
サンマが何年ぶりかに豊漁、
今年は太ったおいしいサンマが安く食べられますよと、
何度もニュースで放送されたので、楽しみにしていた。
ところがこの一月近く、何度スーパーに足を運んでも
「サンマ豊漁」を実感することができない。
確かに昨年、一昨年などと比べると、
やや太めではあるような気はする。
が、問題はお値段で、
一匹200円を下回っているのを見たことがない。
今日は300円近く。ふざけるなよと思わず呟いてしまった。
僕の頭の中では、
旬の脂ののったサンマは一匹120円がデフォルト。
安売り日なら100円。高くても150円未満。
いつの話だ?と問われても、明確に答えられないが、
少なくともコロナ前はこれくらいだったと思う。
4,5年前から不漁が報じられ、
サンマは食卓から遠ざかった。
今年は、確かにこの数年に比べればマシとは思うが、
メディアで豊漁、豊漁と騒ぐのが、とんと理解できない。
僕の心のなかでは、
もうあの100円サンマは戻ってこないのだろうと、
そこはかとない絶望感が漂っている。
まぁ、サンマが死ぬほど好きってわけでもないので、
このまま一生サンマが食べられなくても、べつに悲しくはない。
この世界にはサンマなんて魚を一度も口にすることなく、
一生を終える人たちがたくさんいるのだ。
それにしても、一向に
「サンマやっぱり高いじゃん」の声が聞こえてこないのは、
みんな一匹200円で問題ないと思っているのだろうか?
物価高だからしゃーないとあきらめているのだろうか?
僕のように「100円サンマ」を
憶えている人はもういないのだろうか?
もしや、いつの間にか、みんな認知症になって、
新米4000円ももはや当たり前で、
2000円、3000円で買えたぞって叫んでも、
それ昭和の話?と思っているのだろうか?
季節が変わり、いろいろな疑念に取りつかれつつ、
結局、今年もまだサンマを口にしていない。
1匹100円はもはや夢物語でも、
3人家族なので、せめて3匹500円(税込み)
くらいにはなってもらいたいものだ。
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