廃墟から再出発 アニメむすめの鬼怒川温泉

 

いまや観光地は、ゆるキャラ、アニメキャラだらけ。

鬼怒川温泉の観光案内所にも

4人の美少女さんがたちがいた。

 

このうち、グレーの制服を着ているのは

「鬼怒川みやび」ちゃんという

東武鉄道の特急スペーシアの車掌さん。

「日々、接客について勉強中💛」。

 

紺の制服は「大桑じゅり」ちゃん。

鬼怒川には東武鉄道が運営する

「SL大樹」も走っており、彼女はその新米機関士さん。

「持ち前の明るさとガッツを武器に奮闘中💛」です。

 

この二人は全国の鉄道事業者の現場で活躍する

キャラクターコンテンツ「鉄道むすめ」の一員だ。

「鉄道むすめ」は結構何年も前から

「鉄むす」の略称で親しまれているようだが、

僕はこんなコンテンツがあるなんて、

今回の旅で(実際には今日ネットで調べて)初めて知った。

 

他の2人のことはよくわからないが、

鉄むすとのコラボで、

ご当地キャラクターとして生まれたのだろうか?

僕は赤鬼ちゃんと機関士さんがお気に入りである。

 

鬼怒川温泉は10年ほど前に放送されたアニメ

「未来日記」の1エピソードで描かれていて、

「アニメ聖地巡礼地」の一つになっている。

(これも今日初めて知った)

 

このアニメも見たことないので内容はわからないが、

ネットで調べると、廃墟の描写がすごくて、

鬼怒川温泉は完全に

「凋落して廃墟と化した昭和時代の大温泉街」の

イメージになっている。

 

実際、昭和の後半、鬼怒川は箱根や熱海と肩を並べる

大温泉街、娯楽の殿堂だった。

東京から近いというロケーションも幸いして

毎日、観光バスに乗った団体客や

東武鉄道に乘った家族連れなどがわんさか押し寄せて、

週末ともなれば、ホテルや旅館が並ぶメインストリ-トは、

都心の繁華街のように人がごった返していたらしい。

 

栄枯盛衰。諸行無常。

栄光の頂点から落ちぶれてから何年経つというのか。

殿様商売を改められなかったところは

もう滅びるしかない。

 

そんなわけで廃墟ホテル、廃墟施設が

わんさか出来上がってしまったのだろう。

 

僕は廃墟は見なかったが、

日暮れとともに外は閑散となって、

かつて賑わったメインストリートは

確かにわびしげな風が吹いていた。

 

こうした観光地はもう開き直って、

前世の記憶みたいな大廃墟を売り物にするぐらいの

ことをやったほうがいい。

(てか、勝手に見物客は集まってくるみたいだけど)

 

廃墟から再出発した鬼怒川温泉。

もう昭和の賑わいを取り戻すのは無理だ。

そんな夢は追わないほうがいい。

 

それで人が来るのなら、アニメ娘に頼ってもいい。

鬼怒川みやびちゃん、大桑じゅりちゃん、

いいではないか。

萌える、癒される、かわいい温泉ビレッジを

再構築してほしい。