義母と祖母の未知のスポーツに対するリアクション

 

今日は亡き義父の誕生日だった。

甘党で和菓子が大好きな人だったので、

お菓子をお供えしようということで、

義母といっしょに買い物に出かけた。

 

義母とスーパーに行くのは、なかなか楽しい。

愛想の良い人なので、知らない人にでも

「こんにちは」とあいさつする。

 

あまりに遠慮がないので、

相手もつい「こんにちは」と返してくる。

 

小さい子どもにでも会おうものなら、

「かわいいねー、いくつ?」と、

何の躊躇もなく声をかける。

 

照れくさがる子どももいないではないが、

大体はみんな良い気分になれる。

 

9割以上の人は、義母が認知症だとは気付かない。

けどまぁ、普通の人とはちょっと違うことは確かである。

 

一緒にテレビを見ていても結構面白い。

最近、間もなくワールドカップが開幕する

ラグビーの映像がよく出てくるが、

タックルなどのシーンを見るたびに

「うわー、なんてひどいことするの!」と、

顔をしかめる。

 

「いや、お母さん、こういうスポーツなんですよ」

と説明して、その場では「ああ、そうか」と納得するが、

すぐに忘れて、次の時はまた

「うわー、ひどい」と言っている。

それでまた説明する。

 

そんな義母のリアクションを見ていて、

うちの祖母のことを思い出した。

 

うちの祖母と札幌オリンピック(1972年)の

テレビ中継を見ていた時のこと。

札幌オリンピックと言えば、

フィギュアスケートのジャネット・リンである。

 

彼女を見て、祖母はビックリ仰天して

「うわー、パンツ丸出し。なんでこんなカッコウさせるの」。

うちの母が

「おばあちゃん、こういう衣裳なんですよ」と、

母が一生懸命説明していた。

 

その後、ジャネット・リンが演技議中、

転倒して尻餅をついたのを見た時の、

祖母の何とも言えない悲しそぅな顔がよみがえった。

 

祖母はその年の夏に亡くなったので、

僕にとっては「パンツ丸出し」というセリフと、

あの時の表情が、祖母の最後のインプレッションになっている。

 

義母との暮らしにもだいぶ慣れてきた。

面白がらせてくれてありがたい。