飛行機の日と父の命日

 

明日、12月17日は「飛行機の日」である。

どっかの企業が商売を目的に決めたような、

割とどうでもいい記念日と違う。

人類が初めて空を飛んだ記念すべき日だ。

 

約120年前の1903年(明治36年)12月17日、

当時、自転車屋をやっていた

ライト兄弟(Wright Brothers)が

アメリカ・ノースカロライナ州で、

ライトフライヤー号(Wright Flyer)に乗って

史上初、動力飛行機の飛行に成功した。

 

現在の同州キティホークの南にある海に面した町で、

合計4回の飛行トライアルが行われ、

1回目の飛行時間は12秒で飛行距離は約36.5m。

最長時間を記録した4回目の飛行は59秒で

飛行距離は約259.6mだった。

 

「飛行機の日」とは全然関係ないが、

明日は父の命日である。

すでに13年。光陰矢の如し。

 

施設に入っている母に電話してそのことを伝えたら、

案の定、すっかり忘れていた。

ずいぶん頑張って看病していたのだが。

 

でも、忘れていいのである。

大切な人のことだから、

いつまでも憶えていなくてはいけないというものではない。

心を軽くして自由に生きていいのである。

頭の中は空を飛んでいるような母だが、

明るい声を聞く限り、父からのお迎えはまだのようだ。