オランダで大人気! 息子のおさがりで仕事の調子があがる

 

コロナのはるか昔から在宅ワークをやっているが、

最近、妙に仕事着にこだわるようになった。

こだわると言っても、カッコいいか・悪いかじゃなくて、

着心地がいいか・どうか。

さらに言えば、働きやすいかどうか、である。

 

別にどこかに出かけるとか、

誰かお客さんが来るとか関係なく、

家で一人で仕事をしている時でも、

一日の間に何回も服を着替える。

着る物によって調子が変わるのだ。

 

サラーマンのスーツとか、肉体労働の作業着じゃあるまいし、

家でパソコン叩いているだけなら何を着てても一緒だろうと

思うだろうが、そうではない。

何を着ているかによって脳の疲れ方が違う。

着替えたとたんに、

バババババと執筆が進むこともあるのだ。

 

何がいいかは季節や天気、

その時その時の気分によって違うが、

まず駄目なのはフリースである。

温かいのだが、フリースの服を着て仕事をしていると、

なんだか途中から脳が拘束されているような

錯覚にとらわれる。

素材が石油由来からだろうか。

なにか科学的な根拠がありそうな気がするが、

とにかく調子が悪くなる。

 

アベレージが高く、仕事着として割とよく着ているのが、

息子が高校生の時に着ていたジャージ。

3年前の引っ越しの時にタンスの肥やしになっていたのを

もらい受けた。

いわば、息子のおさがりである。

 

買った時、値段がいくらだったか忘れてしまったが、

安くはなかったはずだ。

制服でも体操着でも、「スクールナントカ」は、

いったんその学校に入り込めれば、

あとは何年も何十年も独占市場である。

どれもだいたい高い。

 

しかしその分、モノは良い。

ガキどものハードな動きに耐久性がなくてはならないので、

それも当然。

したがって頑丈であり、その割に柔らかい。

ほどよくくたびれているところも

また着やすさになっている。

仕事着にぴったりなのである。

 

この間、こういう日本の中古スクールジャージが

オランダの若者に大人気だという話を聞いた。

 

ポイントは胸の名前の刺繍である。

アルファベットじゃなくて漢字。

これがオランダの若者にしてみたら、

カッコいいとウケる。

しかも名前なので、ダブりが極端に少なく、

みんな違っている。

どうやら輸入専門の業者までいるらしい。

面白いものだ。

 

この息子のおさがり、家では重宝しているが、

外には絶対着て出ない。

今の家は彼の母校である豊多摩高校のすぐそば。

同じジャージを着た高校生がうじゃうじゃ歩いている。

さすがに彼らと同じのを着ているというのは

恥ずかしいので。