アーカイブ世代のクロニクル研究

 

先週、息子の誕生日だったのでお祝いした。

ついこの間までチビだったはずだが、もう20代後半。

あっという間の4半世紀。

子どもができるとエネルギーを吸収されて、

どんどん人生が短くなっていく感じがする。

 

よく本を読む子どもだったが、

今ではすっかり読書量でははるかに追いつかなくなった。

最近は昭和史だの、SF史だのの

近代クロニクル(歴史・年代史)にハマっているという。

 

最近は本でもネットでもアーカイブが充実してきて、

平成・昭和はもとより、20世紀全般、

さらにその前の産業革命時代から

この200年余りの人類社会の歴史が、

政治や産業・経済だけでなく、

生活・文化のかなり広い範囲まで、けっこう詳細に、

誰でも調べられ、その気になれば、

かなり深く研究できるような環境ができつつある。

 

文学・映画・マンガ・音楽だって、

僕らよりもよっぽど詳しい奴らがわんさかいる。

しかもあらかじめクロニクルがわかるので、

体系だって勉強できるのだ。

 

息子に限らないが、最近の20代・30代(もっと若い子も)は

そうしたアーカイブで勉強・研究している輩が大勢いる。

僕たちのような昭和を体験した年長者が、

かなり主観・先入観のフィルターをかけて

過去の事象を見ているのに対し、

彼らは体験がない分、客観的に歴史を俯瞰し、

クールに分析・考察できる力に長けていると思う。

 

「近頃の若いもんはリアルな体験がないからだめじゃー」

と、偉そうななことを言っている間に、

あっという間に知識の質・量の面で

アーカイブ勉強派に凌駕されてしまいそうだ。

 

青年負いやすく、学成り難し。

こっちも勉強し直さないといかなーと思う。