就活と終活をいっしょにやる時代がやってきた

 

昨日、たまたまテレビの情報バラエティで

「ネオ終活」なる特集をやっていたのを見た。

10代後半から30そこそこの若い連中が

こぞって「終活」をやっているというのだ。

 

昨年から渋谷ヒカリエで開催されている

「Deathフェス」のお手伝いをしたり、

新潟のロックバンド「終活クラブ」の記事を

書いたりしていたので、

若者も「終活」に興味があるんだなぁとは思っていたが、

こんな民放のゴールデンタイムの番組で

俎上に上るようになったんだと、そこはかとなく感動した。

 

VTRに出てた若者は、子供~学生時代に、

コロナ禍に遭遇した世代。

死が隣り合わせになった環境を体験したこと、

そしてまた、楽しく盛り上がるはずの青春期を

コロナに奪われた悔しさ・切なさは、

感性の擦り切れたおとなが想像するよりはるかに大きい。

また、日本各地・世界の各地で相次ぐ自然災害や

地球温暖化による気候変動の影響も小さくないだろう。

 

「終活しよう」という背景には、

人それぞれいろいろな思いや事情があるが、

基本的には、やはりせっかく生まれてきたのに、

そして、いつ死ぬかわからないのに、

自分がやりたいことができずじまい、

わからずじまいじゃ嫌だ~という心の「叫び」があり、

その叫びに突き動かされてアクションするのだと思う。

 

今は我慢して、自分が好きなこと・やりたいことは

齢を取ってから時間的にも経済的にも

余裕ができたらやればいい――

という大人の話に、もうだまされんぞ!と気づき始めたのか。

 

そうだよ、そうそう。

「いくつからでも人生やり直せる」のは事実だが、

その一方で、体力・気力は確実に落ちる。

そして、体力・気力・若いエネルギーがあるからこそ、

やれることがいっぱいある。

 

大人の敷いたレールに乗せられて、

おとなしく就活しているだけではあかん。

会社や組織のいうことをまるごと聞いて、

奴隷みたいに働いているだけじゃいかん。

みんな、イキイキ生きるために、がんばって終活しよう。

 

番組に出ていた、入棺体験ができる

江東区の終活スナック「めめんともり」にも行ってみよう、

来年4月14日(よい死の日)の前後には、

また渋谷でDeathフェスも開かれるよ。