変わらなくてよかったね

 

11月の訪れ。

赤とんぼも飛ぶうららかな秋の日々。

 

コロナで自宅待機者が大勢死んでしまったことも、

自殺者・失業者があふれたことも

みんな、あっという間に忘れてしまった。

 

選挙での自民党大勝利のいちばんの要因は、

コロナが収まったことだろう。

もちろん、野党がダメダメなことも大きいけど。

 

十分とは言えないまでも、平和な日常が戻り、

2年前と同じような生活が送れるメドがつけば、

「ま、いいんじゃね? わざわざ変えて波風立てなくても」

という心境になるのは自然。

ある意味、日本人はとても賢くて優秀なのだ。

 

政治に限らず、企業だって

もう30年くらい前から、

変えよう、変えなくては、

変わるぞ、変わります、変わっちゃえ、へんし~ん!

と、掛け声だけはうんざりするほど聞くが、

一向に変わる気配はない。

 

そうこうしているうちに昭和の人たちは、

「僕たちがんばったから、

あとは任せたから

がんばってねー。

老人の面倒見てね。

地球環境のこともよろしくねー」

と言って、この世から去っていく。

 

いつかは変わる日が来るのだろうか?

いつの間にか変わってた、よかったねー、

大過なく変わって、と、そんなことを言える日が。