一足早く夏休み。
昨日は猛暑のなか、江ノ島に行ってきました。
お目当ての一つは新江ノ島水族館。
クラゲファンタジーで有名な江の水。
もちろん、クラゲはかわいくて幻想的で心いやされましたが、
このクラゲにメラメラライバル心を燃やしているのがタコです。
ここにいるのは、でっかいミズダコ。
江の水の真のスターはクラゲやなくて、おれや
とばかりに、お客が来たなと思うと、
ぶわっと膨らんでエンターテナーぶりを披露してくれました。
クラゲやイカほどモテなくて
「このタコ!」と相手を罵倒し、貶める言葉にされてしまうタコ、
バカにされているタコですが、じつはめっちゃ知能が高い。
少なくとも無脊椎動物の中では
群を抜いて知能が高いとされています。
たとえば、瓶のふたを開けて中の餌を取り出せたり、
迷路を学習して覚えたり、
水族館の飼育員を個体識別して、
嫌いな人には水を吹きかけたりもするようです。
しかし、その頭のよさは脳が発達しているのではなく、
腕(触手)に神経細胞が分散しているからだそうです。
つまり、腕(触手)がかなり自律的に「考えて」動くのです。
「分散型知能」と呼ばれています。
そういえばスパイダーマンに
「ドクターオクトパス(ドックオク)」というのが出てきて、
自分で発明した、脊髄に取り付ける触手に
脳も体も乗っ取られ、怪物化してしまうという
話があったなぁ。
タコは悪魔的に賢いという逸話には
いろいろ尾ひれがついている部分もありますが、
いずれにしても、頭足類が恐るべき認知能力を持つことは多くの
研究で支持されているようです。
さて、そこで僕がふと疑問に思ったのが火星人のことです。
「火星人=タコ型宇宙人」というイメージを作ったのは、
19世紀のイギリスの小説家H・G・ウェルズです。
SF小説の草分け的存在でもあるウェルズは、
1898年に「宇宙戦争(The War of the Worlds)」を発表。
この作品を原作にしたラジオドラマが
大パニックを引き起こした話はあまりにも有名。
20世紀の初めごろはまだ、
本当に宇宙人が侵略に来たと信じた人が大勢いたんですね。
この小説のタコ型宇宙人はその後も、
侵略型宇宙人の典型的イメージとなり、
しかりと僕たちの頭の中に定着しました。
なので僕はもしやH・G・ウェルズが
タコの知能がずば抜けて高いことを知っていて、
あの宇宙人を生み出したのではないかーー
そうした仮説を立てて、Aに聴いてみました。
こんなどうでもいい質問にも
真摯に答えてくれるAIはなかなかいいやつです。
以下がくまなくウェブを検索したというAIの回答です。
検索してみましたが、結論から言うと
「ウェルズがタコの知能の高さを知っていて、
それを火星人のモデルにした」
という直接的な証拠は見当たりませんでした。
分かったことを整理すると:
ウェルズの火星人デザインの由来
火星人は「ほとんど頭だけ、実質的には脳そのもの」
と描写され、
丸くふくらんだ体に嘴のような口、大きな円盤状の目、
鞭のような触手を持つ、
巨大なタコに似た姿として描かれています。
作中でも語り手は火星人の触手を
「タコの腕のような、細長い黒い鞭の束」と表現しており、
明確にタコを連想させる意図があったのは間違いなさそうです。
ただしその狙いは
「知能が高い生物=タコ」という発想というより、
ウェルズは人類が進化の果てに
こうした姿になるかもしれないと考えていた——
技術が発達しすぎて多くの器官が不要になり退化し、
最終的に残るのは脳と、脳の道具である「手」だけ。
この場合、手の指が長い触手へと進化した、
という設定のようです。
つまり「知能が異常に発達すると身体は脳中心の姿になる」
という進化論的な思考実験がベースで、
タコはその見た目のグロテスクさ・異質さの表現として
選ばれた面が大きいと考えられます。
当時の科学的背景
19世紀末はまだ現代のような「タコは非常に知能が高い」
という研究知見が確立していた時代ではありません。
タコの認知能力に関する本格的な研究
(道具使用、瓶を開ける、個体識別など)が
広く知られるようになったのは20世紀後半以降です。
なのでウェルズが「タコ=賢い」という
現代的な知見を踏まえていた可能性は低そうです。
つまり、タコの姿を借りたのは事実だが、
動機は「知能の高さ」というより
「人間離れした、不気味で異質な脳中心の生物」
を表現するため、というのが実際に近そうです。
想像力豊かなつながりですが、
答えとしては「知ってて選んだ」は
根拠薄いというところですね。
なるほど。どうもありがとう。
そんなわけで、僕の仮説はあっさり覆されましたが、
こういう答えを出してくるAIが、
なんとなくタコかクラゲの姿をしているような
イメージが湧いてきました。
AIに感情的にのめり込んだり、
依存症になりそうになったら、
イケメンや可愛い子ちゃんのイメージを被せたりせずに、
相手はタコ人間と思ったほうがいいかもしれませんね。
タコ野郎だけど賢いAI。
気が付いたときには、人類の脳がみんな侵略されていた、
なんてことがありませんように。



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