校と中学校、中学校と高校の間には大きなギャップがある。不登校などの適応障害を起こす子どもたちを慮って、小中一貫教育、中高一貫教育を行うところが増えてきているが、僕は出来れば、子どもたちにはこうした成長過程のギャップを楽しんで欲しいと思っている。 

 

 

 

2011・8・18 THU