脳が知っている、豆腐小僧の食歴と健康食

●肉食卒業?

 

 最近、あまり肉を食べなくなってきました。

 特に健康を気にしているわけでもなく、ましてやベジタリアンになろうとしているわけではないけど、「肉が食いたい!」と、ムラムラっと湧き起っていた、あの欲求が起こらない。

 たとえば、街中で肉料理のアップの写真の宣伝物に出くわしても、なんとも思わない。

 もし仮に明日から肉食禁止と命じられても。「はい了解」と、すんなり受け入れられそうです。

 

 その代わりというわけではないのだけど、豆類や海藻類が妙に好きになってきた。

 豆類は食べ出すと脳内ブレーキがゆるみっぱなしになり、おかずだけでは飽き足らずに、おやつにもバクバク食べて、あとからお腹がいっぱいになり、プープーおならが出て困ったことになってしまう。

 

 トンカツなども、ヒレカツは食べるけど、脂身の多いロースかつは最近食べていません。

 牛丼は割と頻繁に食べていたのだけど、だいぶ前――40歳の手前もある時期、急に食べられなくなりました。

 匂いにつられてお店に入って注文し、2~3口食べると、急に胸やけと吐き気に襲われたのです。べつに体調が悪かったわけではないのに。

 そんなことが2~3度あって、いっさい食べられなくなりました。

 なぜだろう? あれは今でも不思議だなぁ。

 自分の脳から「もう食うな」と命令が下りたのではないかという気がします。

 

●食歴をふりかえって

 

 自分の「食歴」をふり返ってみると、子供の頃は肉がダメだったんですね。

 豆腐が大好きで「豆腐小僧」と呼ばれていたこともありました。

 

 学校給食に入っている肉が最悪で、しかも僕の子供時代は「勉強できなくても、給食をいっぱい食べる元気な子がいい子」という価値観の時代。

 だから先生もかなり脅迫的で、食べられるまで残されました。

 あの取り残された時のみじめさといったらありません。

 学校でどの授業よりも、給食の時間がいちばん嫌いで、本当にあのひどい「食育」には苦しめられました。

 そういうのもトラウマになっているのかもしれませんね。

 

 でもまぁ、子供時代に肉食がダメだったということは、もともと肉があまり体質にあってないのかも。

 なので、体力のピーク時を過ぎて、だんだん本来(?)の自分の食の趣向に戻っていっているのかも知れません。

 

●何が健康食かは、ひとりひとり違っている

 

 ちなみに何を食べれば健康になるか、維持できるかというのは人ひとりひとり全く違うと思います。

 極端な偏食は問題あるかも知れないけど、肉をバクバク食って長生きしている人もいるし、朝食を食べたほうが調子いいか・悪いかというのも、その人次第。

 

 いろんな人が「私のこの食事法がいいんだ」と、いろんな健康法を提言し、あれ食うな、これ食え、などと言っていますが、気にして惑わされないほうがいいと思います。

 

 それよりも自分の子供時代をはじめ、食の嗜好の歴史を振りかえって、本来自分に合っているのはどういう食なのかを、自分の脳に教えてもらったほうがいいのではないでしょうか。