●稀勢の里と「ひよっこ」と「撒き銭」でイバラキ人気 赤マル上昇中

 

 茨城県では葬式の時にお金をばら撒く。

 福島県では葬式まんじゅうとして、紅白まんじゅうが配られる。

 

 え、なにそれ?とリサーチ開始。

 

 次回の月刊仏事の「全国葬儀供養事情」は茨城県と福島県の特集です。

 

 茨城県は都道府県別魅力度ワーストワンという不名誉を背負った県。

 それはお気の毒に、県はさぞかしがっくり肩を落としていらっしゃるだろう・・・と思いきや、

それを逆手にとって「のびしろ率ナンバーワン県」と謳っている。

 

 なにしろ茨城には黄門様もいるし、納豆もあるし、梅だってきれいだ。

 でも、いつまでもそれに頼っていちゃあな・・・と思っていたら、

今年になって強力な援軍が現れた。

 

 久々の日本人横綱として角界人気ナンバーワン力士となった、牛久市出身の稀勢の里。

 そしてこの4月から始まった、有村架純主演、可愛い茨城弁満載のNHK朝ドラ「ひよっこ」。

 

 必殺ダブルカウンターパンチで茨城人気 赤マル上昇中です。

 

 ちなみに「ひよっこ」の舞台である「奥茨城村」というのは架空のもので、昔も今もそんな村は存在しないのですが、どうやら福島県に近い県北部がモデルのようです。

 

 そして、葬式でお金をばら撒く「撒き銭」という風習も、文献を調べるとこのあたりで長く行なわれていたことが書かれています。

 それがちょうどこのドラマと同じ、前・東京オリンピックの時代――昭和40(1960年代半ば)頃までのこと。

 その後の経済発展と都市化によって、こうした昔からの風習は急激に廃れていきました。、

 

 しかし希少ではあるけれど、ネット情報によれば今でもまだチラホラ残存しているようです。

 テレビで外国に移住した日本人妻が、その国の生活風習にびっくりしたことをレポートする番組がありますが、ここでも他県から来た奥さんなどが、そうした仰天レポートを載せています。

 そりゃびっくりするよね。

 なにせ人が死んだのに「「こりゃめでたい」と言って、来た人たちにお金をばらまくっていうんだから。不謹慎にもほどがある。

 

 ところが、この「撒き銭」、要は家の建築の時の上棟式や、結婚式などの時にやる「菓子まき」「餅まき」などと根は同じなのです。

 その話はちょっと長くなるのでまた明日。

 

 いずれにしても、稀勢の里と「ひよっこ」がもたらした千歳一隅のチャンス。

 この好機にどこまで人気を伸ばし、舞い上れるか?

 がんばれ、イバラキ!(イバラギではありません)