
うちはカミさんが女性と子供用の鍼灸院をやっているので、週に半分以上は小さな子供らが来ています。
で、その子供たちの興味は階段の上に注がれます。
「あの2階はどうなっているの? 誰かいるの?」と質問するものだから、カミさんが「おじさんとお兄ちゃんがいるんだよ」と答えると、彼ら・彼女らの興味は「おじさん=僕のこと」は完全にスルーして、「お兄ちゃん」の方に集中し、目をキラキラさせながら言うのです。
「ほんと? お兄ちゃんがいるんだ!」
幼稚園や保育園、あるいは小1・2くらいまでの子供の想像する「お兄ちゃん」あるいは「お姉ちゃん」というのは、だいたい上限どれくらいの齢なのか?
やっぱり小学校5~6年くらいまででしょうか。
と、自分の子供の頃を振り返ってみると、やっぱりもう中高生くらいのお兄ちゃん・お姉ちゃんだと距離感を感じていました。
当時は制服を着ている姿を見ることが多かったせいもあると思うけど、やっぱり子供の直観というのは素晴らしく、思春期になった人間には自分と違うフィールドに属する「におい」を感じてしまうのかもしれません。
で、先週、夕方に来た、幼稚園年長の女の子はけっこう粘っていて(2階の部屋で仕事をしていると声が聞こえる),「今日はお兄ちゃんは? ねえ、いるの? ねえ、せんせい・・・」と食い下がっている。
カミさんが「今日はお仕事に行っていてお留守だよ」(実際いなかった)とたしなめて、やっと帰っていきましたが、彼女の中ではどんなお兄ちゃんの姿が輝いていたのか?
残念ながら、うちのお兄ちゃんはもう来年成人式なんだよね~。
彼女にとっては、お兄ちゃんだか、おっさんだかわかんないくらいだろうね~。
きっと見たらびっくりしちゃうでしょ。
「子どもの夢を壊すから出てこないように」と息子に言っておきました。
で、またその後、インターネットを見ていたら、昨年、「お兄ちゃん、ガチャ」というテレビドラマを放映していたことを発見。知らんかった~、不覚。
どうも忙しい日々を送る小学生の女の子が、ガチャポンで理想のお兄ちゃんを次々にゲットするというお話らしい、ガチャポンなので、当然、当たりもあればハズレもあって・・・ということでドラマが展開するようです。
「彼氏も結婚相手も所詮は他人だけど、お兄ちゃんは永遠不変」というのが、このドラマのキャッチフレーズ。
女性の方々、そうなのですか?
実際にお兄ちゃんのいる方々、どうなのでしょう?
どうもきっとここでいうおにいちゃん・おねんちゃんは、リアルな兄・姉とはまた別物のファンタジーの世界なのだろうな。なんと豊饒な日本語のイメージ。うーん、すごく興味を持ちました。おにいちゃん・おねえちゃんの世界、探究したい。
2016・12・12 Mon
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