僕に楽しい思いをさせてくれた子どもたち

 

 先日の専門学校の同窓会でクラスに在籍していた同級生を暗唱してみたら全員言えた。

 (確認してないけど全員だと思う、たぶん。)

 

 試しに他はどうかと思ってこそっとやってみた。

 

 高校のクラスは3年間いっしょだったので、これも中途退学した連中を含め、全員出てきた(たぶん)。

 

 中学がビミョーで、1・2・3年それぞれのクラスのやつがごった煮になって出てくる。

 でも好きな女の子が2年生のクラスに二人いたので、やっぱり2年生がいちばん思い出深い。

 ちなみにその時はYさんが一番好きだったのだが、いま思い返すとKさんの方が可愛くて好きだ。

 うーん、なんでKさんの方に行かなかったんだろう・・・。

 

 小学校5・6年のクラスは大好きなクラスだったので、35人以上出てきた。

 男子は全員思い出せるが、あと5人くらいいたはずの女子がどうしても思い出せない。

 ごめんなさい。

 ちなみにこのクラスは、運動会やら遠足やらのイベント的なことはほとんど思い出せないのだが、日常的なシーンをやたらよく覚えている。

 

 大人になってから出会った人は結構忘れてしまうが、子供時代に出会った連中、付き合った連中の顔や声は鮮明によみがえる。

 本当にどうでもいい、くだらないことをいっぱい憶えている。

 子供はまだ自分を装うことに長けていないので、持ち前の個性を隠したくても隠せない。

 だからひとりひとり、面白いのだ。

 

 でも成長する中であっちこっちぶつけて痛い目に遭って、どの個性は人にウケ、どれはウケないか学び、調整しつつ自分を作る。

 多くの場合、スマートになっていくんだけど、同時につまんなくもなっていく。

 

 それにしてもそんな何の得にもならないことをやっていて、よほどヒマなんだねと思われるだろうけど、割と忙しい。

 忙しい時にかぎってこういうことをしたくなるのだ。

 本当に何の得にもならないけど、わりと楽しい。

 

 それに記憶にある子供たちのほとんどは、おそらく人生の中でもう二度と会わない人たちである。

 ここらでちょっと、ひとりひとりに僕に楽しい思いをさせてくれてありがとう、と言っておいてもいいのではないかと思った。