なぜ名古屋人は福井・鯖江産の純金メガネを買うのか?

 

福井の鯖江と言えば国産メガネの聖地。

1905年に始まった鯖江のメガネ作りは、

100年の間に一大地場産業に発展。

いまや日本のみならず、

世界的にもメガネの産地としての地位を築き上げている。

 

先日、富山出張の際に会った福井在住の

経営コンサルタントの話によると、

その鯖江で純金のメガネを作って売り出したところ、

最も注文が多かったのは、東京でもなく大阪でもなく、

わが故郷・名古屋だったという。

 

金は柔らかいので実際に日常的にかけるには適さない。

観賞用か、投資の意味を含んでいると思うが、

妙に納得できてしまう話である。

お値段も末広がりの88万円というのも

名古屋人受けしたのだろう。

名古屋市の市章は漢字の「八」の字をアレンジしたもの。

 

サッカーJリーグの名古屋グランパスも、

創設当初の正式名称は「名古屋グランパスエイト」だった。

これは市章と、

メインスポンサー「トヨタ」のカタカナの総画数が

「8」であることのダブルミーニングから付けられた。

 

そこまで末広がりにこだわったのに、

いや、こだかわったがために、

Jリーグでの順位が毎年8位前後だったことで、

2008年に「エイト」を外したという経緯がある。

このあたりのちょっとマヌケなエピソードも

わが故郷・名古屋っぽくて面白れーでいかんわ。

 

話を純金メガネに戻すと、

日本の中心に位置し、

信長・秀吉・家康という三英傑を輩出しながらも、

都は東京(江戸)に作られ、

文化面の人気では京都・大阪に遠く及ばず、

お洒落感でも横浜・神戸に太刀打ちできない

名古屋人のコンプレックスが、

この88万円・純金鯖江産メガネへの購買に

結びついていると思う。

 

おそらくは金ピカの茶室・茶器も作った

秀吉以来の伝統なのだと思うが、

お城のしゃちほこも金ピカにしちゃうなど、

金を使った造形物が大好きな名古屋人。

 

この見え張り・成金趣味は、

経済的には恵まれているのに、

イマイチ感・凡庸感に甘んじざるを得ない

名古屋人にかけられた呪いのようなものかもしれない。

 

というわけで、

どえりゃーわが故郷をディスってまったけど、

純金メガネを購入された方で、

「おみゃーさん、いっぺん拝ませたるで、こっち来やぁ」

とお声がけ下さる方がいらしたら、ぜひともご連絡を。

ついでに自叙伝でも書かせていただきますで。

お待ちしとるでよ。