週末の懐メロ158:嵐が丘/ケイト・ブッシュ

 

1978年、ケイト・ブッシュのデビュー作に

出逢った時の衝撃は人生を支配した。

 

14歳の少女がエミリー・ブロンテの小説から

インスピレーションを受けて作り上げた楽曲は

紛れもなく20世紀ポップミュージックの最高峰。

何十年経ってもその地位は1ミリも揺らぐことはない。

 

ちなみに日本ではアイドルとして売り出そうと

デビューアルバムのジャケットを

グラビアアイドルみたいなポートレート写真にしていたが、

(それはそれで良いのだが)

僕はこのイギリスのオリジナル版のジャケットが好きだ。

 

その後も音楽界で神がかった活躍を続け、

孤高のミュージシャンに昇華した彼女の軌跡の

スタートに相応しいアートデザイン。

 

ケイト・ブッシュは新たなキャリアを築くために

みずから産み出したこの超傑作の呪縛を解こうと

1986年のベスト盤「Whole Story」に

ニューヴォーカル・バージョンを吹き込み、

自分のなかで「嵐が丘」を封印した。

 

それでもこの曲のファンは世界中に、

そして次世代以降にも広がり続け、

YouTubeにはライブバージョンやカヴァーはもちろん、

様々なリミックスバージョンやビジュアルがあふれている。

 

そのなかでも最もユニークでクオリティの高いのが

このダンスリミックスバージョン。

まさか「嵐が丘」がディスコダンスがになるとは

思ってもみなかった。

良い曲はどう料理しても素晴らしい。

 

 

また最近、毎年7月30日には、

ケイト・ブッシュの誕生日を祝って

世界中のケイトファンが集まってダンスする

「The Most Wuthering Heights Day Ever(嵐が丘の日)」

というイベントが開かれているらしい。

 

子どもから婆さん・爺さんまで

大勢のファンが真っ赤なドレス

(ケイトがミュージックビデオで着ていたもの)

をまとって、パントマイムを交えた

あの独特のダンスを踊る姿は

思わず笑えると同時に感動的。

 

時代を超え、世代を超え、

世界中の人々の胸を震わせる「嵐が丘」に

還暦を超えた今も涙を抑えきれない。

 

 

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