同窓会延期と「いつまでもあると思うな 渋谷スクランブル交差点」

 

 

驚くべきことにコロナ感染者が急に激減した。

ちょっと不気味な感じがするが、

とりあえず素直に喜んで、この1か月あまりは

割と安心して外出できそうだ。

 

でも、この秋、予定していた

専門学校の同窓会は中止・延期にした。

いちおう幹事役みたいなことをやってて、

昨年企画していたが中止。今年もまた、である。

 

3年前にやった時は20人くらい集まって楽しかったのだが、

さすがにいまはまだそういうわけにはいかない。

週末にメルアドのわかるメンバーにはみんな連絡した。

 

人間、いつ死ぬかわからなくて、この仲間もすでに二人、

あの世に行ってしまったので、

このご時世でどうなっているのかわからない。

元気で暮らしていることを祈るばかりである。

 

いつまでもあると思うな、

親とカネと友だちと青春の思い出。

人生は束の間である。

 

全然関係ないけど。コロナでこの2年ほど、

新宿にも澁谷にもほとんど降り立っていない。

 

渋谷はコロナ禍にも関わらず、

再開発工事がやたら順調に進んでおり、

完成の暁には、車両はすべて地下を通ることになるようだ。

 

ということはかの名物、いまや国際的な観光名所でもある

澁谷スクランブル交差点は近々、

消滅するということになる。

 

見慣れた、当たり前の風景もあと5年かそこらで

消えてなくなってしまうのだろう。

 

いつまでもあると思うな、

親とカネと友だちと青春の思い出、

そして、僕らの渋谷スクランブル交差点。

 

「ありがとう、渋谷スクランブル交差点。

今日で君とはお別れだけど、愛した記憶は忘れない」

なんてセリフが今から聞こえてきそうだ。

 

あなたも今年のハロウィーンはオバケになって

渋谷スクランブル交差点へ出向いて

名残を惜しんでください。

 

なんてね。

こんなこと言って密になって騒ぐのを

煽ってはいかんのだろうけど。

 

ハロウィーンの原型・ディズニー映画の題材にもなったメキシコの「死者の日」などの先祖供養の風習、
人生最後の旅や最後の晩餐を提供する臨終ケア、
遺体をキノコの培養体やフリーズドライにして森や土に還すエコ葬、
安楽死の現実、コロナによる各国の死と葬送の記録など。
葬儀・供養の業界誌「月刊仏事」で連載した記事を一冊に収録したエッセイ集。