自治体も後援する斎場(火葬場)イベント

 

昨日は杉並区にある「堀之内斎場」で

イベントがあったので取材。

東京23区内に6カ所ある民営火葬場の一つである。

運営会社の東京博善は、10年代後半から毎年この時期、

各斎場(火葬場)持ち回りで

地域住民のためのイベントを開いていたが、

コロナで3年間中断。

昨日は4年ぶりの開催だった。

 

火葬場でイベントって・・・と訝る人もいるだろう。

迷惑施設なのではないか?

しかし、この高齢社会でそんなことは言っていられない。

 

 

今やこのイベントは自治体が後援し、町会も協力している。

だから今回の場合は、

杉並区区内の小学校でチラシが配られ、

家族連れでにぎわっていた。

至って明るく楽しく、和気あいあいである。

 

堀之内斎場は100年超の歴史を持つが、

当然、改築もされていて、建物は明るくおしゃれで美しい。

それに昔の火葬場と違って煙突から

火葬の煙がモクモク・・・ということもなく、

きわめてクリーンである。

 

1階では飲食などのお店が出店したり、

こどもが遊べるスペースが設けられ、

2階の控室では落語、自分史セミナー、

相続相談セミナーなどをやっていた。

 

火葬炉の説明コースもあったが、

さすがにこっちには人が寄って来ない。

僕はほぼ貸し切り状態で、

スタッフのお話を聞かせてもらった。

とても丁寧なガイダンスで感心した。

 

東京は人口が多い。

それだけ死ぬ人も多い。

なので強力な火葬炉で、短時間に火葬するという。

火葬率世界トップの日本の火葬炉の性能は優秀だ。

 

それにしても、こうして自治体が後援して

火葬場で地域イベントが開かれ、

それに反対したり、抵抗感を持つ人もあまりいない

――そんな時代になったことには、

昭和の頃、20世紀の頃から隔世の感がある。