子供の成長

 

 自分の子供がちっとも成長しなかったら、僕はどうなるだろう?

 やっぱり悩むし、嘆き悲しむだろう。

 腹を立てて、サーカスに売り飛ばしてしまうことだってするかもしれない。

 そうしちゃった人がいます。もちろんマンガの話だけど。

 

 アトムの生みの親・天馬博士は、トビオという息子が事故で死んでしまったのを悲しみ、その身代わりにアトムを作りました。

 

 ロボットなんだから成長しないのは当たり前。

 そんなこと最初からわかっていたはずなのに、息子可愛さのあまり、その事実を受け入れらえず、あげくの果てに前述したような児童虐待の極み。

 

 天才科学者として世間から尊敬されていた人ですが、このふるまいは完全に幼児以下のレベルです。

 

 天才と言われる人は、子供の心・子供の感性を持っていて、それが仕事に結びつけば、肯定的にみなされるだけど、こと親としては失格者。

 子供に子供は育てられません。

 

 でも最近は子供が子供を育てていることはままあるようです。

 天馬博士とは逆に、子供に成長してほしくない、という人。

 ずっと小さくて可愛いまま、幼いままでいてほしいという人が少なくない。

 

 そりゃそうだよね。

 大きくなっちゃったら可愛くないもんね。

 特に男は自分よりでかくなっちゃうし、髭やら何やら生えてくるし・・・。

 

 と、もちろん冗談だと思って笑って話を聞いていると、

 最近はどうもそうではない人も結構いたりして・・・。

 

 仲良し親子はいいのだけど、 聞くところによると、中学生になっても、高校生になっても、20歳過ぎても、いっしょに風呂に入っている異性の親子がいるとか。

 

 信じられないけど、本当の話らしい。

 いろんな親子の在り方があっていいと思う。

 けど、やっぱりおかしいものはおかしい。

 

 こういう親子関係、こういう子育てって、子供の成長を阻害する、一種の虐待とは言えないのだろうか?

 

 お母さんと一緒に風呂に入っている20歳の息子、お父さんといっしょに風呂に入っている20歳の娘は、健全に成長したと言えるのだろうか?

 

 子供の日。

 子供たちの健やかな成長を願わずにはいられません。