6月6日にこんにちは

 

うちの息子は5月後半の生まれだが、

何を焦ったのか、予定より半月ばかり早く

この世に出てきてしまった。

もともとは6月の初めが予定日だったので、

カミさんの「出産・子育て教室」に付き合って出ていたときに、

同時期に出産予定だった、

当時の「お母さん練習生」らと何人か知り合った。

 

そのうちの一人が、出産予定日が6月6日だと聞かされ、

蒼ざめて「先生、何とかしてください!」と、

産婦人科医に泣きついたという。

そんなにマジというわけではない。

ちょっと面白可愛いお母さんだったので、

ユーモラスなエピソードとして記憶している。

 

何のことだかわからない人も多いと思うが、

これは映画「オーメン」の影響である。

僕たちの中高生の頃は、「エクソシスト」やら

「ローズマリーの赤ちゃん」やら、

キリスト教圏の悪魔をテーマとしたオカルト映画が流行し、

「オーメン」もその流れで1976年に公開され、

世界で大ヒットを記録した。

 

この映画はダミアンという男の子が6月6日の午前6時に誕生し、

頭に不吉な数字「666」のアザを持っていたことから話が始まる。

666が不吉の数字という元ネタは新約聖書の『ヨハネの黙示録』。

興味があれば、いろいろ調べてみてください。

深堀すると面白いけど、

日本人には666が悪魔だなんて全然関係ないし、

むしろ6は縁起のいい数字だ。

 

話を戻して――

彼女が結局どうしたのか忘れてしまったが、

出産後、しばらくの間、うちにも時折遊びにきており、

赤ちゃんも可愛い男の子で、べつに何の問題もなく、

幸福な母子だったと思われる。

1年経つか経たないぐらいで、旦那さんの仕事の都合で

どこかに引っ越してしまったので、その後は会っていない。

もう30年近く前のことである。

 

いうまでもなく、6月6日生まれの人なんて世界中に、

もちろんキリスト教圏にだっていくらでもいる。

彼女が医者に泣きついたと話していたのは半分ジョークだが、

これら一連のオカルト映画からは都市伝説も生まれて、

騒ぎになったこともあったようだ。

些細なことでもすぐにネットで拡散されてしまう現代では

現実と虚構をごっちゃにすると、

いろいろ厄介なことが起こりかねない。

 

いずれにしても、いつ、どこで、

どう生まれたかなんてことよりも、

自分はどう生きるかのほうがよっぽど大事だ。