週末の懐メロ151:アメリカンバンド/グランド・ファンク・レイルロード

 

最寄り駅のホームから見える飲食店ビルの3階に

音楽バーがある。

その看板には「60年代・70年代のイカした音楽をアナタに」

とメッセージ。

これがなぜかいつも「イカれた音楽をアナタに」

と読めてしまうのだ。

つまり僕はイカした音楽よりも

イカれた音楽の方が好きなのだろう。

 

というわけで今日は抜群にイカれている

ロックの暴走列車、グランド・ファンク・レイルロード、

1973年の全米ナンバー1ヒット「WE are an American Band」。

 

GFRと言えば、かつてすごい伝説に包まれた

ハードロックの雄だった。

 

たとえばデビューの頃、

当時人気絶頂のレッド・ツェッペリンの前座を務めた際、

そのパワフルな演奏で観客を圧倒してアンコールの連続。

完全にツェッペリンを食ってしまった。とか、

 

1971年の初来日公演では後楽園球場

(現・東京ドーム、もちろんこの頃は屋根なし)で

雷鳴が響き、豪雨が降りしきる嵐の中で演奏し続けたとか。

 

僕の中学のロックの先輩たちにとって、

そんな伝説をつくり上げた英雄で、

ひたすらパワーで押しまくるGFRは、

今どきの表現ならまさしく「神バンド」で、

ハードロックと言えば、

クリームよりも、レッド・ツェッペリンよりも、

ブラック・サバスよりも、ディープ・パープルよりも、

まずグランド・ファンク・レイルロードだった。

 

そんなにすごかったバンドだが、

50年経ってみると、音楽的評価・格付け・知名度は、

完璧なロックレジェンドとして君臨する

レッド・ツェッペリンは別格としても、

上記のバンドよりだいぶ落ちると言わざるを得ない。

 

なんて言ってデイスったりすると、

「てめー、何言ってやがんだ」と

あの先輩方に怒られるかもしれないのでやめておこう。

 

僕自身もGFRはマイフェバリットとは言い難いが、

それまでの「ハートブレイカー」や「孤独の叫び」などの

シリアス路線から思い切り方向性を変えた

この「アメリカンバンド」は大・大・大好きだ。

 

誰もが楽しめる、底抜けに陽気でポップな

ハードロックの傑作。

聴けば聴くほどイカれた歌と演奏は最高だ。

 

 

天才少女ドラマーのよよかちゃんも

ノリノリでこの曲をやっている。

初めて観たのは、まだ5歳かそこらだったが、

どんどん成長してドラムもよりパワフルに。

楽しく、可愛く、世界へ羽ばたけ。