みなしごたちの殺処分とペットのための終活

 

来週、仕事でペット関連の取材があるので、

YouTubeで犬猫の殺処分の映像を見た。

取材は「ペットをみなしごにしないために何をすればいいか」

がテーマ。

可愛がっていたのに、飼い主の死や入院、施設への入所などで

みなしごになってしまう犬や猫が後を絶たない。

引き取り手がいない場合、最悪、彼らがどんな結末を迎えるのか、

多くの人は知識だけでなく、

目で見て知っておいた方がいいだろう。

 

「殺処分という現実を直視してほしい」という意図で

いくつかの映像が公開されている。

言うまでもなく、残酷で胸が痛み、トラウマになる。

死んでいく犬や猫はもちろん可哀そうだが、

僕はそれ以上に、こうした仕事をしなくてはならない

保健所の職員の人たちが気の毒でならなくなった。

おそらく身分としては公務員ということになるのだろうか。

でも、こんな仕事を好きでやる人はいない。

 

むしろ担当職員の人たちは動物好きが多いらしく、

必死で里親を探すらしいが、救われる子はごく一部。

税金を使っていつまでも施設内に犬猫を置いておけないし、

保護されるみなしごは毎日増える。

言ってみれば、ところてん式に入所してきた数だけ、

外に出さなくてはいけない。

そして、誰も生きては出られない。

 

しばらく前に、ペット葬の記事を書いたが、

飼い主に最後まで愛された犬猫は、

旅立つためにトリミングをされ、

生きて眠っているような姿になって見送られる。

とても手厚い弔いだ。

 

ところが、処分された犬猫はゴミ扱い。

そのギャップはすごく、

作業に携わる職員さんたちのぞんざいな動作が目に余る。

でも、やむを得ないのだ。

とてもじゃないが、

心を込めて丁寧に弔ってなどいられないだろう。

そんなことをしていたら、心臓がいくつあってももたない。

自分の心を守るため、

この作業時にはロボットにならざるを得ないのだ。

犬猫にとっても、人間にとっても地獄。

繁栄し、世界の人たちがもてはやすクールジャパン、

連日、テレビにもネットにも、

かわいい動物の映像があふれるわが日本は、

一皮むけば、まだこんな国だ。

 

ペットを飼う常識は昔と変わっている。

「死んじゃったからもう面倒見られない。しかたないじゃん」

それではもう済まされなくなっている。

「もし、飼い主の自分の方が先に死んだら…」

というところまで想定して、

ペットのために終活する必要が生まれている。