●れいわ伊勢ものがたり⑨ 内宮と50の鈴の音

 

日本最強のパワースポット伊勢神宮には外宮と内宮があり、

本丸は内宮のほう。

外宮には豊受大御神(食物・産業の守り神)が

祀られているのに対し、

内宮には日本神話で有名な天照大御神(太陽の神、最高神)。

要は俗世界の政治・産業に対する

精神世界の宗教性とか霊性みたいなものだろうか。

 

こちら内宮が最も尊い(外宮よりも格上)とされ、

参拝は外宮→内宮の順が伝統的なならわしとなっている。

実際、パワースポットとしてありがたがられているのは内宮で、

こちらがメインイベントとすれば、

外宮は前座扱いされることが多いようだ。

 

僕らは2泊3日で行ったので、

二見浦神社→外宮→内宮とフルコースで回ったが、

時間のない人たちは観光バスなどで乗り付け、

内宮だけさっとお参りして帰っていく。

最近は伊勢神宮(内宮)と熊野古道・高野山といった世界遺産を

2,3日で回るパワスポ・スピリチュアル

てんこ盛りツアーが人気らしい。

 

実は子供の頃、一度だけ、

親に連れられて伊勢神宮に来たことがあるが、

なぜか境内が玉砂利だったという記憶が残っている。

足の裏があの玉砂利の感触を憶えていて、

歩きづらいなぁと思ったのだが、

今回来てみたら、境内に玉砂利なんて一個もない。

50年以上昔のことなので、変わっていて当然。

20年に一度、「式年遷宮(しきねんせんぐう)」で

社殿を建て替えるので、

その都度、境内もかなり大規模に改装されるのだろう。

 

内宮に詣でて最も印象深かったのは、

五十鈴川(いすずがわ)。

その名の通り、50の鈴がシャリシャリと鳴っているような

せせらぎの音が美しい川だ。

人のあらゆる暮らしは水のほとりから始まる。

内宮の御手洗場(みたらしば)にもなっており、

ここで手を洗って参拝する。

 

きれいな水に手を突っ込んだら、

甲羅が5センチくらいある沢ガニが、

さらさらとした水の流れに揺られて踊っていた。

 

この五十鈴川の風景は、観光案内のポスターにも使われていて、

巫女さんがこの川で手を洗う姿は、

これまでとは違う、神域・伊勢神宮の

新鮮なイメージを打ち出している。

 

参拝後のお楽しみ、

飲食店・土産物屋が並ぶ「おはらい通り」沿いには

「五十鈴川カフェ」があり、ゆっくりお茶を飲みながら

美しい川の風景が堪能できた。