「明日死ぬかもしれないので、一生一度の伊勢参り」
——そんな大げさな(けど嘘でもない)気分を
インストールして、僕は令和の伊勢へと旅立った。
江戸時代、伊勢参りは庶民最大の夢だった。
60年に一度のおかげ参りには何十万人もが街道へあふれ、
飼い主の代わりに単独でお参りする「おかげ犬」まで現れた。
その熱狂を仕掛けた「御師」と呼ばれる
旅行プロデューサーたちが、
全国の町や村を行脚して伊勢の夢を売り歩いた。
本書はそんな江戸のDNAを探しながら歩いた、
二泊三日の旅エッセイ全12話。
赤福餅とお福餅、300年越しのライバル対決。
民泊オーナーに強く勧められて並んだ、
伊勢名物・日本一の餃子。
神社にカエルがあふれる理由。
外宮の参道に棲みつく一羽のニワトリ。
そして明治政府によって一夜にして葬られた、
江戸エンタメとしての伊勢参り文化——。
ガイドブックには載っていない、
俗っぽくて奥深い伊勢の魅力が詰まった一冊。
読み終えたとき、きっとあなたも
「ちょっと伊勢、行ってみるか」と思うはずです。
もくじ
まえがき
其之壱 ええじゃないか、おかげ犬
其之弐 昭和の浮世絵師が描いたおかげ参り屏風絵
其之参 伊勢の歴史が詰まった図書室のある民泊
其之肆 伊勢の名物料理はギョーザで決まり!
其之伍 『砂の器』の旅館で松坂牛とカキフライ
其之陸 二見浦の海を見てカエルについてカンガエル
其之漆 赤福餅VSお福餅 宿命のライバル和菓子対決
其之捌 外宮のコッコちゃん
其之玖 内宮と五十の鈴の音
其之拾 おかげ犬へのおもてなし
其之拾壱 伊勢参りプロデューサー「御師」の宿を訪ねる
其之拾弐 さらば御師 さらば江戸のエンタメ伊勢参り
あとがき
付録:お伊勢参りを楽しくする情報源一覧
初出一覧



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