「ねほりん ぱほりん」超高級老人ホームの話

 

お金は大事だ。

お金はあったほうがいい。

お金持ちはうらやましい。

と思うことはやっぱりある。

ただ、年とともにそうした思いは減ってきた。

へたにカネがあるとめんどくさいなぁと思うことも増えてきた。

なんだか負け惜しみみたいに聞こえると思うので、

ふだん、こういうことはあまり言わないようにしているが、

昨夜はNHK-Eテレの「ねほりん ぱほりん」を見て、

お金持ちについて考えてしまった。

 

人形劇の手法を使い、モグラに扮した山里亮太とYouが、

ブタに扮したゲストに根ほり葉ほりインタビューする

というこの番組、

昨夜は超高級老人ホームで働く職員さんがゲストとして登場。

施設長の男性と看護師の女性(それぞれ別の施設のスタッフ)が

あれこれ話していた。

 

一時入居金3000万円以上という超高級老人ホームの話は

チラホラ聞いたり読んだりしたことがあったが、

これだけまとまったことを

現場スタッフの口から聞くのは初めてで、

めっちゃ面白かった。

そして、その入居者の実態に愕然とした。

 

入居者は当然、高額な家賃を払える富裕層なので、

その暮らしぶりは裕福そのもの。

施設自体、高級リゾートホテルみたいなつくりで、

スタッフは半ば召使いといったところだろう。

 

「衣食足りて礼節を知る」という言葉があるが、

とかく貧乏人は性根が卑しく、人間的にも歪みがち。

経済的余裕があって、生活するのに生涯心配なければ、

精神的にも余裕しゃくしゃく。

しかも、齢を重ねれば人間としても円熟する・・・

長年、そう漠然と思ってきたが、

どうやら現実はそうでもないらしい。

 

スタッフに対してとんでもなく横柄だったり、

マウントの取り合いで

相手のブランドファッションをバカにしたり、

それでブチ切れて、百貨店の外商チームを呼び出したり、

いちばんひどいのは、退屈しのぎに同じ施設にいる

認知症気味の人に向けてシルバーカーをぶつけて遊んだり。

要するにいじめである。

 

他の国のことは知らないが、子供時代に学校でいじめがあり、

大人になれば職場でいじめがあり、

老人になって人生最後の住処である施設(それも最高レベル)で

までいじめがあるって、日本ってどういう国?

そりゃ生きてるのが嫌になる人が増えても仕方ないよと思った。

 

もちろん、実際はまともな人が大半で、

件のゲストもそんなひどい例ばかり話したわけではないが、

どうしても悪い方が印象に残った。

正直、露ほどもうらやましいとは思わなかった。

興味のある方はNHK-ONEで見てください。

 

それにしても齢を取り、あり余るほどお金があり、

社会的地位もあるだろうに、人生の終わり間際になって、

おさるの小学生みたいなことをやっているのは情けなさ過ぎる。

 

僕たちはイカれた世のなかで暮らしているので、

頭も心もイカれてしまうのは、ある程度、やむを得ない。

この先、僕は金持ちになることもないだろうし、

かといって悟りを開くような人にもならないだろう。

人に惜しまれてこの世を去ることもないと思うが、

ただ、せめて最期は、まともな人間になって死にたい。