唐組公演「泥人魚」観劇記

 

先月亡くなった劇作家・唐十郎さんの供養もかねて、

新宿・花園神社に唐組の公演「泥人魚」を、

観に行ってきた。カミさん・息子が同伴。

この時代になると、テント芝居は貴重なアナログ体験だ。

 

●すべて人力のアングラテント演劇

切符の販売とか、精算方法(現金のみ)とか、

入場整理(劇団員が大声を上げて整列させる)とか、

デジタルでもっと効率的にやる方法があるのでは・・・

と思うが、たぶんないのだろう。

それにこういうやり方を続けてほしい、

という客の願いもある。

 

テントという、日常と異なる異空間に侵入するためには、

それなりの段取りが必要で、

すんなり簡単に事が運んでしまっては面白くない。

言い換えれば、忙しくて時間が取れない、

もっとタイパを良くしろという人には味わえない、

アナログ・人力ならではのぜいたく感が味わえる。

 

ござに座って見る昔ながらのアングラ式桟敷席に
(おそらく)500人くらいが詰め込まれたテント内は
現代の高齢化社会の縮図のような風景で、
半数近くが僕の同年代(60代)以上。
残りの半数がそれ以下で、男女比は半々か、
男性がちょっと多めかなという印象だ。

息子(20代後半)やそれ以下の若者もけっこういて、

 

中には高校生らしき子の姿もチラホラ

(学校帰りなのか、制服を着ていた)。

「入場料:子供2000円」とあったが、

さすがに子どもはいなかった。

でも、子供がこうした観劇体験をしてもいいと思う。

 

●状況劇場の幻影

僕は李麗仙・根津甚八・小林薫などが活躍していた

70年代後半~80年代初めの状況劇場に洗礼を受けている。

そのため、唐さんの芝居作品にはどうしてもあの頃の、

卑俗なものを聖なるものに転換させる、

リリカルでスケールの大きい幻想ロマンを求めてしまい、

唐組以降の作品にはイマイチ魅力を感じてこなかった。

けれどもこの「泥人魚」という作品には、

状況劇場時代の作品とは全く異なる魅力があった。

 

●諫早湾「ギロチン堤防」から生まれた物語

モチーフになっているのは、

「ギロチン堤防」という呼称が衝撃的だった

1997年の長崎県諫早湾干拓事業問題。

湾と干拓地を遮断する293枚の鉄の板(潮受け堤防)が

すごいスピードで次々と海に落とされていく

ギロチンシーンはかなりのインパクトがあり、

人々の関心も高かった。

(テレビのニュースなどで放送された)。

 

これはもともと戦後間もない頃に農地を増やすため、

国が計画した干拓事業、いわば国家プロジェクトだ。

これによって、かつて「豊饒の海」と言われた

諫早湾の環境は一変して、漁獲量は激減。

漁業者と農業者との対立をはじめ、

損得を巡って地域住民の深刻な分裂が起こり、

20年あまりにおよぶ長い裁判になった。

 

●ドキュメンタリーを重視した劇作

唐さんはその裁判が始まった2002年9月に

諫早湾まで取材に行き、自分の目で現地の海を見て、

この戯曲を書いた。

その経緯は、新潮社から出版されている戯曲のあとがきに、

また今回の観劇プログラム掲載の、

演出・久保井研氏のコラムに書かれている。

ちなみにこの久保井氏のコラムは、

唐組における劇作活動の様子が垣間見えて興味深い。

 

唐さんは、状況劇場の時代は自分が生まれ育った、

終戦直後の東京の下町の風俗や人々の暮らしと、

思春期から学生時代の文学・芸術体験をベースに、

60年代・70年代の世情を取り入れて

独自の劇世界を構築していた。

しかし、1988年に始まった唐組時代の作品では、

その時代ごとにクローズアップされる

現実の社会問題に材を取り、

いわばドキュメンタリー的な要素に重きを置いて

みずからの劇世界を継続・進化させていったようだ。

 

とはいっても、舞台に上る成果物は、

やはり常人には真似できない

妄想ワールドであり、イメージコラージュである。

「ギロチン堤防」という現実の材料から、

人魚姫、天草四郎、ハリーポッター

(2002年当時大ブームだった)など、

次々と出てくる連想がキャラになり、セリフになり、

アクションになり、劇世界をかたち作る。

あとは観客がどこまで想像力を駆使して

それについていけるかだ。

 

●もののけ姫と泥人魚

これはもちろん、紅テントで上演することを前提に

書かれた作品だが、普通の劇場でやっても、

あるいは映画や映像+詩みたいな作品にしても

面白いのではないかと思った。

もちろん、その場合はアレンジが必要だと思うが、

人々がネットの世界など、より現実と乖離した人工環境に

(精神的に)移り住み始めたこの時代、

海・地と人の日々の暮らしとが

緊密に繋がっていた時代の記憶を綴るこの物語は、

ある種の普遍性を孕んでいるのだ。

 

ちなみにいっしょに見た息子の感想は

「要するに『もののけ姫』だよね」。

うん、その通りとは言わないけど、そう遠くはない。

若い世代の感想としては面白いと思う。

みんな気にしているテーマなのだ。

 

終幕、ブリキの鱗を作り続ける男の口から

最後にこぼれ落ちるセリフ、

そしてお決まり通り、テントの背景が開いて

劇世界と現実の風景と溶け合うラストシーンは、

やはり状況時代と変わることなく、

卑俗なるものを聖なるものに変え得る、

唐作品独自の力と美しさに溢れている。

 


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もくじ

116 カラーフィルムを忘れたのね/ニナ・ハーゲン 

117 スタンド・バイ・ミー/プレイング・フォー・チェンジ

118 人は少しずつ変わる/中山ラビ 

119 氷の世界/井上陽水 

120 ユー・メイ・ドリーム/シーナ&ロケッツ 

121 ア・ソング・フォー・ユー/レオン・ラッセル 

122 ファーストカー/トレイシー・チャップマン 

123 ヨイトマケの唄/美輪明宏 

124 オ―、シャンゼリゼ/ダニエル・ビダル 

125 夜空ノムコウ/スガ シカオ 

126 オード・トゥ・マイファミリー/クランベリーズ 

127 いとしのレイラ/デレク&ザ・ドミノス 

128 赤いハイヒール/太田裕美 

129 サタデーナイト/ベイシティ・ローラーズ 

130 ビコーズ・ザ・ナイト/パティ・スミス・グループ 

131 涙のサンダーロード/ブルース・スプリングスティーン 

132 燃ゆる灰/ルネッサンス 

133 さよなら人類/たま 

134 ウィリー・オ・ウィンズベリー/ペンタングル 

135 アウト・オブ・ザ・ブルー/ロキシーミュージック 

136 アジアの純真/PUFFY 

137 ハリケーン/ボブ・ディラン 

138 夜明けのスキャット/由紀さおり 

139 ロックンロール黄金時代/モット・ザ・フープル 

140 クラウドバスティング/ケイト・ブッシュ 

141 二十世紀少年/T・レックス 

142 女ぎつね オン・ザ・ラン/バービーボーイズ 

143 ショウ・ミー・ザ・ウェイ/ピーター・フランプトン 

144 ランバダ/カオマ 

145 宇宙のファンタジー/アース・ウィンド&ファイアー 

146 貿易風にさらされて/マザー・グース 

147 愛のコリーダ/クインシー・ジョーンズ 

148 ウェルカム上海/吉田日出子 

全33編載録

 

137 ハリケーン/ボブ・ディラン 

現代アメリカ社会の欺瞞・腐敗・不条理をえぐる

吟遊詩人ボブ・ディランが

1976年に発表したアルバム「欲望」のトップナンバー。

 

ギターに合わせてフィドル(バイオリン)がうねり、

ベースとドラムがロックなリズムを刻む中、

無実の罪を着せられた60年代の黒人ボクサー 

ルービン“ハリケーン”カーターの物語を歌い綴る。

紛れもない、ディランの最高傑作だ。

 

惨劇を告げるオープニングから見事に構成された長編詩は、8分以上にわたって聴く者の胸に

ひたすら熱情溢れた言葉の直球を投げ続け、

“ハリケーン”の世界に引きずり込む。

 

殺人罪で投獄されたカーターは

獄中で自伝「第16ラウンド」を書いて出版し、

冤罪を世に訴えた。

その本を読んだディランは自らルービンに取材して、

この曲を書き上げたという。

 

その冤罪がいかにひどいものであったかは

曲を聴いての通りで、

人種差別がまだ正々堂々とまかり通っていた時代とはいえ、こんなでっち上げが認められたことに驚くばかり。

 

けれども半世紀以上たった今も

実情は大して変わっていないのかもしれない。

そしてまた、昔々のアメリカの人種差別、

黒人差別の話だから

僕たちには関係ないとは言っていられないのかもしれない。

冤罪はどこの国でも起こり得る。もちろん日本でも。

(つづく)

 


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もくじ

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117 スタンド・バイ・ミー/プレイング・フォー・チェンジ

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120 ユー・メイ・ドリーム/シーナ&ロケッツ 

121 ア・ソング・フォー・ユー/レオン・ラッセル 

122 ファーストカー/トレイシー・チャップマン 

123 ヨイトマケの唄/美輪明宏 

124 オ―、シャンゼリゼ/ダニエル・ビダル 

125 夜空ノムコウ/スガ シカオ 

126 オード・トゥ・マイファミリー/クランベリーズ 

127 いとしのレイラ/デレク&ザ・ドミノス 

128 赤いハイヒール/太田裕美 

129 サタデーナイト/ベイシティ・ローラーズ 

130 ビコーズ・ザ・ナイト/パティ・スミス・グループ 

131 涙のサンダーロード/ブルース・スプリングスティーン 

132 燃ゆる灰/ルネッサンス 

133 さよなら人類/たま 

134 ウィリー・オ・ウィンズベリー/ペンタングル 

135 アウト・オブ・ザ・ブルー/ロキシーミュージック 

136 アジアの純真/PUFFY 

137 ハリケーン/ボブ・ディラン 

138 夜明けのスキャット/由紀さおり 

139 ロックンロール黄金時代/モット・ザ・フープル 

140 クラウドバスティング/ケイト・ブッシュ 

141 二十世紀少年/T・レックス 

142 女ぎつね オン・ザ・ラン/バービーボーイズ 

143 ショウ・ミー・ザ・ウェイ/ピーター・フランプトン 

144 ランバダ/カオマ 

145 宇宙のファンタジー/アース・ウィンド&ファイアー 

146 貿易風にさらされて/マザー・グース 

147 愛のコリーダ/クインシー・ジョーンズ 

148 ウェルカム上海/吉田日出子 

全33編載録

 

 

123「ヨイトマケの唄/美輪明宏」より

 

日本の至宝、昭和の至宝 美輪明宏が

自ら作詞・作曲し、あらゆる世代の日本人に贈る聖歌。

それが「ヨイトマケの唄」である。

 

最初にレコードが出たのは1965年。

マンガなどで「母ちゃんのためならエンヤコーラ」

というセリフが良く出ていたのを覚えている。

 

そして桑田佳祐をはじめ、たくさんの歌手がこの歌を愛し、カヴァーしているのも聴いていた。

けれども美輪明宏自らが歌うのをまともに聴いたのは、若い世代と同じく、2012年の紅白歌合戦が初めてだった。

 

紅白なんていつも酒を飲んでへべれけになって

見ているのだが、真っ黒な衣装に身を包んだ美輪が登場し、この歌を歌い出した時、思わず背筋がピンと伸びた。

6分間、テレビから目と耳を離すことができなかった。

 

故郷の長崎で原爆に遭遇して以来、

波乱万丈の人生を送り、

数々の修羅場をかいくぐりながら

70になっても80になっても

元祖・ビジュアル系歌手の誇りを失うことなく

輝き続ける美輪明宏の、

人間への愛情のすべてが

この一曲に集約されているような気がする。

(つづく)

 


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週末の懐メロ第5巻「赤いハイヒール」

 

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125 夜空ノムコウ/スガ シカオ 

126 オード・トゥ・マイファミリー/クランベリーズ 

127 いとしのレイラ/デレク&ザ・ドミノス 

128 赤いハイヒール/太田裕美 

129 サタデーナイト/ベイシティ・ローラーズ 

130 ビコーズ・ザ・ナイト/パティ・スミス・グループ 

131 涙のサンダーロード/ブルース・スプリングスティーン 

132 燃ゆる灰/ルネッサンス 

133 さよなら人類/たま 

134 ウィリー・オ・ウィンズベリー/ペンタングル 

135 アウト・オブ・ザ・ブルー/ロキシーミュージック 

136 アジアの純真/PUFFY 

137 ハリケーン/ボブ・ディラン 

138 夜明けのスキャット/由紀さおり 

139 ロックンロール黄金時代/モット・ザ・フープル 

140 クラウドバスティング/ケイト・ブッシュ 

141 二十世紀少年/T・レックス 

142 女ぎつね オン・ザ・ラン/バービーボーイズ 

143 ショウ・ミー・ザ・ウェイ/ピーター・フランプトン 

144 ランバダ/カオマ 

145 宇宙のファンタジー/アース・ウィンド&ファイアー 

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147 愛のコリーダ/クインシー・ジョーンズ 

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全33編載録

 

 

♯128「赤いハイヒール/太田裕美」より

 

松本隆+筒美京平の70年代の斬新な歌謡マジック。

太田裕美の代表曲と言えば「木綿のハンカチーフ」だが、

明るい爽やかさの裏に悲しみが潜むあちらの歌に比べ、

この「赤いハイヒール」はアンニュイでミステリアスな曲調。

ちょっと禍々しいブラックメルヘンの味付けもある。

僕はこっちの方が好きで、このレコードも持っていた。

1976年。高校2年の時である。

 

「木綿」と同様、男女のダイアローグで進むが、

冒頭、「ねえ、友だちなら聞いてくださる?」と、

リスナーに語り掛けて歌の世界に誘い込むという、

のっけから松本隆のマジックが炸裂する。

今ならそう珍しくないかもしれないが、

当時、こんな曲はなかった。

 

イメージカラーは白、都会に出た男の子×田舎にいる女の子。

イメージカラーは赤、都会に出た女の子×田舎にいる男の子。

という設定の対比に留まらない。

 

「木綿」では人物やドラマの描写が

割とあいまいで抽象的だったのに対して、

こちらは東京駅に着いた・おさげでそばかすのある女の子・

ハイヒール買った・お国訛りを笑われた(らしい)・

タイプライター打つ仕事をやってるなど、

主人公の状況がかなり具体的に描かれている。

 

このあたり、ただのアンサーソング・二番煎じとは

絶対に言わせない。

「木綿」よりもいい曲にする・面白くするという、

松本+筒美の情熱とプライドを感じる。

そして何よりもその根底に太田裕美への愛情を感じる。(つづく)

 


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週末の懐メロ第5巻「夜明けのスキャット 愛の世界」

 

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おじさんやおばさんたちが夢中になった

20世紀ポップミュージック・昭和歌謡の与太話を

若い世代のあなたにも!

ブログ連載の「週末の懐メロ」を書籍化。

♯116~♯148まで全33編を収録。

 

 

♯138「夜明けのスキャット/由紀さおり」より抜粋

 

「夜明けのスキャット」は、1969年に由紀さおりが歌って大ヒットした昭和歌謡の代表曲。

タイトルは夜明けだが、

歌の中で時計は夜明け前で止まり、星は永遠に消えず、

ふたりは愛の世界に生きる。

捉えようによっては相当エロい歌だ。

 

子どもの頃はそんなエロさなど分からなかったが、

聴いていて「なんだ、この歌は?」と

異常なインパクトを受けたことを、

ありありと憶えている。

 

ルルルとか、ラララとか、パパパばっかりで

全然歌詞が出てこない!

いま聴けば2番はちゃんと歌詞があって、

それなりにバランスが取れているのだが、

子どもの頃はスキャットのみの部分が

とんでもなく長く感じられて、

他の歌にはまったくない、

唯一無二の不思議感がずっと残っていた。 

to be continued・・・

 


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週末の懐メロ第5巻 ニナ・ハーゲンの歌

 

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ブログ「DAIHON屋のネタ帳」で

2020年10月から毎週連載した「週末の懐メロ」を書籍化。

 

僕と同じ昭和世代・20世紀世代にはもちろん、

21世紀を生きる若い世代のお宝発掘のための

ガイドブックとしても読める音楽エッセイ集。

良い音楽、好きな音楽をあなたの心の友に。

第5巻として♯116~♯148 全33編を収録。

 

★♯116「カラーフィルムを忘れたのね/ニナ・ハーゲン」 より抜粋

 

ニナ・ハーゲンは1980年頃、パンククイーンとして世界的な人気を博した。

僕もファーストアルバムを持っていたが、パンクというよりニューウェーブという印象が強かった。

 

彼女は旧・東ドイツ出身で、世界的ロックスターになる前、十代の頃から東ドイツで音楽活動をやっていた。

しかし1976年、音楽家で作家でもあった養父が政府から市民権を剥奪されたことをきっかけに東ドイツでの活動の場を奪われ、イギリスに亡命。

翌年に西ドイツに移って新たなキャリアを始め、あっという間にスターダムにのし上がった。

 

この曲は彼女が東ドイツで活動していた時代の大ヒット曲で、1974年のリリース。

同年、東ドイツの音楽チャートでトップになった。

いっしょに旅行した彼氏がカラーフィルムを忘れたために、記念写真がみんな白黒になってしまったことに怒る女の子の歌だ(当然、この時代はフィルムカメラ)。

 

第2次世界大戦の敗戦国となったドイツは

東西に分断され、

西は資本主義国であるアメリカや

イギリス・フランスなどの勢力下に、

東は社会主義国のソ連(現ロシア)の勢力下に

置かれていた。

 

コミカルな味わいのこの曲は、当時の若者の、

単調で色のない社会主義国の生活・文化に対する

鋭い批判、痛烈な風刺として受け止められていた。

 

当時の東ドイツの若者の多くがこの曲に刺激されて

ロックを聴き始め、

ロックカルチャーの影響を受け、

やがて1987年のデビッド・ボウイの伝説の

ベルリンライブ、そして、

 

1989年のベルリンの壁崩壊に繋がっていく。

 


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あるいはロック史・音楽史を研究、

といった大それたものではありません。

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僕と同じ昭和世代・20世紀世代にはもちろん、

21世紀を生きる若い世代のお宝発掘のための

ガイドブックとしても楽しんでほしい。

良い音楽、好きな音楽をあなたの心の友に。

第5巻として♯116~♯148を収録。

 

もくじ

116 カラーフィルムを忘れたのね/ニナ・ハーゲン

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経済が支配するユートピアとディストピアを見つめる 「父が娘に語る経済の話。」

 

ユヴァル・ノア・ハラリの「サピエンス全史」以降、

こうした人類の発展の歴史を大俯瞰する試みが

次々と世に出され、

一つのムーブメントのようになっている。

やはり人間の世界は大きな転換期を迎えている。

 

5年前に出されたこの著作もその一つで、

経済が支配する世界で暮らしている僕たちは、

ぜひ読むべき本だと思った。

 

著者のヤルフ・バルファキスはギリシャの元財務大臣で、

アテネ大学の経済学教授。

けれども自分で言っている通り、

この本のなかでは専門用語をほとんど使わず、

「資本主義」を「市場社会」と、

「資本」を「機械」や「生産手段」と言い換えている。

 

本を読んでいる時間がないほど忙しいという人は、

最後の10数ページのエピローグ

「進む方向を見つける思考実験」だけでも、

立ち読みしてみるといい。

 

著者はこの1世紀余りの間に世に出された

SF小説・SF映画に親しんでおり、

そのイメージを用いて理論を展開する。

 

そして、この資本主義社会が将来、

理想的なユートピアに、

反転して絶望のディストピアに

なるかもしれないと示し、

どんな社会を希望し選択するのか、

自分の娘ら、子どもたちの世代に問いかける。

 

ここで書かれていることは

コロナ禍後、AIの台頭に脅威を感じるようになった

この1,2年でますますリアルに感じる人が

増えているのではないだろうか。

 

経済に支配され、振り回され、

カネのせいで頭がおかしくなってしまうのは

嫌だと叫んでも、

普通の人たちは到底ここから出ることはできない。

だから少しでも世界の見方を変えていくべきなのだ。

 

目の前の混乱から離れて世界を見つめ直す――

ささやかでもまず、

そうした行動が必要な時代になって来た。

 

明日5月21日(火)発売!

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「週末の懐メロ 第5巻」

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20世紀ポップミュージックの回想・妄想・新発見!

 

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山田詠美 入門編 「タイニー・ストーリーズ」

 

山田詠美はよくも悪しくも

デビュー作「ベッドタイム・アイズ」や

直木賞受賞作「ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー」が鮮烈過ぎた。

そのせいで黒人との恋愛・セックスを描く

女性作家という、偏見に満ちた、

スキャンダラスなイメージがついてしまったようだ。

 

白人にぶら下がる女はいいが、

黒人に寄っていく女はふしだら――

彼女が若い世代の作家として活躍した

1980年代から90年代はまだまだ

そうした“名誉白人”的な偏見・差別が

日本人の心の奥でとぐろを巻いていた時代だ。

 

僕はその後に出された「風葬の教室」

「晩年の子ども」など、

子どもを主人公にした物語が好きで、

山田詠美に対してはその側面の評価もけっこう髙いはず。

けれども、世間的にはやはり

「ベッドタイム・アイズ」のイメージが

べったり貼りついたまま、

ここまで来てしまったのではないかと思う。

 

それでも山田詠美は偏見的なレッテルなど

自らはがせる優れた作家で、

とてもバラエティ豊かな物語を描ける人だ。

コミカルなものからメルヘン、家庭劇、恋愛劇、

ちょっとセクシーなもの、SFチックなものまで、

21の短編からなるこの本は

そんな彼女の魅力を詰めこんだ、

詠美ワールドの入門編としておすすめ。

 

その中の一編「GIと遊んだ話(2)」を読んだら、

デルフォニックスの

「ラ・ラ・ミーンズ・アイ・ラブ・ユー」が

聴きたくなった。

いろんなミュージシャンがカバーしているが、

これがオリジナル。

クールで短い物語の中から

音楽が流れ出してくる筆致の素晴らしさ。

ぜひ味わってみて下さい。

 


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人生の価値観を問う「天路の旅人」

 

ノンフィクションライター沢木耕太郎が描く、

旧日本軍の密偵(スパイ)西川一三(かずみ)の物語。

 

西川は太平洋戦争末期、日本ではラマ教と言われていた

チベット仏教の蒙古人巡礼僧になりすまして、

当時の日本の勢力圏だった内蒙古から

中国大陸の奥深くまで潜入。

終戦後もそのまま1950(昭和25)年まで

チベットからインドまで旅を続け、足かけ8年の間、

蒙古人「ロブサン・サンボ―」として生きた。

 

西川は帰国後、朝鮮戦争勃発の際、

蒙古からチベットに至る未知の地域の情報を持った

貴重な人物としてGHQ(進駐軍)に呼び出され、

執拗な質問攻めにあって調書を取られた。

 

しかし、そのおかげで8年間の旅の記憶を思い出し、

「秘境西域8年の潜行」という、

原稿用紙3200枚(128万字)の大著を書き上げる。

 

それが出版されたのは書き上げてから

15年以上も経ってからのことだったが、

昭和の一時期、ちょっとした話題になったようだ。

 

ノンフィクションライターとして活躍していた

沢木耕太郎は、本を読んでこの人物に興味を持ち、

1997年、当時の西川の住居があった岩手県で会う。

それから月に一度ずつ、居酒屋で会って

1年あまりにわたって取材を続けた。

 

しかし、情動に突き動かされて取材したものの、

何をどう書いていいのかわからず、

10年以上の月日が経つうちに高齢だった西川はガン、

そして認知症を発症し、この世を去ってしまう。

 

沢木がこの本に手を付け始めたのは彼の死後。

コロナ禍の間、頭の中でひたすら

西川の旅路を辿るように書き続けたという。

 

結局、取材の始まりから書き上げ、

2022年10月の単行本出版にたどり着くまで

費やしたのは25年。

そしてこの中で描かれる西川の巡礼僧に扮した

“潜行”の旅の物語は、そこから遡ること、

80年以上前の話なのである。

 

こうした長大な時間を思い描いただけで圧倒されるが、

内容は割と淡々とつづられていく。

もちろん密偵としての旅の記録は

ドラマチックで面白いし、文章から広がる

蒙古、チベット、インドの大地、街、

空の風景には魅了される。

 

ただ、僕はむしろそれより日本に帰国した後の

西川の生きざまに心惹かれるものがある。

 

過酷な旅の中で育まれた西川の価値観は、

戦前と180度変わってしまった戦後の日本社会のなかで

いつも蒙古やチベットの大地の幻想を追っていた。

しかし、のちに結婚する女性に

「現実を見なさい」とたしなめられて変わっていく。

そこに静かな感動が満ちる。

 

若い頃から世界のあちこちを旅して

ノンフィクションを書いていた沢木は、

そうした彼の人生に呼応して

長い年月をかけてこの本に取り組み続けたのだろう。

 

あとがきで沢木は書く。

「私が描きたいのは西川一三の旅そのものではなく、

その旅をした西川一三という稀有な旅人なのだ」

その言葉は、旅人として生きた西川の価値観を

沢木自身も共有していることを確認するかのようだ。

 

時間的・空間的スケール、

異文化の地の冒険物語としての面白さ、

戦中・戦後のドキュメント、

そして人生における自分の価値観を考える素材。

570頁の長大なノンフィクションだが、

いろいろな読み方ができる傑作である。

 


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昭和体験は昭和エッセイで

 

本日4月29日は「昭和の日」でした!

各地でいろいろ昭和レトロ体験が行われた…

といったNEWSを見ましたが、

なんか昭和っぽいことしましたか?

‥・って言われてもなぁと思ったら読んでみてください。

 

明日4月30日(火)15:59まで無料キャンペーン実施中!

●昭和99年の思い出ピクニック

●昭和96年の思い出ピクニック

 


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目じるしはシェー!

 

おりべまこと昭和エッセイ本6日間無料キャンペーンは、 

「昭和の日」にちなんで今月いっぱい、

4月30日(月)15時59分まで。 

「99年」は最新刊、「96年」もサブスクで大人気。

 

★昭和99年の思い出ピクニック 

●シェー!と麻丘めぐみと昭和歌舞伎

●カネゴンは鳥を見た

●人生百年時代の浦島伝説

●成人ちびまる子ちゃんと還暦サザエさんの「昭和の日」

●労働者と風俗と大洋ホエールズの川崎伝説

 ほか31編

★昭和96年の思い出ピクニック 

●西城秀樹さんのお葬式:青春の同窓会

●ちびまる子ちゃんとサザエさんはいつまで続くのか?

●昭和オカルト大百科

●新聞少年絶滅?物語

●死者との対話:父の昭和物語 

ほか31編

 


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昭和エッセイ無料キャンペーン 本日より開催!

 

本日より昭和エッセイ本2冊同時に

6日間無料キャンペーン開始! 

年に一度の面白懐かし「昭和の日」にちなんで、

ぜひご購読ください。 

「昭和99年」は今月発売の新刊です。

「昭和96年」もサブスクで大人気。未読の方はぜひ。

 

4月25日(木)16時~30日(月)15時59分まで  

●昭和99年の思い出ピクニック 

●昭和96年の思い出ピクニック

 

2024年➡令和6年は昭和99年です。

マンガ・怪獣大好きで、戦争・貧乏大嫌い。

みんな集まれ、昭和っ子!

 

マンガ、テレビ、怪獣、アイドル、プロレス、家族、

仕事、戦争、暮らし・・・

昭和時代の数々の思い出を紐解き、

さまざまな角度から考察。いっしょに笑ったり、

しんみりしたり、懐かしがったり、

テンション上げたりしながら、

これからの日本の社会の在り方、

私たちの生き方を考察していきましょう。

 

昭和99年目次

●今、そこにゴジラが立っている

●神のモスラ、悪魔のギャオスが巣食った東京タワーと地方出身者の東京幻想

●昭和人のマネして逃げたらアカン

●池袋でふくろう時代を振り返る

●「鬼滅の刃」で辿る近代日本の家族主義と個人主義

●昭和プロレタリアートの「出会いそして旅立ち」

●シェー!と麻丘めぐみと昭和歌舞伎

●カネゴンは鳥を見た

●人生百年時代の浦島伝説

●成人ちびまる子ちゃんと還暦サザエさんの「昭和の日」

●昭和のバナナ預金

●昭和28年を精神分析する妖怪小説

●「生きていくなら仕事しなきゃあな」という本

●東京メトロ永田町駅のトイレの美しさとカミさまのいる幸福

●トノサマラーメンとお寺の讃岐うどんのおいしい記憶

●「あとしまつ」の時代を生きる

●死ぬまで戦争体験はしたくないけれど

●労働者と風俗と大洋ホエールズの川崎伝説

●暑くても働く人がいるから世の中は回る

●平和祈願・核廃絶祈願のエネルギーと新たな戦争の脅威

●戦後77年の認知症予防策

●生涯現役・ウルトラの女神

●追悼・アントニオ猪木さん:あなたほど無様さがサマになる男はいなかった

●シン・ウルトラマンとイデ隊員とウルトラマンの本質

●廃墟から再出発 アニメむすめの温泉ビレッジ鬼怒川温泉

●美輪明宏とヨイトマケと太宰治

●いつまでもあると思うな昭和の常識

●昭和98年8月と17歳の父

●豊臣秀吉とジャニーズ 英雄の凋落と昭和システムの崩壊

●距離のある家族のこと

●イマイチ昭和世界の「ゴジラ-1.0」 全31編載録

 

昭和96年目次

●西暦か元号か? 今年は昭和九三年?

●西城秀樹さんのお葬式:青春の同窓会

●西城秀樹さんのお葬式で感じたこと:

女の涙は子どもと夢の人のために

●ちびまる子ちゃんとサザエさんはいつまで続くのか?

●昭和の遺産はどこへ行き、どう使われるのか?

●昭和オカルト大百科

●新聞少年絶滅?物語

●新聞少年絶滅物語2:まかない付き・住み込みOK職場の光と闇

●生涯現役 還暦新聞少年

●死者との対話:父の昭和物語

●大空襲をすり抜けた父は「生きてるだけでOK」

●父の話:ラッパ要員を兼ねて軍需工場に就職

●名古屋大空襲:金のしゃちほこも燃えてまったがや

●父のメガネを借りて終戦を見る

●戦後百年はもうすぐ

●マンガの聖地・トキワ荘通りを散策する

●靴みがき少年と有楽町で逢いましょう

●かわいい叔母さん

●姉ヶ崎の遠い海

●先祖ストーリー①:バクチにハマって貧乏暮らし:

娘たちに疎んじられた母方のじいちゃん

●先祖ストーリー②:母方のばあちゃん:7人の娘たちとの結束

●先祖ストーリー③:

父方のばあちゃん:狭い家の中の女同士のバトル

●先祖ストーリー④:

父方のじいちゃん:明治・大正のフーテンの寅平

●葬儀・供養に関する「昭和システム」の呪縛

●社会全体の児童虐待と「晴れた空」

●東京ブラックホールⅡ 「老いた東京」は美しいか?

●さらばショーケン:

カッコ悪いカッコよさを体現した1970年代のヒーロー

●さらば平成――みんなが昭和に帰りたがった30年

●終戦記念日はいつから始まったのか?

●西城秀樹さん ラストステージの記憶

●永遠の昭和 明日のための1960年代・70年代  全31編載録

 


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あなたもわたしも呪い人? 「呪いを解く者」

 

フランシス・ハーディングという

イギリスのファンタジー作家の作品。

テーマはズバリ「呪い」。

 

舞台は架空の国で、イメージとしては中世ヨーロッパ。

主人公は呪いの「ほどき屋」の少年と、

呪いをかけられた少女。

この世界には呪いをかける「呪い人」がいて、

それを束ね、利用しようとする悪のボスが登場する。

 

呪いをかけられた人は動物などに変身したり、

この世界に生息する奇妙なクリーチャーが

いろいろ出てきたりして、

全体の印象は、そこはかとなく

「ハリーポッター」を想起させる。

 

僕が面白いなと思ったのは、

そうしたファンタジックなストーリー展開や

冒険劇、敵とのバトルよりも、

「呪い」というテーマそのもの。

 

中世風ファンタジーの衣をまとったこの物語で

扱われる「呪い」は古典的な感じではなく、

ひどく現代的で、僕たちが身に覚えのあるものだ。

 

家族間や仲間同士の支配・被支配、

夫婦間のDV、子どもへの虐待、親への憎しみ、

そして幸福な(と映る)人に対する妬み・嫉み。

 

もちろん古今東西、呪いというものは、

人間の性のようなものだが、

読みながらこれはほとんど

今の日本の状況ではないかと思えた。

 

もし、この物語の「呪い人」のような

力を持ってしまったら、

それを行使する人はきっと後を絶たないだろう。

そして、この呪いの力はある種、最強のサイコ兵器で、

悪意を持って利用しようとする輩が

大勢出てくるに違いない。

 

呪われる側はもちろん、呪わずにいられない人、

そしてこんな力を持ってしまった人たちの

悲しさが胸に残る。

 

文中に「呪いの卵」という表現があるが、

情報化・格差・競争・・・そんな社会で日々を送るうちに、

僕らは知らぬ間に自分の中に

「呪いの卵」を孕んでしまっている。

現代は誰もが表向き善良な市民である同時に、

怖ろしい「呪い人」の予備軍でもあるのだ。

 

陰惨で悲劇的な部分も多いが、

ファンタジー物語としてはけっこう華があるので、

映画化すると面白いのではないかと思う。

 

 

  再読・嵐が丘

おりべまこと 

 

エミリー・ブロンテ「嵐が丘」や

スティーブン・キング「スタンド・バイ・ミー」など、かつて読んだ名作を再読してみたら新たな発見が!

還暦ならではの物語エッセイ集。

AmazonKindleより発売中。¥300


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本日発売! 昭和99年の思い出ピクニック

 

2024年➡令和6年は昭和99年です。

マンガ・怪獣大好きで、戦争・貧乏大嫌い。

みんな集まれ、昭和っ子!

 

「昭和96年の思い出ピクニック」に続く

昭和エッセイ第2集。

マンガ、テレビ、怪獣、アイドル、プロレス家族、仕事、戦争、暮らし・・・

昭和時代の数々の思い出を紐解き、

さまざまな角度から考察。いっしょに笑ったり、

しんみりしたり、懐かしがったり、

テンション上げたりしながら、

これからの日本の社会の在り方、

私たちの生き方を考察していきましょう。

 

もくじ

●今、そこにゴジラが立っている

●神のモスラ、悪魔のギャオスが巣食った東京タワーと地方出身者の東京幻想

●昭和人のマネして逃げたらアカン

●池袋でふくろう時代を振り返る

●「鬼滅の刃」で辿る近代日本の家族主義と個人主義

●昭和プロレタリアートの「出会いそして旅立ち」

●シェー!と麻丘めぐみと昭和歌舞伎

●カネゴンは鳥を見た

●人生百年時代の浦島伝説

●成人ちびまる子ちゃんと還暦サザエさんの「昭和の日」

●昭和のバナナ預金

●昭和28年を精神分析する妖怪小説

●「生きていくなら仕事しなきゃあな」という本

●東京メトロ永田町駅のトイレの美しさとカミさまのいる幸福

●トノサマラーメンとお寺の讃岐うどんのおいしい記憶

●「あとしまつ」の時代を生きる

●死ぬまで戦争体験はしたくないけれど

●労働者と風俗と大洋ホエールズの川崎伝説

●暑くても働く人がいるから世の中は回る

●平和祈願・核廃絶祈願のエネルギーと新たな戦争の脅威

●戦後77年の認知症予防策

●生涯現役・ウルトラの女神

●追悼・アントニオ猪木さん:あなたほど無様さがサマになる男はいなかった

●シン・ウルトラマンとイデ隊員とウルトラマンの本質

●廃墟から再出発 アニメむすめの温泉ビレッジ鬼怒川温泉

●美輪明宏とヨイトマケと太宰治

●いつまでもあると思うな昭和の常識

●昭和98年8月と17歳の父

●豊臣秀吉とジャニーズ 英雄の凋落と昭和システムの崩壊

●距離のある家族のこと

●イマイチ昭和世界の「ゴジラ-1.0」

 

全31編載録。昭和の文化を未来への「資産」に。

 


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4月だ、新年度・新学期だ、おりべの新刊だ

 

春休み無料キャンペーン、すべて終了しました。

ご購入いただいた方、ありがとうございます。

よろしければ感想をお寄せください。

 

さて、いよいよ新年度、新学期。

明日4月1日(月)は電子書籍最新刊

「昭和99年の思い出ピクニック」を発売します。

「昭和96年の思い出ピクニック」に続く

昭和エッセイ第2集。

こちらもどうぞよろしくお願いします。

Amazon Kindleより¥500

 

もくじ

●今、そこにゴジラが立っている

●シェー!と麻丘めぐみと昭和歌舞伎

●カネゴンは鳥を見た

●人生百年時代の浦島伝説

●成人ちびまる子ちゃんと還暦サザエさんの「昭和の日」

●美輪明宏とヨイトマケと太宰治

●いつまでもあると思うな昭和の常識

 

ほか全31編載録。昭和の文化を未来への「資産」に。

 


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春休みは勝手にアート

 

東京では今年は桜が咲く中で

入社式・入学式を迎えられそうだ。

春は桜だけじゃなく、いろんな花が咲く。

春休みの子どもたちが勝手に作るアートも楽しめる。

 

●おりべまこと電子書籍 おとなも楽しい少年少女小説 

春休み無料キャンペーン いよいよ最終日へ。

3月31日(日)15:59まで!

この機会にぜひ読んでみてね。

 

★オナラよ永遠に

好きな女の子に恥をかかせたくない!

そう思ってオナラの罪をかぶり、

ヘーコキ野郎の汚名を着せられた救太郎が

未来から参上したヘーコキサイボーグとともに

人類を救うために活躍する愛と笑いのSF冒険劇

 

★ピノキオボーイのダンス

見た目は12歳だが、

淋しさとむなしさを抱えた人間たちの虐待を受けて限界に。

故障し廃棄されたレンタルロボットの少年を

拾ったのは年老いたダンサーだった。

二人の師弟愛を中心に、AI・ロボットが発達した

近未来の人間とマシンに宿った魂の行方を描くSFドラマ。

 


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AI・ロボットは人類の子ども

 

今月は2021年に携わったAI関連の仕事を手伝っている。

3年前はまだ異物感のあったAIだが、

ChatGPTの登場以来、急速に社会に馴染んできた感じ。

だからもう後戻りはできないと思う。

AI、そしてこの後に進化して

普及してくるであろうロボットは、

これまでの人類のさまざまな

ストーリーの情報を吸い込んだ、

いわば「人類の子ども」である。

 

優れた能力、そしてまた怖ろしい能力を持つ

子どもたちに対して

僕たちはいつまでもありがたがったり、

ビビッたりしてばかりはいられない。

 

これまでの対立的な態度を変えて

ともに生きることを考えていかなくてはいけないだろう。

AI・ロボットといっしょに

この先、僕たちは何をするのか、したいのか?

たぶん、まだ誰もわかっていない。

 

おりべまこと電子書籍 

おとなも楽しい少年少女小説 

続・春休み無料キャンペーン7Days パート2:

3月28日(木)16:00~31日(日)15:59

 

★ピノキオボーイのダンス

廃棄されたレンタルロボットの少年と

年老いたダンサーとの師弟愛を中心に

近未来の人間とロボットの魂の行方を描くSFドラマ

 

★オナラよ永遠に

好きな女の子のオナラの罪をかばった救太郎が

未来から参上したヘーコキサイボーグとともに

人類を救うために活躍する愛と笑いのSF冒険劇

 


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おりべまこと電子書籍 続・春休み無料キャンペーン7Days

 

子どもを主人公にした おとなも楽しい少年少女小説 

長編4作を本日3月25日(月)16:00から7日間にわたって

0円でご購入できます。

 

パート1:3月25日(月)16:00~28日(木)15:59

 

★いたちのいのち

カナコは10歳。小学4年生。

一人娘の子育てに悩まされながら、

生活を支えるのに忙しい母親マヨと二人暮らしをしている。しかしもう一人というか一匹、一緒に暮らす同居者がいる。その名は「イタチ」。ペットのフェレットだ。

学校でも家でも口をきかないカナコにとって、

イタチは唯一、心を開いて話ができる親友であり家族だ。

子どもからちょっとおとなに変わっていくカナコと、

天使の目を持ったまま生きるフェレットのイタチ。

それぞれの視点から代わる代わる、

日常生活とその中で起こる事件の数々、

そして、ふたりの別れまでのストーリーを描く。

表紙イラストは「ほっと・ペットクリニック」

「あしたはハッピードッグ」など、

動物もの作品を多数発表している漫画家・麻乃真純が制作。

 

★ちち、ちぢむ

ケントの11歳の誕生日、

プレゼントを持ってきてくれるはずだったお父さんは、

身長9センチの「ちっちゃいおじさん」になって現れた。

どうしてお父さんは小さくちぢんでしまったのか?

いや、じつはお父さんだけではない。

今、社会の役に立たなくなった男たちが、ある日突然、

カエルサイズにちぢんでしまう怪現象が多発している。

将来、生物学者をめざすケントは、

「ちぢむ男=ちっちゃいおじさん」は、

やりたい放題のホモサピエンスを

これ以上のさばらせないという地球の意志によって

生まれているのではないかと推理する。

アベコベ親子の奮闘を描く奇々怪々でユーモラスな物語。

 

パート2:3月28日(木)16:00~31日(日)15:59

 

★オナラよ永遠に

 

好きな女の子のオナラの罪をかぶった救太郎が

未来から参上したヘーコキサイボーグとともに

人類を救うために活躍する愛と笑いのSF冒険劇

 

★ピノキオボーイのダンス

棄てられたレンタルロボットの少年と

年老いたダンサーとの師弟愛を中心に

近未来の人間とロボットの魂の行方を描くSFドラマ。

 

もうすぐサクラの季節。春休みは遊び+読書でGO!

 


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おりべまこと春休み無料キャンペーン続行!4作品を7日間連続で

 

「今はまだ地球がふるさと」

無料キャンペーン終了しました。

ご購入ありがとうございます。

よろしければレビュー欄へ感想をお寄せください。

 

さて、好評につき、おりべまこと作品

春休み無料キャンペーン続行します。

子どもを主人公にした長編4作を

明日から7日間にわたってご購入できます。

 

パート1:3月25日(月)16:00~28日(木)15:59

★いたちのいのち

https://amazon.co.jp/dp/B08P8WSRVB

小4の少女カナコとペットの「イタチ」との

魂の交流を描く友情ファンタジー。

 

★ちち、ちぢむ

https://amazon.com/dp/B09WNC76JP

「ちっちゃいおじさん」になってしまったお父さんと

息子ケントとの親子愛を描く小人冒険劇

 

パート2:3月28日(木)16:00~31日(日)15:59

★オナラよ永遠に

https://www.amazon.co.jp/dp/B085BZF8VZ

好きな女の子のオナラの罪をかばった救太郎が

未来から参上したオナラ男とともに活躍するSF冒険劇

 

★ピノキオボーイのダンス

https://www.amazon.co.jp/dp/B08F1ZFLQ6

ロボットの少年と老ダンサーとの

師弟愛を中心に展開するSFストーリー。

 

もうすぐサクラの季節。

春休みは遊び+読書でGO!

 


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ジジババとUFOについて語り合おう

 

齢を取ってよかったなと思うのは、

子どもから年寄りまで全世代にわたって

特に抵抗なく登場人物を書けるようになったことだ。

 

この話に出てくる年寄りコンビは、

書いていくうちにどんどん生き生きしてきて、

われながら面白くて愛すべきジジババになった。

 

二人はお茶を飲んでせんべいをかじりながら、

なぜ現代人はUFOを見たがり、心惹かれ、

時には乗り込みたくなるのかについて

真剣に討論したりする。

 

そしてそれぞれ驚くべき顛末を迎える。

これなら齢を取るのも怖くない。

 

今はまだ地球がふるさと 

おりべまこと 

電子書籍 Amazon Kindle 長編小説

https://amazon.co.jp/dp/B0CW1FWZ59

14歳の女の子の

夢と想像と現実が入り混じった日常生活を描く

青春×終活×謎の空飛ぶ円盤ファンタジー。

春休み無料キャンペーン

いよいよ明日3月24日(日)15:59まで。

この機会をぜひお見逃しなく。

 


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泣かない ハグしない 走らない

 

この話の主人公のリコは、やたら何度も泣き、

母親や友だちを抱きしめ、むやみに走ったりする。

ちょっと多過ぎるなぁと思って、

推敲しながら何度か、どこか削ろうとしたがだめだった。

彼女の自然な感情を潰すわけにはいかない。

 

きっとこの3つが僕が齢を取るうちに失ったものだ。

ま、女の子じゃないので、

もともと泣いたりハグしたりはできないが。

 

「走る」については、

ほぼ毎日、ちょこちょこ川沿いを走ってはいるが、

あくまで健康保持という

理性的な目的をもってやっていること。

 

内から湧きあがる何かに突き上げられてとか、

感情がさく裂するのに任せてとか、

ただ単に楽しくて走り出すなんてことは

とっくの昔に忘れてしまった。

 

べつに哀しくも寂しくもないが、

そういう幼さ・若さはちょっと羨ましく思うことはある。

 

「今はまだ地球がふるさと」/おりべまこと

電子書籍 Amazon Kindle

https://amazon.co.jp/dp/B0CW1FWZ59

 

14歳の女の子の夢と想像と現実が入り混じった

日常生活を描く

青春×終活×謎の空飛ぶ円盤ファンタジー。

 

春休み無料キャンペーン

3月24日(日)15:59までやってます!

この機会にぜひ読んでみて下さい。

 


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人はいつだって14歳にもどれる

 

人はいつだって14歳にもどれる。

64歳の僕のなかにも、

何歳だかわからないあなたのなかにも、

14歳の自分が暮らしている。

 

14歳の女の子の

夢と想像と現実が入り混じった日常生活を描く

青春×終活×謎の空飛ぶ円盤ファンタジー。

 

「今はまだ地球がふるさと」/おりべまこと

電子書籍 Amazon Kindle

https://amazon.co.jp/dp/B0CW1FWZ59

 

今なら無料!

春休みスペシャルキャンペーン

3月24日(日)15:59までやってます!

この機会にぜひ読んでみて下さい。

 


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今はまだ地球がふるさと 春休みスペシャル6日間無料キャンペーン

 

おりべまこと 電子書籍 

おとなも楽しい少年少女小説

今はまだ地球がふるさと

https://amazon.co.jp/dp/B0CW1FWZ59

本日より春休み無料キャンペーン スタート!

3月19日(火)16:00~24日(日)15:59まで。

 

春休み満喫の小中高大生さん、

おとなのあなたもぜひ読んでね。

がっちり長編9万1千字。

 

 自分は“宇宙人とのあいのこ”だというリコは、小学校時代からの親友サーヤとともにあちこちの葬式を巡り「故郷の星へ帰っていく人たち」を見て回っては聖女のごとく祈りを捧げている。

 そんなとき、偶然、終活サポートの仕事をしている中年男・中塚と出会い、彼を介して、ひとり暮らしでハーモニカ吹きの老人・小田部と知り合った。孤独死予備軍の小田部に興味を引かれたリコは彼に「星のおじいさま」というあだ名をつけ、食事や掃除の世話をするために家に出入りするようになり、次第に親しさを深めていく。

 そんなリコに恋したシンゴが彼女の気を引くために「きみのためにUFOを呼ぼう」と言ってアプローチすると、リコが生きる世界にさまざまな不思議な現象が起こり始める。

子ども時代を卒業し、人生の旅に出る支度を始めた少女の、夢と想像と現実が入り混じった日常生活を描く青春×終活×謎の空飛ぶ円盤ファンタジー。

 

もくじ

1 地球人の母になる

2 星のおじいさま

3 UFOに出逢ったお母さん

4 ラブリーな親友

5 恋文と宇宙の夢

6 令和終活コーポレーション

7 記念碑ツアー

8 レトロ喫茶と未来の記憶

9 取り調べ

10 里山の合宿でUFOと出逢う

11 UFO同窓会のレポート

12 奇妙な家族だんらん

13 競馬場でのドラマ

14 絶交

15 星のおじいさまの息子

16 いつか見た虹のこと

17 UFOからのメッセージ

18 天国への扉

19 魔法のアイドル誕生

20 ありがとう友だち

21 いつか家族に

 


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64歳と14歳の「今はまだ地球がふるさと」

 

「僕が64歳になっても、きみは僕を愛してくれるかい?

と歌うのは、ビートルズの

「ホウェン・アイム・シックスティー・フォー」。

この歌が出された1967年頃は

64歳がイギリス人の平均寿命だったらしい。

同じころの日本人の寿命はもっと短かったと思う。

自分もその齢になって、ちょっとドキドキしている。

 

齢を取っていいことは、経験したどの年齢にも

自由自在に往復できること。

なので還暦を超えると時おり中二病が再発する。

中二の時は「中二病」なんて言葉はなかったけど。

 

おとなみたいに適当にやり過ごすことができなくて、

「生きる」ことに対して一生懸命に考えている中学生

――にたまには戻ってみてもいい。

 

そうしてこの先のことを考えてみる。

わたしは、あなたはどう生きたいのか?

そんな思いがあって出来上がった話。

 

 

おりべまこと電子書籍最新刊 

今はまだ地球がふるさと

 

Amazon Kindleより¥600

 

 

自分は“宇宙人とのあいのこ”だというリコは、

小学校時代からの親友サーヤとともに

あちこちの葬式を巡り

「故郷の星へ帰っていく人たち」を見て回っては

聖女のごとく祈りを捧げている。

 

そんなとき、偶然、終活サポートの仕事をしている

中年男・中塚と出会い、彼を介して、

ひとり暮らしでハーモニカ吹きの老人・

小田部と知り合った。

孤独死予備軍の小田部に興味を引かれたリコは

彼に「星のおじいさま」というあだ名をつけ、

食事や掃除の世話をするために家に出入りするようになり、次第に親しさを深めていく。

 

そんなリコに恋したシンゴが彼女の気を引くために

「きみのためにUFOを呼ぼう」

と言ってアプローチすると、

リコが生きる世界にさまざまな

不思議な現象が起こり始める。

 

 

子ども時代を卒業し、

人生の旅に出る支度を始めた少女の、

夢と想像と現実が入り混じった日常生活を描く

青春×終活×謎の空飛ぶ円盤ファンタジー。

 


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今はまだ地球がふるさと 本日発売!

 

おりべまこと電子書籍 最新刊 本日発売!

「今はまだ地球がふるさと」

 

レビューにいつもより時間がかかったので、

もしや中学生の女の子に

セクシーなセリフを言わせたのでNG?

と一瞬心配しましたが、無事出せました。

91,000字の長編小説。

Amazon Kindleより¥600で発売中!

 

あらすじ

 自分は“宇宙人とのあいのこ”だというリコは、

小学校時代からの親友サーヤとともに

あちこちの葬式を巡り

「故郷の星へ帰っていく人たち」を見て回っては

聖女のごとく祈りを捧げている。

 

 そんなとき、偶然、終活サポートの仕事をしている

中年男・中塚と出会い、彼を介して、

ひとり暮らしでハーモニカ吹きの老人・

小田部と知り合った。

孤独死予備軍の小田部に興味を引かれたリコは

彼に「星のおじいさま」というあだ名をつけ、

食事や掃除の世話をするために

家に出入りするようになり、

次第に親しさを深めていく。

 

そんなリコに恋したシンゴが

彼女の気を引くために

「きみのためにUFOを呼ぼう」

と言ってアプローチすると、

リコが生きる世界に

さまざまな不思議な現象が起こり始める。

 

子ども時代を卒業し、

人生の旅に出る支度を始めた少女の、

夢と想像と現実が入り混じった日常生活を描く

青春×終活×謎の空飛ぶ円盤ファンタジー。

 

もくじ

1 地球人の母になる

2 星のおじいさま

3 UFOに出逢ったお母さん

4 ラブリーな親友

5 恋文と宇宙の夢

6 令和終活コーポレーション

7 記念碑ツアー

8 レトロ喫茶と未来の記憶

9 取り調べ

10 里山の合宿でUFOと出逢う

11 UFO同窓会のレポート

12 奇妙な家族だんらん

13 競馬場でのドラマ

14 絶交

15 星のおじいさまの息子

16 いつか見た虹のこと

17 UFOからのメッセージ

18 天国への扉

19 魔法のアイドル誕生

20 ありがとう友だち

21 いつか家族に

 


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なぜ昭和の“すごい”人たちは本を出せなかったのか?

 

昭和は今と比べて野蛮な時代だったと思うが、

面白い人生を送ってきた人たちがたくさんいた、と思う。

今より貧しく、生活が不便で洗練されておらず、

管理も緩かった分、

生きるエネルギーに溢れていた。

逆に言えばエネルギーがないと生きられなかった。

 

なので若僧の頃はエネルギッシュな人たち、

劇的な人生を送って来た人たち、

すごい人だなと感心するような人たちに何人も出会った。

それもみんなけっこう若い、30代・40代の人たちが多かった。

彼らのドラマチックな話を聞いていると、

自分はなんて臆病で凡庸な人間だろうと

劣等感を抱いたくらいだ。

 

そうした人たちの冒険譚・英雄譚・武勇伝などは

自伝にしたら面白いし、

それらの体験をもとに小説も書けるのではないかと思った。

 

事実、自分はこんなに面白いことをしてきたから

そのうち本にして出すよとか、

ネタにして小説を書くよとか、映画や芝居にしてやるよと

僕に話していた人は一人や二人ではなかった。

 

けれども憶えている限り、実現した人は一人もいない。

ノンフィクションであれ、フィクションであれ、

そうした(世間的には無名だが)すごい人たちの話が

物語になり本になることはなかった。

 

なぜか?

そういう人たちは字を書かなかったからである。

当たり前のことだが、

机に向かって字を綴るという地道な「作業」をしない限り、

永遠に本も物語も生まれないのだ。

そうしたものを作るためには本人とは別に

字を書く「作業員」が必要になる。

 

自分のなかにもう一人、

そういう作業員を持っている人はいいが、

大方の人は「文才があればやるけど」

「時間があればできるけど」と言って逃げていく。

 

いつかあの人のあの話を本で読んだり、

映画やテレビで見られるだろうと思っていた人たちは、

(現時点では)誰もそうならなかった。

齢のことを考えると、

結局そのまま人生が終わってしまった人も

少なくないのではないだろうか。

なんだかもったいない気がする。

 

昭和と違って今ではSNSやブログもあるし、

動画配信もあって、いろいろ発信の手段はある。

けれどもやっぱりそれらと

本を刊行することは別の作業が必要なのだと思う。

 

「文才があれば」「時間があれば」というのは言い訳だが、

現実的には確かにそれも分かる。

毎日、いろいろ忙しいことばっかだからね。

でも時は止まってはくれない。

そう考えると人生は短い。

「いつかやろう」が永遠に来ない可能性は高い。

 

もし、そうした本を書くための「作業員」が必要なら

ご相談に乗ります。

 


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「おふくろの味はハンバーグ」無料キャンペーン

 

無料キャンペーン 本日よりスタート!

2月9日(金)17時~12日(月・祝)16時59分 

4日間限定

読めば食欲がわき、元気が出る面白エッセイ集。

いっぺん食ってみたってちょ。

 

もくじ

・トノサマラーメンと名古屋インスタントラーメン戦国史

・オバマのタカハシさんちの娘は人魚の肉を喰った

・「みんなが作ってる カエルのから揚げレシピ」の衝撃

・なぜ日本にカエル食が定着しなかったのか?

・昭和最強のおやつ ベビーラーメン

・さらば、おれの牛丼

・どうだ、銅だ、ブドウだ

・ヒトとブタは神目線ではブラザーなのか?

・マイナビ農業 ハラール認証

・飲食業の現場で働く人たちの意欲・生きる元気

・新宿にパステルが帰って来た

・がっちりアメリケンなハンバーガーとアップルパイ

・誕生日のドラえもんとウサギ

・なぜ付け合わせのポテトサラダがおいしい店は

   信用できるのか?

・チャットGPTに訊く:ロンドンに日本食の店を出すなら

・美野原御膳と日本の里山

・吉祥寺にやってきたクレヨンハウス

・カエルの幸福サラダ

・一汁三菜はより良き食卓・家庭・人生の秘訣

・五右衛門の湯豆腐と空海の鴨カツ丼

・おふくろの味はハンバーグ

・みんなのハンバーグ  

全22編載録

 


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大みそかまでやってるよ! 「週末の懐メロ 第4巻」無料キャンペーン

 

大みそか12月31日(日)16:59まで4日間限定

2023年最後の無料キャンペーン実施!

 

20世紀ポップミュージックの回想・妄想・新発見!

2024年になっても不滅の名曲をご紹介。

年末年始のお休みに楽しい音楽のお話をどうぞ。

ジョニ・ミッチェルやキャロル・キングが21世紀以降、

ますます愛される秘密、

ポップミュージックとアングラ演劇の関係、

70年代ディスコと80年代テクノポップの神髄、

最後のGS・ジュリー&ショーケンWヴォーカル、

ケイト・ブッシュ40年の時を超えた

ワールドリバイバルヒットなど、

読みどころ満載の音楽エッセイ集。

85~115まで 全31編 載録

 

もくじ

85 ラジオスターの悲劇/バグルス 【1979】

86 リトル・グリーン/ジョニ・ミッチェル 【1971】

87 東風/YMO(イエローマジック・オーケストラ) 【1979】

88 恋はみずいろ/ヴィッキー・レアンドロス 【1967】

89 夏星の国/ジ・エニド 【1976】

90 神秘の丘/ケイト・ブッシュ 【1985】

91 七月の朝/ユーライア・ヒープ 【1971】

92 ジェニーはご機嫌ななめ/ジューシィ・フルーツ【1980】

93 スイム/パパズ・カルチャー 【1993】

94 おしゃべり魔女/トムトム・クラブ 【1981】

 

95 オー・マイ・マイ/リンゴ・スター 【1973】

96 レット・イット・ビー/上々颱風 【1969】

97 恋のナイトフィーバー/ビー・ジーズ 【1977】

98 アイ・キャント・ハヴ・ユー/ イヴォンヌ・エリマン 【1977】

99 ヴィクトリア/キンクス 【1969】

100 ザ・ローズ/ベット・ミドラー 【1979】

101 ザ・ビッグシップ/ブライアン・イーノ 【1975】

102 去りゆく恋人/キャロル・キング 【1971】

103 自由に歩いて愛して/PYG(ピッグ)【1971】

104 ロコモーション/ゴールデン・ハーフ 【1962】

105 剣を棄てろ/ウィッシュボーン・アッシュ 【1972】

106 悲しき天使/メリー・ホプキン 【1968】

107 落葉のコンチェルト/アルバート・ハモンド 【1973】

108 ホワッツ・アップ/4ノンブロンズ 【1992】

109 アイ・キャント・ゴー・フォー・ザット/ホール&オーツ 【1982】

110 命あるものは樹から落ちた/坪田直子 【1976】

111 レット・イット・ゴー/ピアノ・ガイズ 【2013】

112 ウォーキング・イン・ジ・エア/オーロラ 【1982】

113 戦場のメリークリスマス/坂本龍一 【1983】

114 ラスト・クリスマス/ベス 【1984】

115 ザ・ウェイト/ザ・バンド 【1968】

 


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週末の懐メロ 第4巻 2023年最後の無料キャンペーン

 

電子書籍新刊:音楽エッセイ集

週末の懐メロ 第4巻

https://www.amazon.com/dp/B0CQZ9XB8R

本日12月28日(木)17時から

大みそか12月31日(日)16:59まで4日間限定

2023年最後の無料キャンペーン実施!

 

年末年始のお休みに20世紀ポップミュージックの

楽しい懐メロ逸話をどうぞ。

ジョニ・ミッチェルやキャロル・キングが21世紀以降、

ますます愛される秘密、

ポップミュージックとアングラ演劇の関係、

70年代ディスコと80年代テクノポップの神髄、

ケイト・ブッシュ40年の時を超えた世界的リバイバルヒット

など、読みどころ満載の音楽エッセイ集。

 

もくじ

85 ラジオスターの悲劇/バグルス 【1979】

86 リトル・グリーン/ジョニ・ミッチェル 【1971】

87 東風/YMO(イエローマジック・オーケストラ) 【1979】

88 恋はみずいろ/ヴィッキー・レアンドロス 【1967】

89 夏星の国/ジ・エニド 【1976】

90 神秘の丘/ケイト・ブッシュ 【1985】

91 七月の朝/ユーライア・ヒープ 【1971】

92 ジェニーはご機嫌ななめ/ジューシィ・フルーツ 【1980】

93 スイム/パパズ・カルチャー 【1993】

94 おしゃべり魔女/トムトム・クラブ 【1981】

95 オー・マイ・マイ/リンゴ・スター 【1973】

96 レット・イット・ビー/上々颱風 【1969】

97 恋のナイトフィーバー/ビー・ジーズ 【1977】

98 アイ・キャント・ハヴ・ユー/ イヴォンヌ・エリマン 【1977】

99 ヴィクトリア/キンクス 【1969】

100 ザ・ローズ/ベット・ミドラー 【1979】

101 ザ・ビッグシップ/ブライアン・イーノ 【1975】

102 去りゆく恋人/キャロル・キング 【1971】

103 自由に歩いて愛して/PYG(ピッグ)【1971】

104 ロコモーション/ゴールデン・ハーフ 【1962】

105 剣を棄てろ/ウィッシュボーン・アッシュ 【1972】

106 悲しき天使/メリー・ホプキン 【1968】

107 落葉のコンチェルト/アルバート・ハモンド 【1973】

108 ホワッツ・アップ/4ノンブロンズ 【1992】

109 アイ・キャント・ゴー・フォー・ザット/ホール&オーツ 【1982】

110 命あるものは樹から落ちた/坪田直子 【1976】

111 レット・イット・ゴー/ピアノ・ガイズ 【2013】

112 ウォーキング・イン・ジ・エア/オーロラ 【1982】

113 戦場のメリークリスマス/坂本龍一 【1983】

114 ラスト・クリスマス/ベス 【1984】

115 ザ・ウェイト/ザ・バンド 【1968】

全31編 載録


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おりべまこと2023年最後の電子書籍 「週末の懐メロ 第4巻」本日発売!

 

明日12月28日(木)17時~31日(日)16:59まで

2023年最後の無料キャンペーン実施!

 

20世紀ポップミュージックの回想・妄想・新発見!

ジョニ・ミッチェルやキャロル・キングが

21世紀以降もますます愛される秘密、

ポップミュージックとアングラ演劇の関係、

70年代ディスコと80年代テクノポップの神髄、

ジュリー&ショーケン Wヴォーカルの最後のGS、

ケイト・ブッシュ 40年の年月を超えた

ワールドリバイバルヒットなど、

 

読みどころたくさんの音楽エッセイ集。

 

もくじ

85 ラジオスターの悲劇/バグルス 【1979】

86 リトル・グリーン/ジョニ・ミッチェル 【1971】

87 東風/YMO(イエローマジック・オーケストラ) 【1979】

88 恋はみずいろ/ヴィッキー・レアンドロス 【1967】

89 夏星の国/ジ・エニド 【1976】

90 神秘の丘/ケイト・ブッシュ 【1985】

91 七月の朝/ユーライア・ヒープ 【1971】

92 ジェニーはご機嫌ななめ/ジューシィ・フルーツ【1980】

93 スイム/パパズ・カルチャー 【1993】

94 おしゃべり魔女/トムトム・クラブ 【1981】

95 オー・マイ・マイ/リンゴ・スター 【1973】

96 レット・イット・ビー/上々颱風 【1969】

97 恋のナイトフィーバー/ビー・ジーズ 【1977】

98 アイキャント・ハヴ・ユー/イヴォンヌ・エリマン【1977】

99 ヴィクトリア/キンクス 【1969】

100 ザ・ローズ/ベット・ミドラー 【1979】

101 ザ・ビッグシップ/ブライアン・イーノ 【1975】

102 去りゆく恋人/キャロル・キング 【1971】

103 自由に歩いて愛して/PYG(ピッグ)【1971】

104 ロコモーション/ゴールデン・ハーフ 【1962】

105 剣を棄てろ/ウィッシュボーン・アッシュ 【1972】

106 悲しき天使/メリー・ホプキン 【1968】

107 落葉のコンチェルト/アルバート・ハモンド 【1973】

108 ホワッツ・アップ/4ノンブロンズ 【1992】

109 アイ・キャント・ゴー・フォー・ザット/ホール&オーツ 【1982】

110 命あるものは樹から落ちた/坪田直子 【1976】

111 レット・イット・ゴー/ピアノ・ガイズ 【2013】

112 ウォーキング・イン・ジ・エア/オーロラ 【1982】

113 戦場のメリークリスマス/坂本龍一 【1983】

114 ラスト・クリスマス/ベス 【1984】

115 ザ・ウェイト/ザ・バンド 【1968】

全31編 載録

 


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電子書籍新刊予告 「週末の懐メロ 第4巻」

 

今年最後の新刊 音楽エッセイ集 12月27日(水)発売

20世紀ポップミュージックの回想・妄想・新発見!

 

もくじ

85 ラジオスターの悲劇/バグルス 【1979】

86 リトル・グリーン/ジョニ・ミッチェル 【1971】

87 東風/YMO(イエローマジックオーケストラ)【1979】

88 恋はみずいろ/ヴィッキー・レアンドロス 【1967】

89 夏星の国/ジ・エニド 【1976】

90 神秘の丘/ケイト・ブッシュ 【1985】

91 七月の朝/ユーライア・ヒープ 【1971】

92 ジェニーはご機嫌ななめ/ジューシィ・フルーツ【1980】

93 スイム/パパズ・カルチャー 【1993】

94 おしゃべり魔女/トムトム・クラブ 【1981】

95 オー・マイ・マイ/リンゴ・スター 【1973】

96 レット・イット・ビー/上々颱風 【1969】

97 恋のナイトフィーバー/ビー・ジーズ 【1977】

98 アイ・キャント・ハヴ・ユー/イヴォンヌ・エリマン【1977】

99 ヴィクトリア/キンクス 【1969】

100 ザ・ローズ/ベット・ミドラー 【1979】

101 ザ・ビッグシップ/ブライアン・イーノ 【1975】

102 去りゆく恋人/キャロル・キング 【1971】

103 自由に歩いて愛して/PYG(ピッグ)【1971】

104 ロコモーション/ゴールデン・ハーフ 【1962】

105 剣を棄てろ/ウィッシュボーン・アッシュ 【1972】

106 悲しき天使/メリー・ホプキン 【1968】

107 落葉のコンチェルト/アルバート・ハモンド 【1973】

108 ホワッツ・アップ/4ノンブロンズ 【1992】

109 アイ・キャント・ゴー・フォー・ザット/ホール&オーツ 【1982】

110 命あるものは樹から落ちた/坪田直子 【1976】

111 レット・イット・ゴー/ピアノ・ガイズ 【2013】

112 ウォーキング・イン・ジ・エア/オーロラ 【1982】

113 戦場のメリークリスマス/坂本龍一 【1983】

114 ラスト・クリスマス/ベス 【1984】

115 ザ・ウェイト/ザ・バンド 【1968】

全31編 載録


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私は死ぬとき、本当の自分になる

 

クリスティーン・ブライデン著の

「認知症とともに生きる私」

(馬籠久美子:訳/大月書店/2017年)という本は

衝撃的だった。

認知症の人が本なんて書けるのか?

既成概念がぶっとんだ。

 

認知症の当事者として

「内側から見た認知症」について語る内容。

これは認知症啓発活動家である

彼女の約20年にわたる講演録である。

 

最も素晴らしいなと思ったのは、

人間のアイデンティティについて洞察した部分。

私は誰だったのか?

今は誰なのか?

そして死ぬとき、誰になっていくのか?

 

病気を発症して仕事

(オーストラリア政府の科学部門の要職)を失い、

母親としての役割

(3人の未成年の娘のシングルマザーだった)も

果たせなくなり、

この先どう生きていけばいいのか?

そもそも自分は何者なのか?

そう問わざるを得なくなった。

認知症になったことによって、人生の本当の意味について、

自己の存在の正体について思いを巡らせ始めた。

「認知症がその正体を解き明かす」という

認識と表現にたどり着く。

 

“私たちの外側にある認知と感情——という仮面——によって

人を定義する社会では、

本当の自己は独立して存在することはできません。

真の自己は「いま」この瞬間に絶えることなく

永遠に存在しています。

私の真の自己は、たとえるならば花のつぼみのように

私であるべきものの潜在的な可能性のすべてを

その中に蓄えています。

それは新しい生き方です。

生きる極意と言っていいかもしれません。

そして、それこそが認知症なのです”

 

クリスティーン・ブライデン氏は1995年、

46歳でアルツハイマー病を発症。

医師から損傷した脳の写真を見せられ、

「今から3年でわけがわからなくなり、5年で死ぬ」

と宣告された。

日本ではまだ巷に「認知症」という病名さえ

認知されておらず、「痴呆症」と呼ばれていた。

 

記憶を失い、日常生活もままならなくなり、

おかしな言動を繰り返す高齢者に対して、

誰もが平気で「ボケ老人」呼ばわりしていた時代だ。

 

落ち込んだ彼女は周囲の励ましでショックから立ち上がり、

「わけがわからなくなる」と宣告された3年を前にして、

友人の看護師のすすめで自らの病状をつづった本を出した。

それから人生は激変。

現在の夫と結婚し、講演活動を始めた。

 

そんなことが可能だったのは、

やはり彼女がもともと優れた知性の持ち主で、

社会的地位の高い人だったからだろう。

経済的な面も恵まれていたのだと思う。

 

でも逆に言えば、何か見えざる手が働いて、

人類全体のために、これからの長寿社会のために

認知症についての啓発活動ができるモデルケースとして、

彼女のような立場の人を選んだのかもしれない。

 

日本とも関係が深く、何度も講演に訪れている。

そう言えば、ずいぶん前に彼女を紹介する

NHKのドキュメンタリーを見た記憶がうっすらとある。

でも、その時は認知症なんて自分には関係ない

と思っていたので、

「へえ、この人が認知症なのか・・・」という

ぼんやりした感想しか抱かなかったと思う。

 

彼女は2004年10月の講演で、

アイデンティティに関する洞察をこうまとめている。

 

“私は死ぬとき、誰になっていくのだろうと

1冊目の本で問いましたが、その答えを見つけました。

私は本当の私になっていくのです”

 

以前、僕も義母の介護をしていて、

社会人としての衣裳がはがれていくと、

人間の核——本質的な部分が残る、

といった趣旨のことを書いたが、

やはりそうなのだなと再認識した。

 

今でも医学の常識としては、認知症患者の寿命は、

発症後10年程度とされている。

しかし、ブライデン氏は世にも残酷な診断から

30年近く経った今でも元気で過ごしており、

この10月にはまた日本で講演を行った。

 

彼女のなかではいったいどのように時間が流れているのか?

過去も未来もなく、小さな子どものように

一瞬一瞬の積み重ねで30年。

そこには家族をはじめ、周囲の関わり方・働きかけが

大きな作用を及ぼしている。

この病気による不幸レベルをどれくらい低くできるか、

できれば幸福に近いレベルに持っていけるかは、

家族、周囲、地域、そして社会の在り方次第なのだろう。

 

「もう数年したら5人に一人が発症」と言われる昨今、

認知症は不安と恐怖と厄介ごとの対象でしかない。

そんな人が増えたら社会はどうなるのか?

悪いイメージは悪い現実を引き寄せる。

彼女の活動が実を結び、

認知症のイメージが大きく変わっていくことを期待する。

 

とても読みやすい本だし、

認知症なんて関係ない、興味もないという人でも

これからの生き方について、また、

自己の在り方について考えたいのであれば、

ぜひ一読してほしい本である。

 


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再読・風の歌を聴け 無料キャンペーン中

 

「なんでこんなわけのわからない話を

読みたくなるんだろう?」

と、いつもいつも不思議に思いつつ、

44年にわたって村上春樹の小説と付かず離れずで

生きて来たが、

アラカンになってその謎に挑戦すべく初期作品を再読。

そして近年の作品も読んでいろんなことを考えた。

 

1978年のデビュー作「風の歌を聴け」から

2023年発表の最新作「街とその不確かな壁」まで。

ふたたび旅したハルキワールドの思い出・感想・評論をミックスアップしたエッセイ集。

村上春樹を読み直して自分の世界を書き換える。

はじめての人も、リピーターの人も、ハルキワールドの旅のガイダンスにご活用ください。

 無料キャンペーンは11月30日(木)16:59まで。

この機会にぜひ。

 

もくじ

●村上春樹の初期作品を再読する「風の歌を聴け」

●村上春樹の初期作品を再読する「1973年のピンボール」

●村上春樹の初期作品を再読する「羊をめぐる冒険」

●村上春樹の初期作品を再読する

 「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」

●少したってまた村上春樹の初期作品を再読する

 「ノルウェイの森」

●「海辺のカフカ」迷子の猫とネコ探し名人ナカタさん

●「アフターダーク」生きていく燃料としての記憶

●「1Q84」のタマルとミケランジェロ

●「騎士団長殺し」の免色渉と子ども

●2018年の4月に「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」を読んだ

●結婚記念日と「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」

●2020年の「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」と新型コロナウィルスに犯された後の世界

●40年目の「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」について

●4月のある雨の朝に100パーセントの川岸から 小舟を漕ぎ出すことについて

●早春に目覚めたカエルと「かえるくん」について

●小説を読むように楽しむ映画「ドライブ・マイ・カー」

●村上春樹のエッセイ「猫を棄てる」と父親史について

●村上春樹はみんなに「読書は創造活動」と気づかせた作家

●「街とその不確かな壁」:そこは現代人の魂の拠りどころ

 

全21編採録


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「再読・風の歌を聴け」 本日より4日間限定無料キャンペーン

 

さよなら読書の秋 4日間限定無料キャンペーン

本日11月27日(月)17:00~30日(木)16:59まで。

 

あっという間に秋も終わり。

冬じたくに心の栄養を。

再び旅したハルキワールドの

思い出・感想・評論をミックスアップ。

村上春樹を読み直して自分の世界を書き換える。

はじめての人も、リピーターの人も、

ハルキワールドを旅する時の

ガイドブックとしてご活用ください。

 

もくじ

●村上春樹の初期作品を再読する「風の歌を聴け」

●村上春樹の初期作品を再読する「1973年のピンボール」

●村上春樹の初期作品を再読する「羊をめぐる冒険」

●村上春樹の初期作品を再読する

 「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」

●少したってまた村上春樹の初期作品を再読する

 「ノルウェイの森」

●「海辺のカフカ」迷子の猫とネコ探し名人ナカタさん

●「アフターダーク」生きていく燃料としての記憶

●「1Q84」のタマルとミケランジェロ

●「騎士団長殺し」の免色渉と子ども

●2018年の4月に「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」を読んだ

●結婚記念日と「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」

●2020年の「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」と新型コロナウィルスに犯された後の世界

●40年目の「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」について

●4月のある雨の朝に100パーセントの川岸から 小舟を漕ぎ出すことについて

●早春に目覚めたカエルと「かえるくん」について

●小説を読むように楽しむ映画「ドライブ・マイ・カー」

●村上春樹のエッセイ「猫を棄てる」と父親史について

●村上春樹はみんなに「読書は創造活動」と気づかせた作家

●「街とその不確かな壁」:そこは現代人の魂の拠りどころ

 

全21編採録


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明日11月27日(月)17:00~30日(木)16:59

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冬じたくに心の栄養を。

再び旅したハルキワールドの

思い出・感想・評論をミックスアップ。

村上春樹を読み直して自分の世界を書き換える。

はじめての人も、リピーターの人も、

ハルキワールドを旅する時の

ガイドブックとしてご活用ください。

 

もくじ

●村上春樹の初期作品を再読する「風の歌を聴け」

●村上春樹の初期作品を再読する「1973年のピンボール」

●村上春樹の初期作品を再読する「羊をめぐる冒険」

●村上春樹の初期作品を再読する

 「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」

●少したってまた村上春樹の初期作品を再読する

 「ノルウェイの森」

●「海辺のカフカ」迷子の猫とネコ探し名人ナカタさん

●「アフターダーク」生きていく燃料としての記憶

●「1Q84」のタマルとミケランジェロ

●「騎士団長殺し」の免色渉と子ども

●2018年の4月に「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」を読んだ

●結婚記念日と「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」

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●村上春樹のエッセイ「猫を棄てる」と父親史について

●村上春樹はみんなに「読書は創造活動」と気づかせた作家

●「街とその不確かな壁」:そこは現代人の魂の拠りどころ

 

全21編採録

 


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おりべまこと新刊「再読・風の歌を聴け」

 

「なんでこんなわけのわからない話を

読みたくなるんだろう?」

と、いつもいつも不思議に思いつつ、

44年にわたって村上春樹の小説と

付かず離れずで生きて来たが

アラカンになってその謎に挑戦すべく初期作品を再読。

そして近年の作品も読んでいろんなことを考えた。

 

1979年のデビュー作「風の歌を聴け」から

2023年発表の最新作「街とその不確かな壁」まで。

ふたたび旅したハルキワールドの

思い出・感想・評論をミックスアップしたエッセイ集。

 

村上春樹を読み直して自分の世界を書き換える。

はじめての人も、リピーターの人も、

ハルキワールドを旅するための

ガイドブックとしてご活用ください。

 

もくじ

●村上春樹の初期作品を再読する 「風の歌を聴け」

●村上春樹の初期作品を再読する 「1973年のピンボール」

●村上春樹の初期作品を再読する 「羊をめぐる冒険」

●村上春樹の初期作品を再読する 「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」

●少したってまた村上春樹の初期作品を再読する

「ノルウェイの森」

●「海辺のカフカ」迷子の猫とネコ探し名人ナカタさんのこと

●「アフターダーク」生きていく燃料としての記憶

●「1Q84」のタマルとミケランジェロ

●「騎士団長殺し」の免色渉と子ども

●2018年の4月に「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」を読んだ

●結婚記念日と「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」

●2020年の「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」と新型コロナウィルスに犯された後の世界

●40年目の「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」について

●4月のある雨の朝に100パーセントの川岸から 小舟を漕ぎ出すことについて

●早春に目覚めたカエルと村上春樹の「かえるくん」について

●小説を読むように楽しむ映画「ドライブ・マイ・カー」

●村上春樹のエッセイ「猫を棄てる」と父親史について

●村上春樹はみんなに「読書は創造活動」と気づかせた作家

●「街とその不確かな壁」:そこは現代人の魂の拠りどころ

全21編載録

Amazon Kindleより本日発売! ¥300

 


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新刊予告「再読・風の歌を聴け」

 

おりべまこと電子書籍 新刊予告 

秋の読書シリーズ第2弾「再読・風の歌を聴け」

1978年のデビュー作から今年発表の最新作まで

ハルキワールドの思い出・感想・評論を

ミックスアップしたエッセイ集。

「再読・村上春樹」を改題し、11月19日(日)発売予定

村上春樹を読み直して自分の世界を書き換える。

 


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次回出版「再読・村上春樹」11月19日

 

読書の秋。再読シリーズ第2弾

「再読・村上春樹」11月19日発売予定。

「風の歌を聴け」から「ノルウェイの森」まで

初期作品の再読や

「4月のある晴れた日に100%の女の子に

出会うことについて」の毎年4月の連作、

そして今年発表された最新作

「街とその不確かな壁」のレビューを含む、

エッセイをまとめました。

現在、リライト・編集中。

 

 

 

エミリー・ブロンテや

スティーブン・キングなどを読み直した第1弾「再読・嵐が丘」好評発売中!

¥300

 


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名作小説の"こんな読み方もできるんじゃね?"的読書ガイド

おりべまこと電子書籍 エッセイ集:物語

再読・嵐が丘

 

ブロンテ、カフカ、イシグロ、キングなど、

名作小説の読書ガイド。

スティーブン・キングは

ハリウッド映画の原作率ナンバーワンの作家だけど、

どれも長いし、ホラーは苦手、という人には

「スタンド・バイ・ミー」

「刑務所のリタ・ヘイワーズ」

「ゴールデンボーイ」など、

比較的短くて、読みごたえたっぷりの中編がおすすめ。

ホラーの根底にある人間心理のドラマが楽しめます。

そんな読み方の参考書としても。

 

10月31日(火)16:59 まで

新発売記念4日間無料キャンペーン実施中

 

もくじ

●再読「嵐が丘」:呪われた家族・愛情関係から解き放たれる少女の物語

●続・再読「嵐が丘」: 呪われた家族・愛情関係から解き放たれる少女の物語

●嵐が丘の旅の追憶

●カフカの寓話「ロビンソン・クルーソー」

●カフカの寓話②「小さな寓話」

●チェコのカッパ

●成長に希少価値がある時代の「三銃士」

●「忘れられた巨人」は、僕たちの未来を描いた物語なのかもしれない

●香水(パフューム):人間存在の深淵につながる「におい」の世界

●スタンド・バイ・ミー 死の淵を覗きに行く少年たちの冒険譚

●女目フィルターの少年像と少女版スタンドバイミーについて

●「刑務所のリタ・ヘイワーズ」:凡人の希望と絶望をめぐる物語

●「ゴールデンボーイ」:誰もが怪物になり得る恐怖の神話

●ゴーストの正体と人間のストーリーテリング

●どうして人は地球滅亡・人類滅亡の物語を創り続けるのか?

 

読書の秋は、世界名作を読みなおして人生を書きかえよう。

 

 

 


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「再読・嵐が丘」本日より4日間無料キャンペーン

 

おりべまこと電子書籍・新刊 

再読・嵐が丘

本日10月28日(土)17:00~31日(火)16:59

新発売記念4日間無料キャンペーン!

読書の秋は、世界名作を読みなおして人生を書きかえよう。

 

エミリー・ブロンテ「嵐が丘」は

世間で言われてきた恋愛小説などではなく、

毒親の虐待に打ち克ち、

新たな人生を切り拓くつ子どもたちの勇気の物語。

ブロンテ、カフカ、カズオ・イシグロ、

スティーブン・キングなど、世界名作、ベストセラー小説の

"こんな読み方もできるんじゃね?"的読書ガイド。

 

もくじ

●再読「嵐が丘」:呪われた家族・愛情関係から解き放たれる少女の物語

●続・再読「嵐が丘」: 呪われた家族・愛情関係から解き放たれる少女の物語

●嵐が丘の旅の追憶

●カフカの寓話「ロビンソン・クルーソー」

●カフカの寓話②「小さな寓話」

●チェコのカッパ

●成長に希少価値がある時代の「三銃士」

●「忘れられた巨人」は、僕たちの未来を描いた物語なのかもしれない

●香水(パフューム):人間存在の深淵につながる「におい」の世界

●スタンド・バイ・ミー 死の淵を覗きに行く少年たちの冒険譚

●女目フィルターの少年像と少女版スタンドバイミーについて

●「刑務所のリタ・ヘイワーズ」:凡人の希望と絶望をめぐる物語

●「ゴールデンボーイ」:誰もが怪物になり得る恐怖の神話

●ゴーストの正体と人間のストーリーテリング

●どうして人は地球滅亡・人類滅亡の物語を創り続けるのか?

 全15編

 


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新刊「再読・嵐が丘」本日発売

 

おりべまこと電子書籍新刊 エッセイ集:物語

再読・嵐が丘 本日発売!

世界名作を読みなおして、人生を書きかえよう。

エミリー・ブロンテ「嵐が丘」は恋愛小説ではなく、

毒親の虐待に打ち克ち、新たな人生を切り拓くつ子どもたちの勇気の物語。

ブロンテ、カフカ、カズオ・イシグロ、スティーブン・キングなど、世界名作、ベストセラー小説の

"こんな読み方もできるんじゃね?"的読書ガイド。

ブログ「DAIHON屋のネタ帳」から

15編のエッセイを編集・リライト。

 

もくじ

●再読「嵐が丘」:呪われた家族・愛情関係から解き放たれる少女の物語

●続・再読「嵐が丘」: 呪われた家族・愛情関係から解き放たれる少女の物語

●嵐が丘の旅の追憶

●カフカの寓話「ロビンソン・クルーソー」

●カフカの寓話②「小さな寓話」

●チェコのカッパ

●成長に希少価値がある時代の「三銃士」

●「忘れられた巨人」は、僕たちの未来を描いた物語なのかもしれない

●香水(パフューム):人間存在の深淵につながる「におい」の世界

●スタンド・バイ・ミー 死の淵を覗きに行く少年たちの冒険譚

●女目フィルターの少年像と少女版スタンドバイミーについて

●「刑務所のリタ・ヘイワーズ」:凡人の希望と絶望をめぐる物語

●「ゴールデンボーイ」:誰もが怪物になり得る恐怖の神話

●ゴーストの正体と人間のストーリーテリング

●どうして人は地球滅亡・人類滅亡の物語を創り続けるのか?

 

読書の秋は世界名作を読みなおして、人生を書きかえよう。

 


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「嵐が丘」への旅はいかが?

 

おりべまこと電子書籍 新刊予告

「再読・嵐が丘」 10月26日(木)発行予定

 

秋の読書シリーズ第1集。

エミリー・ブロンテ「嵐が丘」は恋愛小説ではなく、

毒親に打ち克つ子供たちの勇気の物語。

 

コロナが終わったからって

わざわざ人ごみの観光地に出かけなくても

本の中で素晴らしい旅が体験できます。

 

ブロンテ、カフカ、キングなどの

"こんな読み方もできるんじゃね?"的名作読書ガイド。

ブログ「DAIHON屋のネタ帳」から

15編のエッセイを編集・リライト。

 

第2集「再読・坊ちゃん」

第3集「再読・村上春樹」も準備中。

どうぞお楽しみに。

 


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叔母Qキャンペーンのお礼

 

 

「叔母Q」無料キャンペーンご利用でのお買い上げ、

ありがとうございました。

気にいっていただけたらレビューをお願いします。

引き続きAmazon Kindleにて¥500で発売中です。

https://www.amazon.co.jp/dp/B0CKWZKZJF

 

おりべまことの本は現在33冊発売していますが

1カ月¥980で読み放題のKindle Unlimitedでも

もちろんお読みいただけます。

ご興味があればぜひどうぞ。

https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/hz/subscribe/ku?shoppingPortalEnabled=true&shoppingPortalEnabled=true

 

来週以降、「読書の秋」ということで

読書ガイド風エッセイ集を出します。

第1弾は「再読・嵐が丘」。

こちらもよろしくお願いします。

 


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電子書籍 年内発行6冊準備中

 

「週末の懐メロ 第3巻」

発売記念無料キャンペーン終了しました。

 

ご購入ありがとうございました。

気に入っていただけたらレビューよろしくお願いします。

なお、引き続き¥300で発売中なので、未読の方はぜひ。

https://www.amazon.com/dp/B0CJBXV8JX

 

次回は短編小説「叔母Q」10月上旬発行予定。

その後、物語エッセイ集「再読・嵐が丘」

「再読・村上春樹」「再読・夏目漱石」

長編小説「今はまだ地球がふるさと」

「週末の懐メロ第4巻」年内発行準備中です。

応援・ご愛読、よろしくお願いいたします。

 


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懐メロを楽しく読み解く参考書

 

おりべまこと電子書籍新刊

「週末の懐メロ 第3巻」

20世紀ポップミュージックの回想・妄想・新発見!

主観9割・偏見まみれの音楽エッセイ。

 

9月24日(日)15:59まで

発売記念無料キャンペーン実施中。

 

峰不二子のモデルはマリアンヌ・フェイスフルだったとか、

「ベティ・デイビスの瞳」はもともとは

レトロジャズだったとか、

「チャイルド・イン・タイム」は実は反戦歌だったとか、

新発見がいっぱい。

 

卒業式ソングとして「今日の日はさようなら」を

紹介したけど、「わたしの学校では卒業式に〈誰かが風の中で〉を歌いました」なんてメールまでいただきました。

天涯孤独の木枯し紋次郎が卒業ソングとは、

なかなかワイルドな学校ですね。

 

来月はルー・リードの

「ワイルドサイドを歩け」を取り上げる予定です。

 

20世紀のポップミュージックが

人類のレガシーになった今日、

21世紀を生きていくために

ぜひとも懐メロを楽しく読み解いてみては?

この本はその参考書としてお役立ていただければ幸いです。

良い音楽、好きな音楽をあなたの人生のおともに。

 


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週末の懐メロ 第3巻 新発売記念無料キャンペーン

 

おりべまこと電子書籍新刊

「週末の懐メロ 第3巻」

20世紀ポップミュージックの回想・妄想・新発見!

主観9割の音楽エッセイ。

昭和世代・20世紀世代のお楽しみにはもちろん、

21世紀を生きる若い世代の

お宝案内書としてもご利用ください。

いつも心に音楽を。

 9月21日(木)16:00~24日(日)15:59まで

発売記念4日間無料キャンペーン実施中!

 

 

収録曲

57 暗黒(スターレス)/キング・クリムゾン 【1974】

58 イッツ・ア・ミステリー/トーヤ 【1981】

59パッフェルベルのカノン/ジョージ・ウィンストン【1982】

60 オン・マイ・オウン/島田歌穂 【1987】

61 長い夜/シカゴ 【1970】

62 ケイト・ブッシュ・クリスマススペシャル 【1979】

63 ジェネシス・ライブ 【1973】

64 ビー・マイ・ベイビー/ザ・ロネッツ 【1963】

65 ジェイデッド/エアロスミス 【2001】

66 リヴィング・イット・アップ/リッキー・リー・ジョーンズ 【1981】

67 冬の散歩道/サイモンとガーファンクル 【1966】

68 ごはんができたよ/矢野顕子 【1980】

69 だれかが風の中で/上條恒彦&小室等 【1972】

70 ブロークン・イングリッシュ/マリアンヌ・フェイスフル 【1979】

71 アイビスの飛行/マクドナルド&ジャイルズ 【1971】

72 今日の日はさようなら/森山良子 【1967】

73 サマータイム・ブルース/RCサクセション 【1988】

74 タイム・アフター・タイム/シンディ・ローパー【1984】

75 ピアノマン/ビリー・ジョエル 【1973】

76 そよ風の誘惑/オリビア・ニュートン・ジョン 【1975】

77 ネバーエンディングストーリー/リマール 【1984】

78 アニバーサリー/松任谷由実 【1989】

79 あなたがここにいてほしい/ピンク・フロイド 【1975】

80 私は風/カルメン・マキ&OZ 【1975】

81 ヒート・オブ・ザ・モーメント/エイジア 【1982】

82 ベティ・デイビスの瞳/キム・カーンズ 【1981】

83 チャイルド・イン・タイム/ディープ・パープル【1970】

84 さよならレイニーステーション/上田知華+KARYOBIN 

【1980】

全28曲


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坊ちゃんとマドンナと清さん

 

夏目漱石の「坊ちゃん」を初めて読んだのは

小4か小5のときだった。

以来、何度か読んで、

最後はいつだったのか思い出せないが、

多分、高校生の時以来だろう。

 

ご存じ、江戸っ子口調の名調子。

これほど痛快で印象的な一人称の語り口は、

この作品とサリンジャーの

「ライ麦畑でつかまえて」ぐらいだ。

 

図書館のヤングアダルト文庫の棚で

ふと目にすると、あのべらんめえ文体が脳裏によみがえり、

手に取って読みたくなったのだ。

 

★なぜマドンナが表紙を飾るのか?

 

表紙にはマンガっぽいイラストで

主人公の坊ちゃんとマドンナが描かれている。

近年、なぜか「坊ちゃん」というと

表紙にマドンナが登場するパターンが多い。

 

内容を知らない人、

あるいは昔読んだがよく憶えていないという人は、

赴任先の松山で、名家のお嬢さんであるマドンナと

坊ちゃんが出会い、憧れ、恋をする、

というストーリーを思い描くかと思う。

 

ところがこれはまったくの誤解で、

主人公はマドンナに何の感情も持たない。

むしろ「うらなりから赤シャツに寝返った女」として

あまり良い感情を抱かないと言ってもいいぐらいだ。

 

出版社は「明治の青春小説」と銘打っているし、

明治ファッションの女性は飾りになるので、

ほとんど活躍の場がないマドンナを

表紙に載せたがるのだろう。

誤解するのは読者の勝手というわけだ。

 

昭和以降、特に戦後の青春小説・青春マンガには

この「マドンナ」という、男の女性幻想をかたちにした

偶像が頻繁に登場するようになった。

 

果ては歌謡曲のタイトルになったり、

アメリカの歌手が自分でそう名乗ったりしたので、

一般的にすっかり定着したが、

明治の頃は西洋画に精通した人以外、

マドンナなんて初めて聴く言葉で、

意味など知らないという人が大半だったと思われる。

 

だから日本人にマドンナの

「聖母・聖女=清く、美しく、愛し尊敬すべき女性」という

イメージを植え付けたのは、

漱石作品の中でも最も人気が高い

この小説だと言っても過言ではないだろう。

 

★マドンナは清さん

 

しかし、この定義からすれば、

坊ちゃんから見るマドンナは、

子供の頃から可愛がってくれ、

惜しみない愛情で支えてくれた清さんの方である。

 

そう言えば、僕が小学生の時に初めて読んだ本の表紙には、

坊ちゃんが見上げる空の向こうには、

ちょっとだけ微笑む和服姿の清さんが描かれていた。

 

しかし、清さんは若くてきれいなお嬢様ではなく、

坊ちゃんの家の下女、住み込みのお手伝いさんで、

しかもけっこう年寄りである。

 

この小説の登場人物は、主人公をはじめ、

一人も年齢が特定されていないが、

物語の舞台が発表時の

明治39年(1906年)あたりだとすると、

ほとんどは明治生まれ・明治育ちの人たちである。

 

ただ一人、清さんは明治維新を体験した人だ。

武士の名家の出身らしいが、

「瓦解(明治維新)の時に零落して、

ついに奉公までするようになった」というから、

おそらく50代後半~60代前半である。

いまと違ってもう立派なお婆さんだ。

しかも人生の辛酸をなめた元・お嬢さまの。

 

子ども頃から可愛がってもらっているのだから、

母や祖母のように慕うのはわかるが、

坊ちゃんの清さんへの感情は、

そうした家族に対するものとはまたちょっと違う。

 

さりとて恋愛でもない。

もっと齢が近ければ、そうなり得たかもしれないが、

あまり生々しさを伴わない、尊敬の念を交えた、

女性という偶像に対する愛情が混じっている。

 

子供の頃は母以上に彼を可愛がった清さんは

坊ちゃんの将来に夢を託し、

おとなになったら面倒を見てもらおうと思っている。

 

そういう意味では彼女の愛もけっして純粋なものではなく、

ギブアンドテイクの関係と言えなくもない。

ただし、成長した坊ちゃんは、

自分に期待を託す彼女の言うことは、かなりおかしく、

贔屓の引き倒しで、現実離れしていることに気付く。

 

「こんな婆さんに逢ってはかなわない。

自分の好きな者は必ずえらい人物になって、

嫌いな人はきっと落ちぶれるものと信じていた」

 

「婆さんは何も知らないから、年さえとれば

兄の家がもらえると信じている」

 

「(学校を)卒業すれば金が自然とポケットの中に

湧いてくると思っている」

 

などと冷静に分析し、

“もとは身分のある者でも、

教育のない婆さんだから仕方がない”清さんの

無知ぶり・夢みる少女ぶりにあきれ果てている。

 

それでも坊ちゃんは清さんを嗤ったりは絶対しない。

彼にとって、知識量・情報量は、

人間的な価値とは決して比例しないのだ。

 

子供の頃、読んだときは気が付かなったが、

この二人のやりとりは本当に面白く、笑えて哀しく、

清さんはめっちゃ可愛い。

 

松山で教職に就き、不快な目に会うたびに坊ちゃんは、

そんな清さんの人間的な気品・尊さに思いを巡らせるが、

痛快なストーリーの裏側で、

こうした女性への愛とリスペクトの念があるからこそ、

この小説を単なる面白ばなしでなく、

奥行きと味わいの深いものにしている。

 

★時代に取り残される坊ちゃん

 

「坊ちゃん」の読み方の一つとして、

「時代に適応できる者とできない者の物語」

という視点がある。

前者は、話の中で悪人とされる赤シャツや野だいこであり、

後者はとっちめる側の正義の坊ちゃんや山嵐だ。

 

マドンナも、坊ちゃんからは

うらなりから赤シャツに寝返った、

およそマドンナらしくない女と見做されるが、

彼女は若かりし頃の清さんと同じ立場にある。

 

この時代の女性の社会低地位は低く、

生き方は今と比較にならないほど制限されていた。

 

没落寸前の名家の娘として、

いくら身分があるとはいえ、

世渡り下手・自己主張ベタ・まじめなだけで面白くない

許嫁のうらなりよりも、

既に教頭職を得て、将来有望、しかも話術に長けていて

楽しませてくれそうな赤シャツのほうになびくのも

しかたがないところだろう。

 

下手をすれば清さんと同じく、

零落の道に転がり落ちることになるので必死なのだ。

マドンナとあだ名をつけられて、

男性の夢を壊さないよう、ホホホとおとなしく

笑っているわけにはいかない。

 

マドンナファンには申し訳ないが、

もしかしたら、彼女の方が赤シャツに目を付け、

誘ったのではにかとさえ思える。

 

楽しくて痛快な「坊ちゃん」だが、

この明治後期、時代は変わり、

価値観も急速に変わっていた。

よく読むと、それを表現するかのように、

この物語は別れの連続だ。

 

母が死に、父が死に、生れ育った家は人手にわたり、

兄とも別れ、いわば天涯孤独の身の上になる。

 

松山ではうらなり(坊ちゃんは彼を人間的に

上等と評価している)を見送り、

赤シャツ・野だいこを叩きのめして訣別するが、

相棒で親友になった山嵐とは新橋で別れる。

 

ちなみに幕府軍として

明治政府と最後まで戦った会津出身の山嵐は、

江戸時代のサムライ精神の象徴とも取れる。

 

そして帰って来た彼を涙ながらに出迎えてくれた

マドンナ清さんも、

それからいくらも経たないうちに肺炎で死んでしまう、

坊ちゃんは本当にひとりぼっちになってしまうのだ。

 

★坊ちゃんは何歳なのか?

 

今回、読み返してみて、最大の疑問として残ったのは、

この物語を語っている時の坊ちゃんは、

いったい幾つなのだろうということ。

 

東京に帰って来た彼は街鉄(電車)の技手になり、

清さんと一緒に暮らし始めたもののが、

最後に清さんは「今年の2月に死んでしまった」とある。

 

ニュアンス的に、仕事に慣れ、生活も落ち着いてきた矢先に

亡くなってしまったと読めるから、

新しい仕事に就いてから1,2年後くらいだろうか。

 

そしてそれから半年ほど経ってから、

自分の人生を振り返った時、

松山での経験と、清さんという存在の大きさを

語ってみたくなったということだろう。

 

だとしても、坊ちゃんはまだ20代の溌剌とした若者だ。

その後、彼がどうしたのか、

兄や山嵐と再会する機会はあったのか、

結婚して家庭を持ったのか、興味津々である。

でもきっと、どれだけ年をとっても

この物語のような名調子は消えなかっただろう。

 

坊ちゃんという人物は、時代に適応できない者の代表格で、

自分の価値観に固執するあまり、教職を失ったが、

それでも新しい職を得て、一人でも生きる道を見出した。

 

★死ぬまで続く名調子

 

この頃と同じく、

最近も時代に合わせる

必要性・適応する柔軟性が強調されるが、

人間だれしも、

生まれながらの「自分のリズム」を持っている。

それをないがしろにして、周囲に合わせようとすると、

やっぱりろくなことにならないのではないか。

 

たとえ得になる生き方だとしても、

損をしない人生だとしても、

それが自分のリズム・語り口・文体と相いれないものなら

気持ち悪くて、長続きなどしない。

 

世間に通用してもしなくても、

坊ちゃんのように自分のべらんめえを並べ立てて

生き抜いた方がうんと気持ちいいのではないだろうか。

 

気分が凹んだときの活力剤として、

「坊ちゃん」は、はるか1世紀を超えた過去から

今でも僕たちにいろんなことを教えてくれていると思う。

 


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親子で読もう!夏休み無料キャンペーン第6弾 「ざしきわらしに勇気の歌を」

 

好評につき延長 

親子で読もう!夏休み無料キャンペーン第6弾

「ざしきわらしに勇気の歌を」

 

8月20日(日)17時~8月22日(火)16時59分まで

 

認知症になった寅平じいさんの人生最後のミッション。

それは最強の妖怪「むりかべ」に立ち向かう

ざしきわらしのきょうだいを

得意の歌で応援することだった。

笑ってちょっと不思議な気持ちになる、妖怪幻想譚。 

 


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おりべまこと11日間連続 親子で読もう!夏休み無料キャンペーン第5弾 「ポップミュージックをこよなく愛した僕らの時代の妄想力」

 

おりべまこと11日間連続 

親子で読もう!夏休み無料キャンペーン第5弾

 

「ポップミュージックをこよなく愛した

僕らの時代の妄想力」

 

8月18日(金)17時~8月20日(日)16時59分

 

ロックが劇的に進化し、ポップミュージックが

世界を覆った時代.

ホームビデオもインターネットもなくたって、

僕らはひたすら妄想力を駆使して音楽と向き合っていた。

 

僕らのイマジネーションは音楽からどれだけの影響を受け、

どんな変態を遂げたのか。

心の財産となったあの時代の夢と歌を考察する

音楽エッセイ集。

 

もくじ

●八王子・冨士森公園のスローバラード駐車場で、

ポップミュージックをこよなく愛した僕らの時代の妄想力について考える

 

●純情ストーカー男と純心DV願望女の昭和歌謡

 

●悲しいことなんてぶっとばすロックンロールバンドのモンキービジネス

 

●21世紀のビートルズ伝説

 

●義弟のアナログレコードと帰ってきたカレン・カーペンター

●森田童子の思い出:僕らの時代の子守唄

ほか全33編

 


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宇野 亞喜良の世界とアングラ演劇

 

「90のじいさんになっても少女を描いているって

変態だよね」

先日テレビで、美術家の横尾忠則と

イラストレーターの宇野 亞喜良が

話していたのをチラ見した。

 

前述のセリフは横尾氏が宇野氏に言ったもの。

16日の日曜まで東京オペラシティのアートギャラリーで

宇野 亞喜良展をやっているので、

それに関連した番組だったようだ。

 

「変態」なんて言われて、

さすがにムッとした表情を見せていたが友達同士だし、「(常識的なことにとらわれない)天才」の、

横尾流の表現なので、

特にケンカになることもなく対談は続き、

最後はいっしょにメシを食うところで終わっていた。

 

宇野 亞喜良の絵の世界の主役は女性だが、

別に少女専門というわけでなく、

大人の女も描いている。

寺山修司の本や演劇の美術もよくやっていたので、

寺山流に言えば「青女(せいじょ)」が多い。

 

青女とは、「少年」に対して「少女」があるように、

「青年」に対して「青女」という言葉があっていい。

そう言って寺山修司が1970年代に出した

「青女論」というエッセイに出てきた言葉だ。

 

宇野 亞喜良の描く女の絵の特徴は、

笑わない顔と奇妙にアンバランスな体型。

 

笑わない顔は「大人や男に媚びない表情」と

よく言われる。

重心が下りていない、アンバランスな体型は、

女になりきっていない少女・青女特有のもの。

 

どこの画家か漫画家か忘れたが、

「少女の体型がアンバランスに見えるのは、

この世界に存在することにまだ慣れていないからだ」

といった類のことを言っていて、

ちょっと感心したことがある。

 

クリエイターが好んで描いて見せる、

10代後半の女の子特有の透明感とか、

ちょっとミステリアスな雰囲気は、

そういうところと繋がって

醸し出されるのかもしれない。

 

僕も熱心なファンというわけではないが、

寺山修司が好きだったこともあり、

宇野 亞喜良の絵は昔からよく目にしてきた。

イラスト・美術の世界ですでに60年以上、

第一線で活躍してきた人だが、

その魅力はまったく色あせない。

 

横尾忠則もそうだが、このレジェンド美術家たちは、

本当に最後の最後まで

現役の「変態じいさん」を貫きそうだ。

 

そんな宇野 亞喜良氏の最新作か。

先日、唐組の紅テントの芝居を見た時、

彼のイラストが載ったチラシをもらった。

 

今週末から花園神社で始まる新宿梁山泊の

「おちょこの傘持つメリー・ポピンズ」。

唐組の紅テントに対して、こちらは紫テント。

寺山修司でなく、唐十郎の状況劇場時代の芝居で、

豪華キャストが出演する。

たぶん連日満員大入りだろう。

 

宇野 亞喜良の、アンバランスで媚びない女たちの世界

(そしてたぶん横尾忠則の世界も)を培ったのは、

やはり1960~70年代のアングラ演劇カルチャーという

肥沃な土壌だったのだろうと思う。

 


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ネコのタマはタマなし?

 

たまたまタマなしネコの話を調べることになり、

タマなしのオスの生きる道について考えてみた。

今回ここでいう「タマなし」とは

動物の去勢のことで、ジェンダー問題とは関係ない。

 

今どき都会で飼われるイヌやネコは、

ほぼほぼ愛玩用で、自然の状態から切り離し、

人間社会に組み入れるわけだから、

その辺に出て行ってヤリまくって

子供がうじゃうじゃできると困る。

そういうわけで避妊・去勢もやむなし、と考えられている。

 

ちょっと古いが、2017年の調査によると、

避妊・去勢手術をしたイヌは全体の約5割、

ネコは8割だという。

これは多分、飼い方の違いだろう。

イヌは外出の際、必ず飼い主といっしょだが、

ネコは勝手に出歩くことが多い。

それで雄雌がくっついてやっちゃうからだ。

 

「去勢」という言葉には心がざわつく。

男子なら誰でもそうだろう。

実際、雄イヌ・雄ネコの男性飼い主は

「そんな可哀そうなことできるか」と

反対する人が多いらしい。

 

それに対してメスの避妊にはあまり反対しない。

可愛い娘がその辺の男とやっちゃってできちゃったら

大変だという、父性愛(?)の由縁だろうか?

 

人間同様、イヌもネコもお年頃になると、

脳内にホルモンがドバドバ出て、

やりたくてたまらなくなる。

 

オスの立場に立つと、

強烈なフェロモンを発散しているメスに遇ったのに

ガマンを強いられると、頭狂いそうになるかもしれない。

これは人間も同じで、男の人生の半分は、

そうした己の性欲との戦いとも言えるのだ。

 

実際、イヌ・ネコも未去勢だとストレスが溜まって

暴力的になったり、

夜鳴きやマーキングなどの問題行動が増えるらしい。

だから男の子のイヌやネコと

なかよく平和に暮らしたければ、

できるだけ性欲に悩まされないよう、

去勢しておっとりした子にしたほうがいい――

という意見が優勢に見える。

 

でも、タマなしネコだと

ネズミを捕らなくなっちゃうのでは?

と思ったら、そんなことはなく、

狩猟本能そのものには大きな影響を与えないようだ。

今どき、ネコをネズミ駆除用に飼う家は少ないと思うが、

せっかくいるのなら役立ってくれれば、

それに越したことはない。

これ見よがしに血まみれの獲物を持て来られると

嫌かもしれないけど。

 

動物病院のネコの去勢手術の動画を見たら、

麻酔をかけて結構簡単に済ませていた。

ただ手術後、そのネコが股の間を舐めていて

「あれ、タマないぞ」と気付くシーンには、

やっぱちょっと胸が切なくなったな。

 

ちなみに家畜のブタやウシのオスも

少し成長すると、オス独特の体臭がついて

肉の味を落としてしまうため、去勢する。

しかし、こちらの場合、

日本ではまだ麻酔をかけずにやっているので、

アニマルフェアウェルの観点から問題視されている。

 

肉の味をよくするために男の子のブタ・ウシが

タマを切られて痛い思いをしているのを想像すると、

けっこう複雑な気持ちになる。

業者の人たちは、一生懸命おいしい肉を作ろうと

努力してやっているのだが……。

 


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前のめりになって生きて死ね

 

本日の名言

「事実がたとえわかっていなくとも、

とにかく前進することだ。

前進し、行動している間に、事実はわかってくるものだ」

 

この名言の主ヘンリー・フォードは、

20世紀アメリカの自動車王。

要するにわからないと考えこむのではなく、

まず行動しろということ。

たぶん自己啓発リーダーの人たちも好んで使うフレーズだ。

 

そうだ、その通りだと思いつつ、

僕がこの名言を目にして連想したのは、

子供の頃に見た野球マンガ「巨人の星」の1シーンである。

 

それは主人公・星飛雄馬(ピッチャーです)の父・一徹が、

かの坂本龍馬の死について語るシーン。

一徹は投手生命に関わる

飛雄馬の欠点(球質が軽い)に気付き、

問い詰める息子に対して坂本龍馬の逸話を持ち出し、

「たとえドブの中で死んでも、なお前向きで死ぬ、

それが男だ」と語る。

 

その一徹のセリフに合わせて画面では

路上で暗殺者に襲われ血まみれになった龍馬が、

ドブの中で倒れながらも、這いつくばって前進しようとし、

ついに息絶えるという壮絶なシーンが描かれた。

 

当時はスポーツ根性マンガ全盛時代だったので、

一徹のセリフと、前のめりになって倒れる龍馬の表情は、

強烈に子ども心に染みた。

 

というわけで小学生当時、「巨人の星」を見ていた僕は、

長らくの間、これが坂本龍馬の最期だと思っていたのだ。

ところが事実はご存知のとおり、

料理屋の2階でしゃも鍋をつついていたところを

襲われたので、ドブの中で倒れようがない。

 

いや、もしかしたら瀕死の状態で店から這い出し、

路上にあったドブに落ちたのか?

とも考えたが、やっぱりこの話は

原作者・梶原一騎の創作だったようである。

 

厳密にいうと、梶原一騎はどうやら

司馬遼太郎の名作「竜馬がゆく」を読んで、

その一文にある

『男なら、たとえ溝の中でも前のめりで死ね』

をアレンジして使ったようだ。

 

もともと司馬遼太郎は歴史学者とか研究家ではなく、

あくまで歴史作家なので、エンタメになるよう、

史実にかなり自分のアレンジを加えている。

昭和以降の龍馬像をつくり上げ、

国民的ヒーローに押し上げたのも司馬遼太郎の功績。

梶原一騎はその功績をスポ根ドラマに

うまく取り入れたということだろう。

 

ちなみにこの「龍馬 前のめりで死ぬ」説は、

僕と前後する世代の人たちに

かなり大きな影響を与えたらしく、

小説家の有川ひろ(1972年生まれ・高知県出身・女性)が

「倒れるときは前のめり」という

題名のエッセイ集を出している。

 

寄り道が長くなったのでもとに戻す。

仕事にしても、生活にしても、

一歩一歩コツコツが大事なのはわかる。

ただ、視野を広げて人生全般を見た場合、

僕は若い頃、いずれ齢を取れば、

いろいろわからないことが

だんだんわかってくるのだろうと思っていた。

ところが現実は真逆で、

どんどんわからないことだらけになっていく。

 

死ぬまでに世の中の事実・真実がわかるのか?

と問われたら、ほとんど絶望的。

しかし絶望してても始まらないので、

何はともあれ、生きて一日一日大切に、

死ぬまで一歩一歩あゆむのみ。

一歩進むと二歩下がっちゃうんだけどね。

 

 

 

★エッセイ集:生きる 第5集

「死ぬな!きみの地球を守るために(仮題)」

Amazon Kindleより近日発売予定。


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唐組公演「泥人魚」観劇記

 

先月亡くなった劇作家・唐十郎さんの供養もかねて、

新宿・花園神社に唐組の公演「泥人魚」を、

観に行ってきた。カミさん・息子が同伴。

この時代になると、テント芝居は貴重なアナログ体験だ。

 

●すべて人力のアングラテント演劇

切符の販売とか、精算方法(現金のみ)とか、

入場整理(劇団員が大声を上げて整列させる)とか、

デジタルでもっと効率的にやる方法があるのでは・・・

と思うが、たぶんないのだろう。

それにこういうやり方を続けてほしい、

という客の願いもある。

 

テントという、日常と異なる異空間に侵入するためには、

それなりの段取りが必要で、

すんなり簡単に事が運んでしまっては面白くない。

言い換えれば、忙しくて時間が取れない、

もっとタイパを良くしろという人には味わえない、

アナログ・人力ならではのぜいたく感が味わえる。

 

ござに座って見る昔ながらのアングラ式桟敷席に
(おそらく)500人くらいが詰め込まれたテント内は
現代の高齢化社会の縮図のような風景で、
半数近くが僕の同年代(60代)以上。
残りの半数がそれ以下で、男女比は半々か、
男性がちょっと多めかなという印象だ。

息子(20代後半)やそれ以下の若者もけっこういて、

 

中には高校生らしき子の姿もチラホラ

(学校帰りなのか、制服を着ていた)。

「入場料:子供2000円」とあったが、

さすがに子どもはいなかった。

でも、子供がこうした観劇体験をしてもいいと思う。

 

●状況劇場の幻影

僕は李麗仙・根津甚八・小林薫などが活躍していた

70年代後半~80年代初めの状況劇場に洗礼を受けている。

そのため、唐さんの芝居作品にはどうしてもあの頃の、

卑俗なものを聖なるものに転換させる、

リリカルでスケールの大きい幻想ロマンを求めてしまい、

唐組以降の作品にはイマイチ魅力を感じてこなかった。

けれどもこの「泥人魚」という作品には、

状況劇場時代の作品とは全く異なる魅力があった。

 

●諫早湾「ギロチン堤防」から生まれた物語

モチーフになっているのは、

「ギロチン堤防」という呼称が衝撃的だった

1997年の長崎県諫早湾干拓事業問題。

湾と干拓地を遮断する293枚の鉄の板(潮受け堤防)が

すごいスピードで次々と海に落とされていく

ギロチンシーンはかなりのインパクトがあり、

人々の関心も高かった。

(テレビのニュースなどで放送された)。

 

これはもともと戦後間もない頃に農地を増やすため、

国が計画した干拓事業、いわば国家プロジェクトだ。

これによって、かつて「豊饒の海」と言われた

諫早湾の環境は一変して、漁獲量は激減。

漁業者と農業者との対立をはじめ、

損得を巡って地域住民の深刻な分裂が起こり、

20年あまりにおよぶ長い裁判になった。

 

●ドキュメンタリーを重視した劇作

唐さんはその裁判が始まった2002年9月に

諫早湾まで取材に行き、自分の目で現地の海を見て、

この戯曲を書いた。

その経緯は、新潮社から出版されている戯曲のあとがきに、

また今回の観劇プログラム掲載の、

演出・久保井研氏のコラムに書かれている。

ちなみにこの久保井氏のコラムは、

唐組における劇作活動の様子が垣間見えて興味深い。

 

唐さんは、状況劇場の時代は自分が生まれ育った、

終戦直後の東京の下町の風俗や人々の暮らしと、

思春期から学生時代の文学・芸術体験をベースに、

60年代・70年代の世情を取り入れて

独自の劇世界を構築していた。

しかし、1988年に始まった唐組時代の作品では、

その時代ごとにクローズアップされる

現実の社会問題に材を取り、

いわばドキュメンタリー的な要素に重きを置いて

みずからの劇世界を継続・進化させていったようだ。

 

とはいっても、舞台に上る成果物は、

やはり常人には真似できない

妄想ワールドであり、イメージコラージュである。

「ギロチン堤防」という現実の材料から、

人魚姫、天草四郎、ハリーポッター

(2002年当時大ブームだった)など、

次々と出てくる連想がキャラになり、セリフになり、

アクションになり、劇世界をかたち作る。

あとは観客がどこまで想像力を駆使して

それについていけるかだ。

 

●もののけ姫と泥人魚

これはもちろん、紅テントで上演することを前提に

書かれた作品だが、普通の劇場でやっても、

あるいは映画や映像+詩みたいな作品にしても

面白いのではないかと思った。

もちろん、その場合はアレンジが必要だと思うが、

人々がネットの世界など、より現実と乖離した人工環境に

(精神的に)移り住み始めたこの時代、

海・地と人の日々の暮らしとが

緊密に繋がっていた時代の記憶を綴るこの物語は、

ある種の普遍性を孕んでいるのだ。

 

ちなみにいっしょに見た息子の感想は

「要するに『もののけ姫』だよね」。

うん、その通りとは言わないけど、そう遠くはない。

若い世代の感想としては面白いと思う。

みんな気にしているテーマなのだ。

 

終幕、ブリキの鱗を作り続ける男の口から

最後にこぼれ落ちるセリフ、

そしてお決まり通り、テントの背景が開いて

劇世界と現実の風景と溶け合うラストシーンは、

やはり状況時代と変わることなく、

卑俗なるものを聖なるものに変え得る、

唐作品独自の力と美しさに溢れている。

 


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「痴呆症」は老害ワード?

 

義母を連れてスーパーに買物へ。

途中、トイレに行きたいと言いだしたので、

階段の踊り場にある女子トイレの前まで連れていき、

少し離れたところでで待っていた。

 

なかなか出てこないので心配になっていた矢先、

ドアが開いて、60前後のおばさんが

訝し気な表情で出てきて外にいた僕の顔を見た。

どうやら義母の世話人だと察知したらしく、

「痴呆?」と尋ねた。

 

義母は中でちょっとおかしな行動をしていたらしく、

この人もしや・・・と思ったらしい。

しかし、粗相したとか、特に問題はなく、

そのすぐ後に出てきたのでほっとした。

その女性も特に絡むこともなく、そそくさと立ち去った。

それだけの出来事だったが、

彼女が言った「痴呆」という一言は

ちょっとショッキングに響いた。

 

べつに腹を立てたわけではないが、

2024年のいま聞くと、「痴呆?」は

かなりネガティブなインパクトを持っている。

自分の家族を介護している人に向かって言ったら

ひどく傷ついたり、ブチ切れたりする人もいるだろう。

 

「痴呆症」はいつから「認知症」になったのか?

調べてみたら、

厚生労働省が『痴呆症』に替えて『認知症』を

一般的な用語・行政用語として用いるとしたのは、

2004年12月24日となっている。

「痴呆」という言葉には

侮蔑的な意味が含まれているというのが変更の理由だ。

 

呼び名が変わってもう20年経つわけだが、

ずっと普通に使われていたので、

僕もたぶん10年くらい前まで割と平気で

「痴呆症」と言っていたような気がする。

 

たかが呼び名、されど呼び名。

その人の社会性を問われることなので、

けっこうバカにできない。

こういう言葉遣いに鈍感な人は、

今の社会に適応できていないと

見做される恐れがあるからだ。

 

その女性が義母をバカにして言ったわけではないだろうが、

うっかり出てしまったということは、

彼女の頭の中はまだ昭和の残像で満たされていて、

アップデートできていないということを意味している。

ウィンドウズ95とか98とか、

あのへんのOSで動いているということなのかもしれない。

まぁそれで自分の生活に不便はないのだろうが。

 

「痴呆症」だけではない。

ほかにも病気の呼び名とか、外国人の問題とか、

LGBTQの問題とか、

かつての差別や偏見に対する社会通念が

どんどん変わっているので、

うかつに古い言葉を使ったりすると、

そのデリカシーのなさが白眼視され、

若い世代から「老害予備軍」と

見られてしまうのではないだろうか。

 

「昔はよかった」「昭和は輝いていた」なんて

のたまってはいられない。

やっぱりダメだったところはダメでしたと認めないと。

 

わざと面白がって使うならまだしも、

何気なく無意識に使っている「昭和ワード」

もしくは「平成ワード」が

周囲の人たちを著しく不快にさせていないか、

2024年の世界ではアウトになっていないか、

いま一度、チェックしてみる必要があるかもしれない。

 


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もくじ

116 カラーフィルムを忘れたのね/ニナ・ハーゲン 

117 スタンド・バイ・ミー/プレイング・フォー・チェンジ

118 人は少しずつ変わる/中山ラビ 

119 氷の世界/井上陽水 

120 ユー・メイ・ドリーム/シーナ&ロケッツ 

121 ア・ソング・フォー・ユー/レオン・ラッセル 

122 ファーストカー/トレイシー・チャップマン 

123 ヨイトマケの唄/美輪明宏 

124 オ―、シャンゼリゼ/ダニエル・ビダル 

125 夜空ノムコウ/スガ シカオ 

126 オード・トゥ・マイファミリー/クランベリーズ 

127 いとしのレイラ/デレク&ザ・ドミノス 

128 赤いハイヒール/太田裕美 

129 サタデーナイト/ベイシティ・ローラーズ 

130 ビコーズ・ザ・ナイト/パティ・スミス・グループ 

131 涙のサンダーロード/ブルース・スプリングスティーン 

132 燃ゆる灰/ルネッサンス 

133 さよなら人類/たま 

134 ウィリー・オ・ウィンズベリー/ペンタングル 

135 アウト・オブ・ザ・ブルー/ロキシーミュージック 

136 アジアの純真/PUFFY 

137 ハリケーン/ボブ・ディラン 

138 夜明けのスキャット/由紀さおり 

139 ロックンロール黄金時代/モット・ザ・フープル 

140 クラウドバスティング/ケイト・ブッシュ 

141 二十世紀少年/T・レックス 

142 女ぎつね オン・ザ・ラン/バービーボーイズ 

143 ショウ・ミー・ザ・ウェイ/ピーター・フランプトン 

144 ランバダ/カオマ 

145 宇宙のファンタジー/アース・ウィンド&ファイアー 

146 貿易風にさらされて/マザー・グース 

147 愛のコリーダ/クインシー・ジョーンズ 

148 ウェルカム上海/吉田日出子 

全33編載録

 

137 ハリケーン/ボブ・ディラン 

現代アメリカ社会の欺瞞・腐敗・不条理をえぐる

吟遊詩人ボブ・ディランが

1976年に発表したアルバム「欲望」のトップナンバー。

 

ギターに合わせてフィドル(バイオリン)がうねり、

ベースとドラムがロックなリズムを刻む中、

無実の罪を着せられた60年代の黒人ボクサー 

ルービン“ハリケーン”カーターの物語を歌い綴る。

紛れもない、ディランの最高傑作だ。

 

惨劇を告げるオープニングから見事に構成された長編詩は、8分以上にわたって聴く者の胸に

ひたすら熱情溢れた言葉の直球を投げ続け、

“ハリケーン”の世界に引きずり込む。

 

殺人罪で投獄されたカーターは

獄中で自伝「第16ラウンド」を書いて出版し、

冤罪を世に訴えた。

その本を読んだディランは自らルービンに取材して、

この曲を書き上げたという。

 

その冤罪がいかにひどいものであったかは

曲を聴いての通りで、

人種差別がまだ正々堂々とまかり通っていた時代とはいえ、こんなでっち上げが認められたことに驚くばかり。

 

けれども半世紀以上たった今も

実情は大して変わっていないのかもしれない。

そしてまた、昔々のアメリカの人種差別、

黒人差別の話だから

僕たちには関係ないとは言っていられないのかもしれない。

冤罪はどこの国でも起こり得る。もちろん日本でも。

(つづく)

 


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週末の懐メロ第5巻「クラウドバスティング/ケイト・ブッシュ」

 

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もくじ

116 カラーフィルムを忘れたのね/ニナ・ハーゲン 

117 スタンド・バイ・ミー/プレイング・フォー・チェンジ

118 人は少しずつ変わる/中山ラビ 

119 氷の世界/井上陽水 

120 ユー・メイ・ドリーム/シーナ&ロケッツ 

121 ア・ソング・フォー・ユー/レオン・ラッセル 

122 ファーストカー/トレイシー・チャップマン 

123 ヨイトマケの唄/美輪明宏 

124 オ―、シャンゼリゼ/ダニエル・ビダル 

125 夜空ノムコウ/スガ シカオ 

126 オード・トゥ・マイファミリー/クランベリーズ 

127 いとしのレイラ/デレク&ザ・ドミノス 

128 赤いハイヒール/太田裕美 

129 サタデーナイト/ベイシティ・ローラーズ 

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131 涙のサンダーロード/ブルース・スプリングスティーン 

132 燃ゆる灰/ルネッサンス 

133 さよなら人類/たま 

134 ウィリー・オ・ウィンズベリー/ペンタングル 

135 アウト・オブ・ザ・ブルー/ロキシーミュージック 

136 アジアの純真/PUFFY 

137 ハリケーン/ボブ・ディラン 

138 夜明けのスキャット/由紀さおり 

139 ロックンロール黄金時代/モット・ザ・フープル 

140 クラウドバスティング/ケイト・ブッシュ 

141 二十世紀少年/T・レックス 

142 女ぎつね オン・ザ・ラン/バービーボーイズ 

143 ショウ・ミー・ザ・ウェイ/ピーター・フランプトン 

144 ランバダ/カオマ 

145 宇宙のファンタジー/アース・ウィンド&ファイアー 

146 貿易風にさらされて/マザー・グース 

147 愛のコリーダ/クインシー・ジョーンズ 

148 ウェルカム上海/吉田日出子 

全33編載録

 

140「クラウドバスティング/ケイト・ブッシュ」より

 

 

今年(※2023年)、ロック殿堂入りを果たした

ケイト・ブッシュ。

彼女のようなタイプの音楽は、

あまりこうした権威にウケがよくないし、

ファンも殿堂入りがどうこうなんて気にしていない。

しかし昨年(2022年)、

1985年に発表した「神秘の丘」が、

ドラマ「ストレンジャーシングス」の挿入歌に使われ、

世界中で前代未聞のリバイバル大ヒット。

ロック殿堂側もこれ以上、

彼女を無視していられなくなったというのが

正直なところなのだろう。

 

「クラウドバスティング」は「神秘の丘」と同じく5枚目のアルバム「愛のかたち(Hounds of Love)」の挿入歌。

楽曲としてはもちろんのこと、

80年代のミュージックビデオとして、

さらにその後、40年弱のポップミュージック史を見ても

最高レベルの作品である。

 

(中略)

 

この楽曲が描くのは、

精神分析学者で思想家のヴィルヘルム・ライヒと

その息子ピーターが、

オカルティックな生命エネルギーを駆使して

「クラウドバスター」というマシンを動かす物語。

ミュージックビデオはレトロっぽい

SF短編映画のようなつくりになっている。

 

ヴィルヘルムを演じるのは、

ハリウッドの名優ドナルド・サザーランド。

そして息子ピーターはケイト・ブッシュ自身。

この頃、彼女は他の楽曲では成熟した女性の魅力を放ち、

かなり色っぽかったのだが、

ここでは髪を切って一転、男の子に。

父の意志を成し遂げようとする少年に扮し、

美しい丘を駆け上がっていくシーンには

完全にしびれてしまった。

「嵐が丘」「神秘の丘」――

彼女の音楽の世界で、丘は魔法の舞台である。

 

(中略)

 

ここで登場する「クラウドバスター」という

サイケでスチームパンクっぽい怪物マシンは、

オルゴンエネルギーによって雲を創り出し、

大地に雨を降らせるという代物。

連れ去られた父に代わって、

息子がその目的を実現するというストーリーになっている。

 

雲を作り出すのに

クラウドバスター(雲を蹴散らす)という名は

矛盾しているのだが、

これはオルゴンエネルギー(生命エネルギー)が心の暗雲を払って生命体に潤いをもたらすといった

思想の暗喩になっているのかもしれない。

 

いずれにしてもこんな虚実ないまぜのSFじみた話から

途方もなくパワフルで美しい楽曲を編み出した

ケイト・ブッシュの才能はすごいの一言。

 

そしてこのビデオのラストシーン――

丘の頂上で怪物マシンを稼働させた少年のシルエットは、

ケイト・ブッシュの音楽を表す

アイコンとしても長らく愛されてきた。(つづく)

 


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週末の懐メロ第5巻「ヨイトマケの唄/美輪明宏」

 

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21世紀を生きる糧となるお宝発掘作業の

ガイドブック的エッセイ集。

 

もくじ

116 カラーフィルムを忘れたのね/ニナ・ハーゲン 

117 スタンド・バイ・ミー/プレイング・フォー・チェンジ

118 人は少しずつ変わる/中山ラビ 

119 氷の世界/井上陽水 

120 ユー・メイ・ドリーム/シーナ&ロケッツ 

121 ア・ソング・フォー・ユー/レオン・ラッセル 

122 ファーストカー/トレイシー・チャップマン 

123 ヨイトマケの唄/美輪明宏 

124 オ―、シャンゼリゼ/ダニエル・ビダル 

125 夜空ノムコウ/スガ シカオ 

126 オード・トゥ・マイファミリー/クランベリーズ 

127 いとしのレイラ/デレク&ザ・ドミノス 

128 赤いハイヒール/太田裕美 

129 サタデーナイト/ベイシティ・ローラーズ 

130 ビコーズ・ザ・ナイト/パティ・スミス・グループ 

131 涙のサンダーロード/ブルース・スプリングスティーン 

132 燃ゆる灰/ルネッサンス 

133 さよなら人類/たま 

134 ウィリー・オ・ウィンズベリー/ペンタングル 

135 アウト・オブ・ザ・ブルー/ロキシーミュージック 

136 アジアの純真/PUFFY 

137 ハリケーン/ボブ・ディラン 

138 夜明けのスキャット/由紀さおり 

139 ロックンロール黄金時代/モット・ザ・フープル 

140 クラウドバスティング/ケイト・ブッシュ 

141 二十世紀少年/T・レックス 

142 女ぎつね オン・ザ・ラン/バービーボーイズ 

143 ショウ・ミー・ザ・ウェイ/ピーター・フランプトン 

144 ランバダ/カオマ 

145 宇宙のファンタジー/アース・ウィンド&ファイアー 

146 貿易風にさらされて/マザー・グース 

147 愛のコリーダ/クインシー・ジョーンズ 

148 ウェルカム上海/吉田日出子 

全33編載録

 

 

123「ヨイトマケの唄/美輪明宏」より

 

日本の至宝、昭和の至宝 美輪明宏が

自ら作詞・作曲し、あらゆる世代の日本人に贈る聖歌。

それが「ヨイトマケの唄」である。

 

最初にレコードが出たのは1965年。

マンガなどで「母ちゃんのためならエンヤコーラ」

というセリフが良く出ていたのを覚えている。

 

そして桑田佳祐をはじめ、たくさんの歌手がこの歌を愛し、カヴァーしているのも聴いていた。

けれども美輪明宏自らが歌うのをまともに聴いたのは、若い世代と同じく、2012年の紅白歌合戦が初めてだった。

 

紅白なんていつも酒を飲んでへべれけになって

見ているのだが、真っ黒な衣装に身を包んだ美輪が登場し、この歌を歌い出した時、思わず背筋がピンと伸びた。

6分間、テレビから目と耳を離すことができなかった。

 

故郷の長崎で原爆に遭遇して以来、

波乱万丈の人生を送り、

数々の修羅場をかいくぐりながら

70になっても80になっても

元祖・ビジュアル系歌手の誇りを失うことなく

輝き続ける美輪明宏の、

人間への愛情のすべてが

この一曲に集約されているような気がする。

(つづく)

 


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週末の懐メロ第5巻「赤いハイヒール」

 

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週末の懐メロ 第5巻

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みんなでシェア。

21世紀を生きる糧となるお宝発掘作業の

ガイドブック的エッセイ集。

 

もくじ

116 カラーフィルムを忘れたのね/ニナ・ハーゲン 

117 スタンド・バイ・ミー/プレイング・フォー・チェンジ

118 人は少しずつ変わる/中山ラビ 

119 氷の世界/井上陽水 

120 ユー・メイ・ドリーム/シーナ&ロケッツ 

121 ア・ソング・フォー・ユー/レオン・ラッセル 

122 ファーストカー/トレイシー・チャップマン 

123 ヨイトマケの唄/美輪明宏 

124 オ―、シャンゼリゼ/ダニエル・ビダル 

125 夜空ノムコウ/スガ シカオ 

126 オード・トゥ・マイファミリー/クランベリーズ 

127 いとしのレイラ/デレク&ザ・ドミノス 

128 赤いハイヒール/太田裕美 

129 サタデーナイト/ベイシティ・ローラーズ 

130 ビコーズ・ザ・ナイト/パティ・スミス・グループ 

131 涙のサンダーロード/ブルース・スプリングスティーン 

132 燃ゆる灰/ルネッサンス 

133 さよなら人類/たま 

134 ウィリー・オ・ウィンズベリー/ペンタングル 

135 アウト・オブ・ザ・ブルー/ロキシーミュージック 

136 アジアの純真/PUFFY 

137 ハリケーン/ボブ・ディラン 

138 夜明けのスキャット/由紀さおり 

139 ロックンロール黄金時代/モット・ザ・フープル 

140 クラウドバスティング/ケイト・ブッシュ 

141 二十世紀少年/T・レックス 

142 女ぎつね オン・ザ・ラン/バービーボーイズ 

143 ショウ・ミー・ザ・ウェイ/ピーター・フランプトン 

144 ランバダ/カオマ 

145 宇宙のファンタジー/アース・ウィンド&ファイアー 

146 貿易風にさらされて/マザー・グース 

147 愛のコリーダ/クインシー・ジョーンズ 

148 ウェルカム上海/吉田日出子 

全33編載録

 

 

♯128「赤いハイヒール/太田裕美」より

 

松本隆+筒美京平の70年代の斬新な歌謡マジック。

太田裕美の代表曲と言えば「木綿のハンカチーフ」だが、

明るい爽やかさの裏に悲しみが潜むあちらの歌に比べ、

この「赤いハイヒール」はアンニュイでミステリアスな曲調。

ちょっと禍々しいブラックメルヘンの味付けもある。

僕はこっちの方が好きで、このレコードも持っていた。

1976年。高校2年の時である。

 

「木綿」と同様、男女のダイアローグで進むが、

冒頭、「ねえ、友だちなら聞いてくださる?」と、

リスナーに語り掛けて歌の世界に誘い込むという、

のっけから松本隆のマジックが炸裂する。

今ならそう珍しくないかもしれないが、

当時、こんな曲はなかった。

 

イメージカラーは白、都会に出た男の子×田舎にいる女の子。

イメージカラーは赤、都会に出た女の子×田舎にいる男の子。

という設定の対比に留まらない。

 

「木綿」では人物やドラマの描写が

割とあいまいで抽象的だったのに対して、

こちらは東京駅に着いた・おさげでそばかすのある女の子・

ハイヒール買った・お国訛りを笑われた(らしい)・

タイプライター打つ仕事をやってるなど、

主人公の状況がかなり具体的に描かれている。

 

このあたり、ただのアンサーソング・二番煎じとは

絶対に言わせない。

「木綿」よりもいい曲にする・面白くするという、

松本+筒美の情熱とプライドを感じる。

そして何よりもその根底に太田裕美への愛情を感じる。(つづく)

 


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この機会にぜひご購入下さい。

 

 

♯139「ロックンロール黄金時代/モット・ザ・フープル」

より抜粋

 

モット・ザ・フープルは、

ヴォーカルのイアン・ハンターを中心とした

70年代前半に活躍したイギリスのグラムロックバンド。

いわゆるグラムロックとしては、

デヴィッド・ボウイ、Tレックスの

次くらいに名前が上がるだろう。

 

デヴィッド・ボウイはこのバンドがお気に入りで

自らプロデュースを申し入れ、

ボウイ作の「すべての若き野郎ども」が

1972年に大ヒットし、

スターバンドに駆け上がった。

 

1974年リリースのアルバム

「ロックンロール黄金時代」は、

アルバムタイトルのこの曲をはじめ、

「マリオネットの叫び」「あばずれアリス」

「野郎どもの襲撃」「あの娘はイカしたキャディラック」「土曜日の誘惑」など、

邦題マジック満開の名曲が並び、充実度抜群。

クセのある香辛料を効かせた

ロックンロールがたまらない、

文句なしの名盤である。

 

ジャケットデザインも一度見たら忘れられない

強烈なインパクト。

ロック史上、屈指のカッコよさだ。

 

モット・ザ・フープルは、

ビートルズ亡き後の70年代前半、

レッド・ツェッペリンやローリング・ストーンズ、

プログレ四天王などに比べると、

やや格落ちするB級バンド感がいいじゃん、

ということで、日本でもけっこう人気があった。

たしか1975年の「ミュージックライフ」の人気投票では、

バンド部門で15位前後だったと記憶している。・・・

(to be continued…)

 


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第5巻として♯116~♯148を収録。

 

もくじ

116 カラーフィルムを忘れたのね/ニナ・ハーゲン

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121 ア・ソング・フォー・ユー/レオン・ラッセル 

122 ファーストカー/トレイシー・チャップマン 

123 ヨイトマケの唄/美輪明宏 

124 オ―、シャンゼリゼ/ダニエル・ビダル 

125 夜空ノムコウ/スガ シカオ 

126 オード・トゥ・マイファミリー/クランベリーズ 

127 いとしのレイラ/デレク&ザ・ドミノス

128 赤いハイヒール/太田裕美 

129 サタデーナイト/ベイシティ・ローラーズ 

130 ビコーズ・ザ・ナイト/パティ・スミス・グループ 

131 涙のサンダーロード/ブルース・スプリングスティーン 

132 燃ゆる灰/ルネッサンス 

133 さよなら人類/たま 

134 ウィリー・オ・ウィンズベリー/ペンタングル 

135 アウト・オブ・ザ・ブルー/ロキシーミュージック 

136 アジアの純真/PUFFY 

137 ハリケーン/ボブ・ディラン 

138 夜明けのスキャット/由紀さおり 

139 ロックンロール黄金時代/モット・ザ・フープル 

140 クラウドバスティング/ケイト・ブッシュ 

141 二十世紀少年/T・レックス 

142 女ぎつね オン・ザ・ラン/バービーボーイズ 

143 ショウ・ミー・ザ・ウェイ/ピーター・フランプトン

144 ランバダ/カオマ 

145 宇宙のファンタジー/アース・ウィンド&ファイアー 

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友の49日と「友だち法要」

 

今日は4月に亡くなった友人の49日なので、

朝の、両親と義父の供養の際にいっしょに

生前の様子を思い浮かべた。

 

かつて一緒に劇団をやっていた仲間なので、

ビデオなどなくても、舞台での姿やセリフの声を、

ありありと思い出せる。

もう40年も前のことだが、

自分の人生のハイライトのように思える。

 

遠いのと、仕事や家庭の事情で

日程調整ができず、葬式には出なかった。

だからせめて…という気持ちもある。

 

ちなみに先週、取材したお寺では

「友だち法要」という試みをやっていて、

とてもユニークだなと思った。

 

最近は家族でけで行う葬式が主流になって、

家族・親族以外の人が呼ばれることはめっきり減った。

 

けれどもその故人にとって、

仕事仲間とか、趣味の仲間とか、

いつもお茶する友だちとか、

親しくしている友人が何人かはいる。

いっしょに暮らしているのでなければ、

むしろ家族や親族よりも、

そうした友人や仲間のほうが親しく接していたはずだ。

 

しかし、血のつながりがない友人・仲間は

故人を弔う権利がない。

たとえば離れて暮らしていた息子が喪主になる場合、

亡き母のそうしたお茶友だちとか、

むかしの友だち・仕事仲間などは、

その存在さえ思いもよらない――

ということが大半だろう。

それはしかたがないことだと思う。

 

葬式に呼ばれない、そうした友人・仲間は、

事後に訃報をもらったり、

人づてに「どうやら亡くなったらしい」

とは認知できても、

それが現実のことかどうか実感が持てない。

 

みんなでお別れ会・偲ぶ会をやるのもいいが、

やっぱり坊さんにお経を上げてもらわないと、

ちゃんとお弔いをした、

という気持ちになれない人もいるだろう。

 

その寺ではそうした人たちのニーズを汲んで

「友だち法要」を始めたという。

これがいいのは「面倒がない」ということ。

 

開催するのに家族にいちいち許可を得なくてもいい。

いつ亡くなったかも正確にわからないくてもいい。

ただその人の名前がわかり、

そこに集まる人たちはみんな、

彼・彼女の生前の姿を共有できればいいのだ。

 

人間は多面性がある。

家では家族に疎んじられるようなダメ親父が、

職場では素晴らしい上司、

趣味の仲間のあいだでは気さくで楽しい人徳者、

ということがままある。

人間性・キャラクターというのは

その人が身を置く環境・コミュニティによって

簡単に変わって見えるのだ。

 

だから、それぞれの関係性に応じた弔い方があって、

そこに集まった人たちが、

彼・彼女との思い出を大切にし、

今後も楽しく生きていくためのエネルギーに

変えられればいいのだと思う。

 

エンディング関連の仕事を始めて早や8年、

いろいろ新しい企画、サービス、

その背景にある事情や考え方などを

取材して記事にしてきたが、

やればやるほど、葬儀・供養というのは

自分に合ったやり方・できるやり方でやればいいんだな、

と思うようになってきた。

 

新しい考え方をもって自由に生きてきた人でも、

葬儀・供養の領域になると、なぜか保守的になる。

みんな、しきたりとか、過去の慣習にとらわれ、

そこから外れてしまうのことを恐れる。

そんな印象がある。

 

家の宗教でなく、個人の宗教。

家のやり方でなく、個人のやり方。

もうとっくにそういう時代になっていると思うのだが。

 


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劇団ホシ灯りの朗読劇「マクベス」

 

めっちゃ美女なのに、めっちゃ邪悪。

どうせいつか死ぬのなら、

そういう女に溺れて死にたい。

――というのは男子なら一生に一度は見る夢。

(そんなことない?おれだけ?)

 

そんな妄想を広げていたら

頭のどこかから

「きれいはきたない、きたないはきれい」

というセリフが響いてきた。

 

ご存知、シェイクスピア劇「マクベス」の

オープニングに登場する魔女のセリフ。

久しぶりに「マクベス」を読みたくなったが、

手元にないので、YouTubeを覗いてみたら、

朗読劇がアップされていた。

 

「劇団ホシ灯り」という所はまったく知らなかったが、

聴いてみるとなかなか気持ちよく聴ける。

手だけ動かしていれば進められる

単純な仕事ならBGMとしても利用できる。

 

改めてシェイクスピアの劇は素晴らしいと思うとともに、

余計なビジュアルがない分、

ストレートにセリフが伝わってくるのもいい。

もちろん、マクベスのストーリーを知っているからだが、

脚色も朗読劇用にかなり圧縮して

上手く作っていると思う。

 

シェイクスピア劇の面白さを

従来とは違う角度から味わえる気がする。

 

気になって「劇団ホシ灯り」を調べてみたら、

どうもこの脚色・監督の女性がひとりで

やっているらしい。

劇団ひとり?

役者はそのプロジェクトごとに集めてくるのだろうか?

いずれにしてもなかなか面白いので、

他のも聴いてみようと思う。

 


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週末の懐メロ第5巻「夜明けのスキャット 愛の世界」

 

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おじさんやおばさんたちが夢中になった

20世紀ポップミュージック・昭和歌謡の与太話を

若い世代のあなたにも!

ブログ連載の「週末の懐メロ」を書籍化。

♯116~♯148まで全33編を収録。

 

 

♯138「夜明けのスキャット/由紀さおり」より抜粋

 

「夜明けのスキャット」は、1969年に由紀さおりが歌って大ヒットした昭和歌謡の代表曲。

タイトルは夜明けだが、

歌の中で時計は夜明け前で止まり、星は永遠に消えず、

ふたりは愛の世界に生きる。

捉えようによっては相当エロい歌だ。

 

子どもの頃はそんなエロさなど分からなかったが、

聴いていて「なんだ、この歌は?」と

異常なインパクトを受けたことを、

ありありと憶えている。

 

ルルルとか、ラララとか、パパパばっかりで

全然歌詞が出てこない!

いま聴けば2番はちゃんと歌詞があって、

それなりにバランスが取れているのだが、

子どもの頃はスキャットのみの部分が

とんでもなく長く感じられて、

他の歌にはまったくない、

唯一無二の不思議感がずっと残っていた。 

to be continued・・・

 


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週末の懐メロ第5巻「2つのレイラ体験」

 

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第5巻は♯116~♯148まで全33編を収録。

 

 

♯127「いとしのレイラ/デレク&ザ・ドミノス」より抜粋

 

エリック・クラプトンの代表曲になっている

「いとしのレイラ」。

じつは1970年に発表された

デレク&ザ・ドミノスのアルバムに収録されたものが

オリジナルバージョン。

 

ヤードバーズ、クリーム、ブラインド・フェイスなど、

60年代の歴史的バンドで活躍し、

この頃、すでに稀代の名ギタリストの地位を

確立していたクラプトンは、

この新しいバンドのリードギタリストだった。

 

僕は中学生の時、ラジオで初めてこの曲を聴いた。

その前に音楽雑誌で評判は聞いていた。

当時、これほどもてはやされていた曲も珍しい。

クラプトンと言えばレイラ。

とにかくレイラがすごい、レイラ大好き、レイラ最高!

 

彼はすでにソロ活動に入っていたが、

ライブをやってもみんながこれを聴きたがるものだから

新しい曲がやりにくい、

といったエピソードがあふれていた。

 

で、そんなにすごい曲なのかと思って聴いたが、

正直なところ、「そんなかなぁ」と思ってしまった。

その頃はハードロックやプログレに狂っていたので、

この曲があんまりすごいとか、

カッコいいとか、面白いとか思わなかったんだよね。

 

その印象が一変したのが、高校生の時。

同じくラジオで流れてきたレイラに鳥肌が立ち、

しびれまくった。

いったい何が違っていたのか?

 

最初に聴いたのは前半3分のみ、

おなじみクラプトンのギターが炸裂する

シングルバージョン。

そして2回目はその続きがある

フルバージョンだったのだ。

to be continued


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週末の懐メロ第5巻 ニナ・ハーゲンの歌

 

おりべまこと電子書籍 新刊

「週末の懐メロ 第5巻」 発売中

AmazonKindleより¥300

 

20世紀ポップミュージックの回想・妄想・新発見!

ブログ「DAIHON屋のネタ帳」で

2020年10月から毎週連載した「週末の懐メロ」を書籍化。

 

僕と同じ昭和世代・20世紀世代にはもちろん、

21世紀を生きる若い世代のお宝発掘のための

ガイドブックとしても読める音楽エッセイ集。

良い音楽、好きな音楽をあなたの心の友に。

第5巻として♯116~♯148 全33編を収録。

 

★♯116「カラーフィルムを忘れたのね/ニナ・ハーゲン」 より抜粋

 

ニナ・ハーゲンは1980年頃、パンククイーンとして世界的な人気を博した。

僕もファーストアルバムを持っていたが、パンクというよりニューウェーブという印象が強かった。

 

彼女は旧・東ドイツ出身で、世界的ロックスターになる前、十代の頃から東ドイツで音楽活動をやっていた。

しかし1976年、音楽家で作家でもあった養父が政府から市民権を剥奪されたことをきっかけに東ドイツでの活動の場を奪われ、イギリスに亡命。

翌年に西ドイツに移って新たなキャリアを始め、あっという間にスターダムにのし上がった。

 

この曲は彼女が東ドイツで活動していた時代の大ヒット曲で、1974年のリリース。

同年、東ドイツの音楽チャートでトップになった。

いっしょに旅行した彼氏がカラーフィルムを忘れたために、記念写真がみんな白黒になってしまったことに怒る女の子の歌だ(当然、この時代はフィルムカメラ)。

 

第2次世界大戦の敗戦国となったドイツは

東西に分断され、

西は資本主義国であるアメリカや

イギリス・フランスなどの勢力下に、

東は社会主義国のソ連(現ロシア)の勢力下に

置かれていた。

 

コミカルな味わいのこの曲は、当時の若者の、

単調で色のない社会主義国の生活・文化に対する

鋭い批判、痛烈な風刺として受け止められていた。

 

当時の東ドイツの若者の多くがこの曲に刺激されて

ロックを聴き始め、

ロックカルチャーの影響を受け、

やがて1987年のデビッド・ボウイの伝説の

ベルリンライブ、そして、

 

1989年のベルリンの壁崩壊に繋がっていく。

 


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おりべまこと電子書籍 新刊 「週末の懐メロ 第5巻」本日発売!

 

20世紀ポップミュージックの回想・妄想・新発見!

ブログ「DAIHON屋のネタ帳」で

2020年10月から毎週連載した「週末の懐メロ」を書籍化。

 

楽曲やアーティストを解説、

あるいはロック史・音楽史を研究、

といった大それたものではありません。

主観9割・偏見まみれの音楽エッセイ集です。

 

僕と同じ昭和世代・20世紀世代にはもちろん、

21世紀を生きる若い世代のお宝発掘のための

ガイドブックとしても楽しんでほしい。

良い音楽、好きな音楽をあなたの心の友に。

第5巻として♯116~♯148を収録。

 

もくじ

116 カラーフィルムを忘れたのね/ニナ・ハーゲン

117 スタンド・バイ・ミー/プレイング・フォー・チェンジ

118 人は少しずつ変わる/中山ラビ 

119 氷の世界/井上陽水 

120 ユー・メイ・ドリーム/シーナ&ロケッツ 

121 ア・ソング・フォー・ユー/レオン・ラッセル 

122 ファーストカー/トレイシー・チャップマン 

123 ヨイトマケの唄/美輪明宏 

124 オ―、シャンゼリゼ/ダニエル・ビダル 

125 夜空ノムコウ/スガ シカオ 

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132 燃ゆる灰/ルネッサンス 

133 さよなら人類/たま 

134 ウィリー・オ・ウィンズベリー/ペンタングル 

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136 アジアの純真/PUFFY 

137 ハリケーン/ボブ・ディラン 

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142 女ぎつね オン・ザ・ラン/バービーボーイズ 

143 ショウ・ミー・ザ・ウェイ/ピーター・フランプトン

144 ランバダ/カオマ 

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経済が支配するユートピアとディストピアを見つめる 「父が娘に語る経済の話。」

 

ユヴァル・ノア・ハラリの「サピエンス全史」以降、

こうした人類の発展の歴史を大俯瞰する試みが

次々と世に出され、

一つのムーブメントのようになっている。

やはり人間の世界は大きな転換期を迎えている。

 

5年前に出されたこの著作もその一つで、

経済が支配する世界で暮らしている僕たちは、

ぜひ読むべき本だと思った。

 

著者のヤルフ・バルファキスはギリシャの元財務大臣で、

アテネ大学の経済学教授。

けれども自分で言っている通り、

この本のなかでは専門用語をほとんど使わず、

「資本主義」を「市場社会」と、

「資本」を「機械」や「生産手段」と言い換えている。

 

本を読んでいる時間がないほど忙しいという人は、

最後の10数ページのエピローグ

「進む方向を見つける思考実験」だけでも、

立ち読みしてみるといい。

 

著者はこの1世紀余りの間に世に出された

SF小説・SF映画に親しんでおり、

そのイメージを用いて理論を展開する。

 

そして、この資本主義社会が将来、

理想的なユートピアに、

反転して絶望のディストピアに

なるかもしれないと示し、

どんな社会を希望し選択するのか、

自分の娘ら、子どもたちの世代に問いかける。

 

ここで書かれていることは

コロナ禍後、AIの台頭に脅威を感じるようになった

この1,2年でますますリアルに感じる人が

増えているのではないだろうか。

 

経済に支配され、振り回され、

カネのせいで頭がおかしくなってしまうのは

嫌だと叫んでも、

普通の人たちは到底ここから出ることはできない。

だから少しでも世界の見方を変えていくべきなのだ。

 

目の前の混乱から離れて世界を見つめ直す――

ささやかでもまず、

そうした行動が必要な時代になって来た。

 

明日5月21日(火)発売!

おりべまこと電子書籍 新刊

「週末の懐メロ 第5巻」

Amaon Kindkeより ¥300

20世紀ポップミュージックの回想・妄想・新発見!

 

音楽エッセイ集。全33編載録。


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「週末の懐メロ第5巻」5月21日発売

 

おりべまこと電子書籍新刊

「週末の懐メロ第5巻」5月21日(火)発売予定!

 

 ・人は少しずつ変わる/中山ラビ

・夜空ノムコウ/スガ シカオ

・ウィリー・オ・ウィンズベリー/ペンタングル

・ハリケーン/ボブ・ディラン

・夜明けのスキャット/由紀さおり

・20世紀少年/T・レックス

ほか全32編載録

 

 最晩年、おそらく最後に近いステージだと思うが、

2019年12月に松本のライブハウスでの

演奏が上がっている。

70歳の中山ラビが、ギター一本でこの歌を歌っていた。

別に気負うことなく、20代の頃と同じように、

さして変わらぬ声で、ごく自然に。

とても美しいと思った。

 

人は少しずつ変わる。

だんだん変わってどこへたどり着くのか。

誰にも自分のことがわからない。

でもきっと、だから生きているのが面白いのだろう。

(「人は少しずつ変わる/中山ラビ」より)

 

 

第1~4巻までAmazonKindleにて好評発売中。各300円。


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息子の誕生日に考えたこと

 

昨日は息子の誕生日だったので、

今日は恵比寿にあるベトナム料理店に行って

ささやかなお祝いをした。

 

ベトナム料理にしたのは、

本人がアジアンエスニックをリクエストしたから。

恵比寿駅から5分足らずの「ニャーベトナム」は、

本格的なベトナム料理を出す店で、

けっこう人気が高く、

土曜のランチはとても賑わっていた。

3人で7~8品アラカルトで頼んで、

酒や誕生日プレートのデザートも取って、

1万3千円強だったので、

値段も手頃な部類に入ると思う。

 

息子は28歳になるが、

本屋から製本の会社に転職して9カ月、

自由に楽しくやっているようだ。

仕事とは関係なく、知的好奇心が旺盛で、

やたらと本を読んでいて、

特にSFや歴史に関する知識が豊富のので、

いつも内心、感心して聴いている。

 

別れた後、なぜかちょっと感傷的な気分に襲われた。

あと何回こいつと会えるのか?

そして、僕らは彼らのために何を遺せるのか?

そんな思いにとらわれた。

 

息子に限らず、彼らのような若い世代にとって、

僕たちは日本の経済が好調な時代、

リアルタイムで昭和カルチャー・

20世紀カルチャーの恩恵を受けた世代と映る。

昔から彼はそれが羨ましいと言ってきた。

羨ましがられる僕らって何だろう?

何か役に立つことをしたわけでないのだが。

 

いま、未来に良いイメージを抱くのは難しい。

大人たちは良かれと思って、

歩きやすいよう道を平坦にしているが、

若者にとって舗装された道を

てくてく歩くだけの人生なんてつまらないだろう。

 

その一方で、地球は持続可能なのか、

僕たちが享受している豊かな社会は持続可能なのか、

まだまだ先がある若い連中は、

よほど脳天気でない限り、心配になっている。

 

あと何年生きるのか、

あと何回息子の顔を見られるのかわからないが、

子どもに何を遺せるのか、

どう次の時代につないでいくのか、

課題を持ってやっていこうと思う。

 


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週末の懐メロ第5巻出る!

 

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「週末の懐メロ第5巻」5月21日(火)発売予定!

 

・カラーフィルムを忘れたのね/ニナ・ハーゲン

・ヨイトマケの唄/美輪明宏

・赤いハイヒール/太田裕美

・いとしのレイラ/デレク&ザ・ドミノス

・クラウドバスティング/ケイト・ブッシュ

・サタデーナイト/ベイシティ・ローラーズ

ほか全32編載録

 

人間、外見は変わっても中身は大して変わらない。

心のなかでこっそり青春。

ひっそりティーンエイジャー。

懐メロは、変わる時代の波にのまれ、

情報の海で溺れそうなあなたの救命胴着です。

 

第1~4巻までAmazonKindleにて好評発売中。各300円。

 


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犬と息子(娘)との上下関係について

 

先日、川沿いの公園で体長1メートル強、

体重は20キロ弱ありそうな秋田犬を散歩させている

高校生か大学生と思しき男の子に遇った。

 

ところがその犬、疲れたのか、

その場所が気に入ったのか、

あるいはご機嫌を損ねたのか、

途中で道の真ん中に座り込んで動かなくなった。

 

「おい、どうした?行くぞ、行こうよ」と、

彼が何度もなだめすかそうとも、

ハーネスのリードを引っ張ろうとも、

泰然自若としていて、

とうとうその場で寝そべり始めた。

 

「某は動きたくないでござる」という感じ。

 

歩き方や全体の雰囲気からして、

シニアっぽい犬だったので、

ゆうに10歳は超えていると推察する。

 

ということは彼が子犬だったころ、

今連れて歩いている若僧はまだ小学校の低学年。

親からはもちろん子ども扱いだ。

 

犬は上下関係に厳しい。

家のなかで息子は最低の地位。

彼がまだチビの間に犬はおとなになり、

自分はこいつより地位が上だと思っている。

息子が大きくなって、だんだん両親と対等になっても、

犬の意識は「おれは上、あいつは下」のままだろう。

 

だから坐りこんで

「なんで某が下っぱの貴君の言うことを

聞かねばならぬのか」となる。

 

困った彼はしたかたなくその犬を抱きかかえて

歩き出した。

とはいえ、20キロ近くあろう大型犬なので

そのまま家に帰るのは大変だっただろう。

 

それにしても、もし何らかの事情で、

それまでの主人である父や母が家からいなくなり、

息子(あるいは娘)と犬だけの暮らしになったら、

二者の関係はどうなるのだろうか?

犬の意識は「これからはおれは下、あいつが上」

に変わったりするのだろうか?

あるいは若殿(姫君)と

年長の家来みたいになったりするのだろうか?

 

飼い主さんで、もし知っている人がいたら

教えてください。

 


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高価情報商材制作の裏話

 

今日はかさこさんの

「良いセミナー、悪いセミナーの見分け方講座」

に参加した。

自身もセミナーを主催する、ネット発信のプロだけあって

いろんな事例を知っている。

 

話自体はブログやSNSでいつも書いていることだったが、

改めて聴くと本当に面白かった。

てか、受講料100万円とか、すごいセミナーがあるものだ。

大学の年間の学費じゃん!

 

僕のところにもよく7ケタ稼げる、8ケタ稼げるとかいう

お誘いのメッセージが来る。

なぜか女が多い。

顔を見て、こいつは女に弱そうだから

女からのお誘いだよんということにしとけってことか?

20代・30代の時だったら引っかかってたかもね。

 

今日の講座で思い出したが、

僕も「情報商材」のビジネスに加担したことがある。

情報商材というのは、

今で言えば電子書籍みたいなもので、

原稿をPDFファイルにパックしたもの。

まだこれだけSNSが普及する前だから

もう15年近く前だと思う。

 

その情報商材ビジネスで儲けているという会社が

プロデューサーを募って作らせるのである。

僕はそのプロデューサーのMくんという青年に頼まれ、

犬のしつけコーチの先生に取材して原稿を

本一冊分書いた。

そこそこのボリュームで、

たぶん4~5万字程度あったのではないかと思う。

内容としてはいたってまともで良い商品だったが、

それを確か2万円だか、3万円だかで

ネット販売するというのだ。

 

取材した先生はテレビ出演や本の出版の経験もある、

そこそこ有名な人だったが、

それにしても本ならせいぜい2千円程度の代物を

2万、3万で買う人がいるのだろうか?

なんかインチキっぽい。

 

実際に製作に関わった

僕と先生とイラストレーターは大いに疑問を抱いたが、

その会社はいくつもその情報商材を売って

実績を上げているし、

Mくんもちゃんとギャラは支払うというので協力した。

 

ところが、原因は忘れてしまったが、

そのMくんと先生との間でトラブルが起こり、

会社の上役たちがゾロゾロ出てきて説得していたが、

結局、計画は頓挫してしまった。

 

優秀なスタッフを揃え、

成功まちがいなし・大儲けを信じていたMくんは

結局、僕らのギャラを払っただけで大赤字だった。

あまりに気の毒なので僕のギャラは

当初よりかなり安くして請求した。

それでも何回かの分割払いだった。

 

SNSや電子書籍全盛の時代になったが、

まだこのPDF式情報商材はネット上で

けっこう流通しているようで、

あちこちでトラブルを起こしているのを見かける。

ジャンルとしてはどうやら

投資やギャンブルに関するものが多いようだ。

 

そう言えば、ライターのエージェンシーのサイトでも

時々、「情報商材ライター募集」という求人を見かける。

情報商材も、怪しいセミナーも、投資サロンも、

それぞれはっきり実態がわかってるわけではないが、

同じ穴のムジナと思われる。

 

それにしても3万円出して情報商材を買う人、

数十万円・100万円出してセミナーを受ける人って、

どういう人なんだろう?

 

カネの使いどころに困っている金持ちさんなのだろうか?

ビジネスが成り立ち、成功者がたくさん出るほど、

そういう人が大勢いるのだろうか?

 

そういや、特殊詐欺でも

信じられないほどの金額を振り込む人がいる。

とてもまともな金銭感覚ではない。

 

みんな、金のことを考えすぎて

頭も価値観もおかしくなっているのではないか?

たんに僕がビンボー人だからそう思うだけなのか?

日本はますます不思議な国になってきた。

 


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母の日に酒を、父の日に花を

 

ずいぶん昔から

父の日にはお酒を贈るのが定番化している。

けど、お酒が欲しいお母さんだって、

お花が欲しいお父さんだっているはずだ。

 

「花なんかいらねーから酒持ってこい!」

というかーちゃんは問題かもしれないけど、

1年に1回くらいは許してあげていいかも。

 

「僕はお花が好きだから、

バラの香りに包まれながら眠りたい」

というとーちゃんはすてき?

 

子どもたちよ、21世紀の子どもたちよ、

定番化したライフスタイルを打ち砕け。

 


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糸姫/状況劇場

 

YouTubeで状況劇場の音源が上がっていたので、

思わず聴いてしまった。

 

1975年秋の公演「糸姫」の千秋楽の舞台。

じつはこの「糸姫」は僕らが演劇学校で上演した

唐作品の一つ(1979年7月)である。

 

紡績工場の女工と、

労働の価値を考える

しがないサンドイッチマンの男を中心に、

怪しい整形外科病院、

アドルフ・ヒトラーを狂信する院長、

紡績会社の跡取りのバカ息子、

そして、整形手術に失敗した女たちが

リボンの騎士となって登場。

地獄の天使ヘルスエンジェルスの

バイクまでが舞台を走りまわる

恐るべき妄想コラージュ。

 

とは言え、ちゃんと筋の通った物語になっていて、

2時間観客をくぎ付けにするのが、

唐十郎作品のすごいところ。

 

脚本(戯曲)はもちろん読んでいるが、

こんなライブ音源を聴くのは初めて。

かなりぶった切られていて、

たぶん半分強の尺になっているが、

見せどころ(聴かせどころ)はちゃんと抑えている。

それに相当良い席で録音したらしく、

50年近く前の録音と思えないほど音質が良い。

 

主役の絵馬(エマ)は李麗仙。

相手役の価(アタイ)は根津甚八。

二人ともめっちゃカッコよくて

改めてしびれて聞き惚れてしまった。

あまりに生き生きしているので、

どちらもこの世を去って久しいなんて信じられない。

唐さんが作る独特のリズムのセリフの群れは

美しい音楽のようだ。

 

また、最後に挨拶する唐さんの声が若々しく、

いたって“まともな人”のように聞こえるのが

なんだか面白い。

そして当時の観客の熱狂的な雰囲気も

きちんと記録されている。

 

ポスターは“ゲージツ家”篠原勝之。

唐十郎ワールドはインスピレーションを

いたく刺激するらしく、

横尾忠則以降、多くの美術家がポスター、チラシの

デザインを担当し、

その魅力的な絵も状況劇場の人気の一要素だった。

どうやら最近、これらのポスターは美術品扱いで、

ネット上でかなり高値で取引されているらしい。

 

また、クマさんこと篠原勝之氏は、

この戯曲を原作として同名の漫画本を出している。

「糸姫」とまた出会えて、とても嬉しい。

 


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なぜ医者も歯医者も早死にするのか?

 

歯のメンテナンスのために月イチで歯医者に通っている。

そこの歯科医は学生時代、ラガーマンだったそうで

体格もよく筋肉質。

もう65,6になるがハゲも白髪もあまりなく、

とても若々しく見える。

穏やかで優しいキャラなので、

選手としては大したことなかったのかもしれない。

 

彼がコロナの少し前くらいから

やたらと饒舌になり、治療の際にあれこれ雑談してくる。

世界情勢、政治情勢、いろいろ自分の意見をお持ちで、

僕にいろいろ振ってくるが、

こちらは治療で口を開けているので、

なかなか応答できない。

 

医療業界のヤバイ話、闇の話も平気でするようになった。

院の借金の返済が済んだからか、

それとも還暦を過ぎたせいか、

タガが外れたように、

そんなこと患者の僕に言っちゃっていいの?

といった批判・論評を平気でする。

 

そういう舞台裏の話とは異なるが、先日のは

「医者・歯医者は平均寿命より早く死ぬんですよ」

と言って、

禁煙外来の医者が1日60本煙草を吸っているとか、

80近くなっても大酒のみの医者が、

患者には禁酒を勧めている――

といったことを面白そうに喋りまくった。

 

話半分で聴いて家に帰り、

「ほんとかいな?

あの人の周囲にたまたまそういう人が多いだけだろ」

と思って調べてみたら、あるわあるわ、

ネット上に「医者 短命」の記事がわんさか載っている。

医者自身も書いているし、

岐阜県でわりときちんとしたデータも取っている。

 

これはあの歯医者の与太話ではなく事実だった。

なぜ医者は短命なのか?

ちょっと考えてみる。

 

何と言っても命を預かる仕事なので、

ストレスが大きいだろう。

責任感のあるまじめな医師ほど

負担を重く感じるのではないかと思う。

 

最近は少し改善されているのかもしれないが、

過重労働もあるし、大きな病院では人間関係も厳しい。

やっぱり命を削るような大変なお仕事なのである。

 

加えて、日本の医療界に独特の医局制度が原因の

ストレスも大きいようだ。

そこでいろいろ聞いた医療界の闇話も思い出した。

もしかしたら、けっして口に出せない

「罪悪感」を抱えている医者は

けっこう多いのかもしれない。

そういうものは回りまわって

自分の命を縮めてしまうようだ。

 

それにしても医者はともかく、

歯医者も短命とは?

ちょっと解せない。

診療科目によって寿命が違うとかあるのだろうか?

またヒマを見て、ぼちぼち調べてみようと思う。

 

患者のためにも、自分のためにも

「医は仁術なり」。

 


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高齢者を高齢者扱いするべからず

 

いま、運動系デイサービス施設の現場管理者である

Tさん(男性)の本を書いている。

Tさんは息子とさして違わない齢だが、

飲食業、スポーツ科学業(?)の職歴が深く、

そこで身につけた人間観察と

コミュニケーションスキルを活かして、

高齢者の運動指導に当たっている。

 

約10年前、学生時代に彼は

いわゆる養老院に研修で言ったそうだが、

そこにいた職員、というか施設の在り方が

大嫌いだったそうである。

 

「○○さーん、大丈夫ですか~?」

という甘ったるい声を出しておきながら、

裏で散々その人の悪口を言ったりする

偽善者ぶりに堪えられなかったという。

 

利用者も利用者で、人生放棄、

セルフネグレストの状態に近い人がほとんどだったらしい。

そんな彼が今、高齢者の相手をしている。

 

その施設の事情や成り立ちが違うので、

単純に比べてどうこうとは言えない。

ただ、彼が現在の利用者を

「高齢者」というカテゴリーに押し込めず、

ひとりの人間として対応していることは確かだ。

 

自分の祖父母のような人たちに対して

まるで家族か友だちのように

平気でタメ口をきくのも

絶対に失礼にならない、嫌われないという

自信があるからだ。

つまり、利用者の人間としての尊厳を

大事にしていることが伝わるからである。

 

特にこれからの高齢者は

そうしたことにとても敏感になるだろう。

自分を高齢者扱いする施設には行かないだろう。

彼ら・彼女らのプライドを傷つけないよう

対応するのはなかなか大変そうだ。

スタッフには医療や看護・介護の知識以上に

そうしたスキルやノウハウ、

人生観までが問われることになる。

 


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いま、だれが地球と人類を救うのか?

 

小惑星が地球に落ちてくる。

激突すれば人類滅亡は必至。

それを回避するには小惑星の真ん中に

核爆弾をぶちこみ、破壊するしかない。

そのミッションを担ったのは、

石油採掘会社の、ろくでなしだが愛すべき男たち。

地球を、人類を、愛する人たちを救うために

男たちは悲壮な覚悟を持って宇宙空間に旅立った・・・

 

1998年公開のアメリカ映画「アルマゲドン」は

20世紀カルチャーてんこ盛りの、

ハリウッド映画のお手本のような作品だ。

エアロスミスが歌うドラマチックな主題歌

「ミス・ユー・シンク」も泣かせる。

このPVを見れば5分で

2時間の映画を見た気分になれる。

 

この手の20世紀映画で人類の危機を救うのは

みんなアメリカ人だ。

アメリカで作っているのだから当たり前だが、

やはり日本人や他国の人たちでは、

なかなかこうした地球大・宇宙大のスケールで

愛と正義と救済の物語は描けないのではないかと思う。

 

なぜかといえば20世紀、

現実の世界でアメリカが

「世界の警察」の役割を担っていたからだ。

それはアメリカがイギリスと共に

19世紀・20世紀の世界を形づくった責任から――

と言えなくもないのではないかと思う。

 

その役割がおかしくなり、やがて放棄するに至ったのは、

2001年の9・11同時多発テロがきっかけだった。

あのあたりからだんだんアメリカの関心は内へ向かい、

自分たちさえよければ他はどうでもいいや、

というふうに変わってきたのではないか。

日本人をはじめ、どの国の人たちもみんなそうだが。

 

「世界の警察」という意識には独善的な面が多々あり、

困った問題もたくさん引き起こしたが、

それでもやはり広く見れば、

アメリカのが言う“正義”によって

世界はバランスを保ってこられた。

今起こっているロシアとウクライナとの戦争、

イスラエルとハマスとの戦争は、

やはりアメリカが警察の役目を放棄したことが

大きな要因の一つになっているような気がしてならない。

 

21世紀になって、地球を救う者・人類を救う者は

いなくなってしまった。

「アルマゲドン」が旧態然としたハリウッドの

おめでたい予定調和映画と批判するのは簡単だが、

もう一度、未来のために

誰がどうやって地球を・人類を救えるのか考えてみたい。

 

 


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鏡の国のお義母さん

 

「あら、いやだ、だから言ったじゃないの」

「いいわよ、あんた、それ、いいじゃない」

「あんたったら、あーおかしい。アハハハ・・」

 

義母が楽しそうに洗面台の鏡に向かってしゃべっている。

鏡のなかにいるのは誰なのか?

もう一人の自分なのか、友達なのか、きょうだいなのか。

ちょっとだけ離れたキッチンで聴き耳を立てるが

さっぱりわからない。

 

ちょっと前までは自分の部屋のなかで、

死んだ家族の幽霊か、

遊びに来たざしきわらしか、

まぼろしの子供などと話していたのだが、

最近は僕やカミさんがすぐ横にいても

謎の人物と平気で対話している。

もちろん僕らには見えない。

が、認知症の彼女にはくっきりとその存在が見えている。

 

僕らは慣れっこになっているので何とも思わないが、

はたから見ると相当不気味な光景だ。

シュールレアリスムの映画か、

アングラ演劇の1シーンのように

見えるのではないかと思う。

 

知らない人は多分、義母を精神分裂とか、

多重人格とかのカテゴリーに入れるかもしれない。

けれどもそれで別に錯乱することはないし、

外に連れ出すといたって正常な人に見える。

 

今朝、デイサービスに出かけた後に

部屋を掃除したら、

布団の枕もとにポケットアルバムが置いてあった。

めくるとカミさんと妹との3ショット

(かなり若い頃。カミさんかわいい)、

カミさんと僕と息子(彼女の孫)の

3ショットなどが入っている。

眠る前に見ていたのだろうか?

でも写真の僕らと現実の僕らとは一致しないようだ。

 

奇妙ではあるが、それなりに楽しい生活。

他の家族にも会いたいのだろうが、

もうみんないないし、今の暮らしが最大限の幸福

――鏡の国のもうひとりの義母からそう諭してほしい。

 


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唐十郎式創作術「分からないことに立ち向かう」

 

長年書き続けた理由を尋ねると

「分からないことに立ち向かうためです」と言い切った。

一昨日、亡くなった唐十郎さんが

記者に向かって言ったセリフ。

 

カッコいい。

わかっているから書く、のではなく、

わからないことを自分に問い、文字にする。

わからないから書き続ける、創作し続ける。

すると脳の奥深くにある泉から物語が湧き出てくる。

 

また、別の記事では、

「僕は書きながら考えていくんです。

テーマ、モチーフを決めないで、

1点だけ入り口を見つけて、あとはペンが走るまま」。

天才だからそうやってできたのだ、

と言えばそれまでだが、

作品のレベルは違えど、

僕にもそういうふうに書けることがある。

 

誰でも自分の中に表現するための水脈を持っている。

要は掘り進める勇気と技術があるかだ。

どこをどう掘れば水脈に当たるか。

唐さんは熟知していたのだろう。

 

その脳の奥にある泉は広く、深く、

自分を掘りまくって膨大な作品を残した。

芥川賞をはじめ、数々の文学賞を獲りまくったが、

小説もエッセイも映画もテレビも

唐さんにとってはオマケみたいなもの。

メインの仕事、主戦場は、

あくまで自分が主宰する紅テントの芝居—ー

状況劇場・唐組で上演する戯曲であり、

演出であり、出演で、

最後までいっさいブレることはなかった。

 

大学教授などもやったが、それも人生の付録みたなもの。

自分では教授役を演じている、

といった意識だったのではないだろうか。

華やかな場所や国際的な名声にも興味がなかったようで、

とにかく死ぬまで芝居をやり続けられられれば満足、

幸せだったのだと思う。

 

唐さんの訃報を聴いた後、

どうも落ち着かず、仕事も進まない。

きょうは少し昼寝をしたら、

状況劇場の芝居を観に行ったときの夢を見てしまった。

 

年内に唐作品のオマージュのようなものを書きたい。

 


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唐十郎さんに「君の作文は面白い」と言われたこと

 

今朝、「唐十郎さん死去」のニュースを

最初に目にしたのは、

読売新聞オンラインでだった。

その記事内の写真を見て仰天した。

 

1968年、新宿・花園神社内に建てられた

紅テントの天井面にサイケポップなイラストと

「WELCOME」という横文字のデザインが施されている。

こんなにお洒落でお茶目な

紅テントを目にするのは初めてだ。

 

入ってみた人は知っていると思うが、

血と肉の色で四方を囲まれたテント内は、

母親の胎内を想起させる劇空間で、

毒々しい猥雑なエネルギーに満ちていた。

 

それとサイケポップなこのテントは、

ずいぶんかけ離れたイメージに感じる。

一時期、美術家の横尾忠則氏が

公演ポスターなどのデザインをやっていたので、

これも横尾氏のイラストだろうか?

 

その前で若き唐さん(当時28歳くらい)を中心にして

あの状況劇場のメンバーが写っているのが不思議に見える。

唐さんがアングラ演劇のヒーローとして大活躍した

1960年代とこの2024年がいっきに合流したような

錯覚にとらわれた。

そして、41年前に他界したもう一人のアングラヒーロー

寺山修司さんと同じく5月4日が命日になったことも、

何かスピリチュアルなものを感じずにはいられない。

 

そんなわけで唐さんの訃報を知ったとたん、

すっかり忘れていたことをいろいろ思い出した。

1979年3月、当時在籍していた演劇学校の卒業公演で

唐さんの「蛇姫様」(1976年、状況劇場で上演)

をやった。

韓国から日本に密航する船の中で凌辱された女の娘が、

スリを生業としながら

自分のアイデンティティを求めて旅する物語である。

 

そのちょっと前に僕は劇団状況劇場の入団試験を受けた。

第一選考の作文にパスし、

最終選考のために稽古場まで行ったのだ。

場所は杉並区の成田東。

今住んでいるところのすぐ近所で、

そう言えば阿佐ヶ谷から歩いて

川沿いの公園を通って行った記憶がうっすら残っている。

 

試験は面接と簡単なダンスのようなものをやった。

審査員として稽古場の演出席に陣取った

唐さんと李麗仙さん(当時の奥さんで主演女優・故人)が

じっと見ていて、相当緊張した。

 

李さんは冷たく厳しかったが、

おっかないと思っていた唐さんはずいぶん僕に優しかった。

卒業公演とその時の演出家(演技指導の先生)について

2,3聴いたあと、最後に

「君の作文はなかなか面白いよ」と言ってくれた。

門を叩きに来た、

20歳にもならない学生に気遣いなどしないだろうから、

少しは唐さんの胸に響くものだったのかもしれない。

 

たしか「志望動機」についての作文だったので、

「わたしの人生は演劇に救われた」

というテーマで書いたのではないかと思う。

当然、原稿など残っていないし、

詳しい内容は思い出せないが、

小中学校でやった寸劇の台本を書いた話とか、

高校の演劇部の話を書いたのではないだろうか。

もう同じものは書けないが、

その時の気持ちは45年経っても変わらない。

 

そして、状況劇場の芝居を見た時の感動も

いつまでも色あせない。

特にラストで舞台の後ろのテントが開き、

劇世界と現実の世界が混然一体となるシーンは、

自分の人生の一部になるような稀有な演劇体験だった。

 

唐十郎も、李麗仙も、根津甚八も、小林薫も、

皆、同じ舞台の上で、同じ世界の中で暴れていた。

あの時代、状況劇場の芝居を生で見ることができ、

本当に幸運だった思う。

そう考えると、状況劇場の舞台や

唐さんの作品にも救われている。

 

ただ、そう思えるようなったのは後年のことで、

当時はそこまで状況劇場・唐十郎の存在を

大きくとらえることはできなかった。

 

試験から帰って1週間後くらいに

合格通知をもらったのだが、

友人とオリジナル劇団を作ることになって、

結局、一度も状況劇場には行うことなく、

唐さんと直接言葉を交わすことも二度となかった。

 

ちなみに合格したのは別に優秀だったわけでなく、

公演時にテントを設営する人手や雑用係が必要なので、

とくに男は大半を合格させていたらしい。

 

それでも今思えば、ちょっとの間は状況劇場に入って、

人足でもいいからいろいろ経験しておけば良かったかなと、

ちょっぴり後悔もある。

が、あの頃は若くて血気盛んで、

そういうふうには頭が回らなかった。

 

「君の作文はなかなか面白いよ」――

そう言われて、あの時は「ありがとうございます」と

軽くお礼を言っただけで終わってしまったが、

いまだにへたくそな文章を書いて生業にしているのは、

あの時、作文をほめられたことが

大きいのかなと思う時がある。

知らず知らずのうちに

心の支えになっていたのかもしれない。

 

もちろん、永遠に足元にも及ばないのだが、

唐さんの芝居を体験し、自ら唐作品を演じ、

お褒めの言葉まで戴いた以上、

少しでも人の心に響くものを作れるよう、

最後まで頑張りたいと思う。

 

唐十郎さんのご冥福をお祈りします。

 


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山田詠美 入門編 「タイニー・ストーリーズ」

 

山田詠美はよくも悪しくも

デビュー作「ベッドタイム・アイズ」や

直木賞受賞作「ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー」が鮮烈過ぎた。

そのせいで黒人との恋愛・セックスを描く

女性作家という、偏見に満ちた、

スキャンダラスなイメージがついてしまったようだ。

 

白人にぶら下がる女はいいが、

黒人に寄っていく女はふしだら――

彼女が若い世代の作家として活躍した

1980年代から90年代はまだまだ

そうした“名誉白人”的な偏見・差別が

日本人の心の奥でとぐろを巻いていた時代だ。

 

僕はその後に出された「風葬の教室」

「晩年の子ども」など、

子どもを主人公にした物語が好きで、

山田詠美に対してはその側面の評価もけっこう髙いはず。

けれども、世間的にはやはり

「ベッドタイム・アイズ」のイメージが

べったり貼りついたまま、

ここまで来てしまったのではないかと思う。

 

それでも山田詠美は偏見的なレッテルなど

自らはがせる優れた作家で、

とてもバラエティ豊かな物語を描ける人だ。

コミカルなものからメルヘン、家庭劇、恋愛劇、

ちょっとセクシーなもの、SFチックなものまで、

21の短編からなるこの本は

そんな彼女の魅力を詰めこんだ、

詠美ワールドの入門編としておすすめ。

 

その中の一編「GIと遊んだ話(2)」を読んだら、

デルフォニックスの

「ラ・ラ・ミーンズ・アイ・ラブ・ユー」が

聴きたくなった。

いろんなミュージシャンがカバーしているが、

これがオリジナル。

クールで短い物語の中から

音楽が流れ出してくる筆致の素晴らしさ。

ぜひ味わってみて下さい。

 


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インタビュー素材の音声起こし作業

 

AIの普及で録音したインタビューの音声も

以前より格段に速く、

高精度で文字起こしできるツールが増えた。

喜んで使っていたのだが、

今回、またインタビューをもとに本を書くことになって、

自分の耳を使って書きおこす、

いわゆるアナログスタイルに戻っている。

AIにやらせたほうがいいのに、

なぜ?と思われるだろう。

 

理由は主に四つある。

 

一つは、雑談っぽいところから入って、

けっこう無駄話(無駄だけどインタビュイーの人間性を知るのには重要)をしているので、

そこのところはあまり起こす必要性がないこと。

 

一つは精度が上がったとはいえ、

けっして完璧ではないので、

単語も間違っているのがあるし、

わけのわからない文章になっているところが

いくつもある。

そうすると確認・修正するために

結局、もう一度聴かなくてはならない。

 

三つめはすべて静かな環境で

対面で聴けていればいいのだが、

仕事の現場で録音したファイルもあり、

かなりノイズが入っている。

これにはAIは役に立たないので、自分でやるしかない。

 

四つ目。これが最重要なのだが、

文字面を見ているだけだと

細かいニュアンスが伝わってこない。

同じ言葉でもトーン、イントネーションで

意味が変わってくるし、

喋っている文章のどの部分に、

どのような感情をこめているのか?

今回の仕事の場合、これらがけっこう重要だったりする。

生のヴォイスには文字面では表現できない

様々な情報が込められているのだ。

 

そうすると結局、最初から一ファイルずつ聞き直し、

自分の手で書いていく必要がある。

逆にAIなどに頼らず、潔くアナログでやったほうが

却って正確で速かったりもする。

 

デジタルはダメだと言うつもりはないし、

AIの起こし原稿で十分書ける仕事もある。

まだうまく使えてないのだと言われればそれまでだが、

重労働である音声起こしは、

なかなか楽な仕事にならない。

 

 


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お墓とお寺に守られた谷中の昭和レトロ

 

連休の谷間。雨も上がって五月晴れ。

義母も日中はデイサービスへ。

というわけで、仕事は連休にやることにして

夫婦で一日、谷中をほっつき歩く。

東京に住み始めて足掛け45年になるが、

谷中に来るのは初めてだ。

 

近年、昭和レトロの街として人気の谷中。

最寄駅のJR日暮里・西口を出て、

路地を一つ入ると広がる異世界。

谷中霊園を中心とする寺町界隈は、

古民家カフェ、古民家ショップなどが

至るところにあって面白い。

平日なので人出もほどほど。

その2~3割は外国人である。

寺町や古民家群のせいだろう。

どこか京都や鎌倉を思わせる風情がある。

 

霊園のすぐ横、「花重」という花屋と一体化した

カフェでランチを食べたあと、ぶらぶらしながら、

近年、昭和レトロの街として人気の谷中銀座商店街へ。

確かにそぞろ歩きしてるだけで面白い店がいっぱいある。

 

僕の感覚ではちょっと前まで、

他の地域にもこうした商店街はあちこちに

たくさんあったと思う。

だが、それらは昭和の終わりから平成初めごろまでは

「時代の取り残された街」と見られていた。

 

しかし、自然ななりゆきでそうなったのか、

住民や商店会の人たちの頑張りがあったからなのか、

ここまで生き延びられた結果として、

「昭和レトロ」という貴重な価値が生まれた。

 

作り物ではない、本物の「昭和レトロ」感が

谷中にあるのは、

やはりここで生活している人たちの

日々の活動や思いが土地に染みていること、

そして、お墓とお寺があるおかげではないかと思う。

凹んでいるときでも、

ご先祖様に感謝し守られつつ、

それなりにがんばり、楽しくやっていると、

いつかいいことあるんだ――ということなのかも。

 

どうやら谷中、および、根津、千駄木のエリアは

ネコが大勢たむろしていることでも有名らしく、

お店にはネコグッズやネコキャラがあふれていた。

でも、今日は一匹もネコに出会えなかったのが残念。

次回、この界隈を訪れるときはネコを探す旅にしよう。

 


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人生の価値観を問う「天路の旅人」

 

ノンフィクションライター沢木耕太郎が描く、

旧日本軍の密偵(スパイ)西川一三(かずみ)の物語。

 

西川は太平洋戦争末期、日本ではラマ教と言われていた

チベット仏教の蒙古人巡礼僧になりすまして、

当時の日本の勢力圏だった内蒙古から

中国大陸の奥深くまで潜入。

終戦後もそのまま1950(昭和25)年まで

チベットからインドまで旅を続け、足かけ8年の間、

蒙古人「ロブサン・サンボ―」として生きた。

 

西川は帰国後、朝鮮戦争勃発の際、

蒙古からチベットに至る未知の地域の情報を持った

貴重な人物としてGHQ(進駐軍)に呼び出され、

執拗な質問攻めにあって調書を取られた。

 

しかし、そのおかげで8年間の旅の記憶を思い出し、

「秘境西域8年の潜行」という、

原稿用紙3200枚(128万字)の大著を書き上げる。

 

それが出版されたのは書き上げてから

15年以上も経ってからのことだったが、

昭和の一時期、ちょっとした話題になったようだ。

 

ノンフィクションライターとして活躍していた

沢木耕太郎は、本を読んでこの人物に興味を持ち、

1997年、当時の西川の住居があった岩手県で会う。

それから月に一度ずつ、居酒屋で会って

1年あまりにわたって取材を続けた。

 

しかし、情動に突き動かされて取材したものの、

何をどう書いていいのかわからず、

10年以上の月日が経つうちに高齢だった西川はガン、

そして認知症を発症し、この世を去ってしまう。

 

沢木がこの本に手を付け始めたのは彼の死後。

コロナ禍の間、頭の中でひたすら

西川の旅路を辿るように書き続けたという。

 

結局、取材の始まりから書き上げ、

2022年10月の単行本出版にたどり着くまで

費やしたのは25年。

そしてこの中で描かれる西川の巡礼僧に扮した

“潜行”の旅の物語は、そこから遡ること、

80年以上前の話なのである。

 

こうした長大な時間を思い描いただけで圧倒されるが、

内容は割と淡々とつづられていく。

もちろん密偵としての旅の記録は

ドラマチックで面白いし、文章から広がる

蒙古、チベット、インドの大地、街、

空の風景には魅了される。

 

ただ、僕はむしろそれより日本に帰国した後の

西川の生きざまに心惹かれるものがある。

 

過酷な旅の中で育まれた西川の価値観は、

戦前と180度変わってしまった戦後の日本社会のなかで

いつも蒙古やチベットの大地の幻想を追っていた。

しかし、のちに結婚する女性に

「現実を見なさい」とたしなめられて変わっていく。

そこに静かな感動が満ちる。

 

若い頃から世界のあちこちを旅して

ノンフィクションを書いていた沢木は、

そうした彼の人生に呼応して

長い年月をかけてこの本に取り組み続けたのだろう。

 

あとがきで沢木は書く。

「私が描きたいのは西川一三の旅そのものではなく、

その旅をした西川一三という稀有な旅人なのだ」

その言葉は、旅人として生きた西川の価値観を

沢木自身も共有していることを確認するかのようだ。

 

時間的・空間的スケール、

異文化の地の冒険物語としての面白さ、

戦中・戦後のドキュメント、

そして人生における自分の価値観を考える素材。

570頁の長大なノンフィクションだが、

いろいろな読み方ができる傑作である。

 


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サザエさんとちびまる子ちゃんの延命と漂白された昭和

 

このブログでサザエさんと

ちびまる子ちゃんのことを書くと、

一定のアクセス数がある。

やはり人気があるというか、

多くの人にとって気になる存在なのだろう。

 

僕自身は、昭和が終わったら終わるかも、

平成が終わったら終わるかも、

声優さんが亡くなったら終わるかも・・・

と、ずっと言い続けてきた。

 

世間的にもこの二つの昭和アニメの終焉が近いのでないかと

たびたび取り沙汰され、いよいよ・・・となったら

本当に時代が変わるよね、という暗黙の了解があった。

 

しかし、ちびまる子ちゃんの主演声優の交替が

うまくいったことで、

どちらも当分の間、存続・安泰という感じになった。

こんなことを言うと縁起でもないが、

サザエさんもいざとなれば水面下で

スタンバイはできていると思う。

 

どれだけの寿命があるのかわからないが、

大勢の人が求める限り、

サザエさんとちびまる子ちゃんは

世代を超えたみんなの昭和ファンタジーとして、

そして、斜陽のテレビ局を支える大黒柱として、

まだまだ息長くがんばり続けるだろう。

 

しかし、それと裏腹に昭和のリアリティは

年々薄れており、

とくにコロナ明けは「昭和レトロ」の名のもとに、

漂白され、殺菌消毒された昭和しか認知されないのでは、

という懸念を戴いている。

昭和100年の来年、昭和はどうなっているのだろう?

 

昭和エッセイ無料キャンペーンは本日、終了しました。

ご購入いただいた方、ありがとうございます。

よろしければレビューをお寄せください。

引き続き、各¥300で発売中。

Kindle Unlimited:サブスク1カ月¥980で読み放題でも

お読みいただけます。ぜひご利用ください。

 


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昭和体験は昭和エッセイで

 

本日4月29日は「昭和の日」でした!

各地でいろいろ昭和レトロ体験が行われた…

といったNEWSを見ましたが、

なんか昭和っぽいことしましたか?

‥・って言われてもなぁと思ったら読んでみてください。

 

明日4月30日(火)15:59まで無料キャンペーン実施中!

●昭和99年の思い出ピクニック

●昭和96年の思い出ピクニック

 


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「昭和の日」はいつまで存続するのか?

 

4月29日は「昭和の日」。

昭和ブームだと言われているわりには

気にしている人はあんまりおらず、

一般的には「ゴールディウィークの祝日の一つ」

程度の認識なのではないだろうか。

 

明治の日・大正の日も存在しておらず、

平成の日・令和の日も制定される可能性は薄い。

昭和の日だけが存在する理由は単純明快で、

まだ日本社会には昭和に生れ育った人が大半を占め、

会社でも公的団体でも決定権を持っていたり、

情報発信の面でもまだまだ圧倒的な多数派だからだ。

けれども当然のことながら、

少しずつそうした状況は変わっていく。

 

昨年からジャニーズ問題・宝塚問題・

自民党の裏金問題・各県知事のハラスメント問題など、

ひどい話が続出しているが、

これらはみんな「バレなきゃOK」とか、

「みんなやってるからいいじゃん」とか、

「女はみんなキャバ嬢みたいなもんだから、

偉い俺の言うこと聞くのが当たり前」とかみたいな

昭和の価値観のネガティブな側面に基づいたものだ。

 

一度インストールして長年馴染んだ価値観は、

アップデートもアンインストールも難しい。

数年前に「昭和の日がなくなる」

という噂が立ったことがあるが、

あんまりひどいことが続くと、

もう昭和の日はやめましょうと話になりかねない。

戦争の記憶を伝える記念日があれば、

こんな連休の1日程度の扱いしあされない祝日は

なくなっても誰も困らない。

 

でも、もちろん昭和の面白いところ、

エネルギッシュだったところ、

そして戦争のような悲惨な歴史や

高度経済成長のような尊敬すべき、

かつまた一種の残酷な歴史は

きちんと知っておいた方がいいと思う。

未来から見れば過去は

いつでも未熟で野蛮な話に満ちているのだから。

 

 

4月30日(火)15:59まで無料キャンペーン実施中。

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昭和アイドル 麻丘めぐみと「芽ばえ」

 

「昭和99年の思い出ピクニック」に載録した

「シェー!と麻丘めぐみと昭和歌舞伎」を読み返し、

50年ぶりに麻丘めぐみの歌が聴きたくなって

YouTubeで探してみたら、どんどん出てきた。

 

ジャケット写真を見ているだけでぽーっとなる。

その頃、部屋に貼ってあった

雑誌「明星」の付録のポスターも思い出した。

デビュー当時16歳。

僕は中学生になったばかりだったが、

こんなきれいでかわいいおねえさんが

この世にいることに心震えた覚えがある。

 

生まれて初めて買ったLPレコードも

麻丘めぐみの「さわやか」だった。

これもYouTubeでフルで聴ける。

いやいや、恵まれた世のか中になったものだ。

 

大ブレイクしたのはシングル5枚目の

「わたしの彼は左きき」だが、

いま聴くとデビュー曲「芽ばえ」が

いちばん興味深い。

 

昔は大好きな彼氏への恋心を歌った

わりと単純な歌詞だと思っていたが、

いま聴くと行簡に

ちょっとミステリアスなドラマを読み取れる。

 

特に2番の

♪誰か人に心を盗み取られ 神の裁きを受けたでしょう

 

というところは、

アイドル歌謡から逸脱した文学性を感じてしまう。

彼女は子どもの頃からカソリック教徒だという話を

読んだが、

それと何か関係しているのだろうか?

 

あまり歌が上手でない印象があったが、

これもいま聴くと、高音でちょっと裏返って

微妙に揺らぐところが

何とも言えない味になっていて、とても良い。

 

そしてサビの「離れないわ~」の3連呼が残響して

頭のなかを離れない。

ああ、昭和の歌、昭和の香り。

永遠の麻丘めぐみ。

 

 

ゴールデンウィークは読書でゆったり。

昭和の世界を探検してみよう。

 

おりべまこと昭和本無料キャンペーン

4月30日(火)15:59まで開催中!

 

 


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目じるしはシェー!

 

おりべまこと昭和エッセイ本6日間無料キャンペーンは、 

「昭和の日」にちなんで今月いっぱい、

4月30日(月)15時59分まで。 

「99年」は最新刊、「96年」もサブスクで大人気。

 

★昭和99年の思い出ピクニック 

●シェー!と麻丘めぐみと昭和歌舞伎

●カネゴンは鳥を見た

●人生百年時代の浦島伝説

●成人ちびまる子ちゃんと還暦サザエさんの「昭和の日」

●労働者と風俗と大洋ホエールズの川崎伝説

 ほか31編

★昭和96年の思い出ピクニック 

●西城秀樹さんのお葬式:青春の同窓会

●ちびまる子ちゃんとサザエさんはいつまで続くのか?

●昭和オカルト大百科

●新聞少年絶滅?物語

●死者との対話:父の昭和物語 

ほか31編

 


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昭和エッセイ無料キャンペーン 本日より開催!

 

本日より昭和エッセイ本2冊同時に

6日間無料キャンペーン開始! 

年に一度の面白懐かし「昭和の日」にちなんで、

ぜひご購読ください。 

「昭和99年」は今月発売の新刊です。

「昭和96年」もサブスクで大人気。未読の方はぜひ。

 

4月25日(木)16時~30日(月)15時59分まで  

●昭和99年の思い出ピクニック 

●昭和96年の思い出ピクニック

 

2024年➡令和6年は昭和99年です。

マンガ・怪獣大好きで、戦争・貧乏大嫌い。

みんな集まれ、昭和っ子!

 

マンガ、テレビ、怪獣、アイドル、プロレス、家族、

仕事、戦争、暮らし・・・

昭和時代の数々の思い出を紐解き、

さまざまな角度から考察。いっしょに笑ったり、

しんみりしたり、懐かしがったり、

テンション上げたりしながら、

これからの日本の社会の在り方、

私たちの生き方を考察していきましょう。

 

昭和99年目次

●今、そこにゴジラが立っている

●神のモスラ、悪魔のギャオスが巣食った東京タワーと地方出身者の東京幻想

●昭和人のマネして逃げたらアカン

●池袋でふくろう時代を振り返る

●「鬼滅の刃」で辿る近代日本の家族主義と個人主義

●昭和プロレタリアートの「出会いそして旅立ち」

●シェー!と麻丘めぐみと昭和歌舞伎

●カネゴンは鳥を見た

●人生百年時代の浦島伝説

●成人ちびまる子ちゃんと還暦サザエさんの「昭和の日」

●昭和のバナナ預金

●昭和28年を精神分析する妖怪小説

●「生きていくなら仕事しなきゃあな」という本

●東京メトロ永田町駅のトイレの美しさとカミさまのいる幸福

●トノサマラーメンとお寺の讃岐うどんのおいしい記憶

●「あとしまつ」の時代を生きる

●死ぬまで戦争体験はしたくないけれど

●労働者と風俗と大洋ホエールズの川崎伝説

●暑くても働く人がいるから世の中は回る

●平和祈願・核廃絶祈願のエネルギーと新たな戦争の脅威

●戦後77年の認知症予防策

●生涯現役・ウルトラの女神

●追悼・アントニオ猪木さん:あなたほど無様さがサマになる男はいなかった

●シン・ウルトラマンとイデ隊員とウルトラマンの本質

●廃墟から再出発 アニメむすめの温泉ビレッジ鬼怒川温泉

●美輪明宏とヨイトマケと太宰治

●いつまでもあると思うな昭和の常識

●昭和98年8月と17歳の父

●豊臣秀吉とジャニーズ 英雄の凋落と昭和システムの崩壊

●距離のある家族のこと

●イマイチ昭和世界の「ゴジラ-1.0」 全31編載録

 

昭和96年目次

●西暦か元号か? 今年は昭和九三年?

●西城秀樹さんのお葬式:青春の同窓会

●西城秀樹さんのお葬式で感じたこと:

女の涙は子どもと夢の人のために

●ちびまる子ちゃんとサザエさんはいつまで続くのか?

●昭和の遺産はどこへ行き、どう使われるのか?

●昭和オカルト大百科

●新聞少年絶滅?物語

●新聞少年絶滅物語2:まかない付き・住み込みOK職場の光と闇

●生涯現役 還暦新聞少年

●死者との対話:父の昭和物語

●大空襲をすり抜けた父は「生きてるだけでOK」

●父の話:ラッパ要員を兼ねて軍需工場に就職

●名古屋大空襲:金のしゃちほこも燃えてまったがや

●父のメガネを借りて終戦を見る

●戦後百年はもうすぐ

●マンガの聖地・トキワ荘通りを散策する

●靴みがき少年と有楽町で逢いましょう

●かわいい叔母さん

●姉ヶ崎の遠い海

●先祖ストーリー①:バクチにハマって貧乏暮らし:

娘たちに疎んじられた母方のじいちゃん

●先祖ストーリー②:母方のばあちゃん:7人の娘たちとの結束

●先祖ストーリー③:

父方のばあちゃん:狭い家の中の女同士のバトル

●先祖ストーリー④:

父方のじいちゃん:明治・大正のフーテンの寅平

●葬儀・供養に関する「昭和システム」の呪縛

●社会全体の児童虐待と「晴れた空」

●東京ブラックホールⅡ 「老いた東京」は美しいか?

●さらばショーケン:

カッコ悪いカッコよさを体現した1970年代のヒーロー

●さらば平成――みんなが昭和に帰りたがった30年

●終戦記念日はいつから始まったのか?

●西城秀樹さん ラストステージの記憶

●永遠の昭和 明日のための1960年代・70年代  全31編載録

 


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雨の中、子どもたちはカエルを放つ

 

小雨の降る中、義母をつれて川沿いを散歩していたら、

小3くらいの子どもたちが4、5人、

自転車やキックスケーターで爆走していく。

雨ふりなんてへのカッパって感じ。

 

最後に走って来た、

ピカピカ光るキックスケーターの女の子に

「雨なのに平気なの?」と声をかけたら、

振り返って

「あのね、これからカエルを放しにいくんだ」と、

目をキラキラさせながら言う。

 

彼女らの行先には池がある。

捕まえたのか、それとも

飼ってたオタマジャクシが成長したのか、

わからないが、どうやらその池に

カエルを解き放ってあげるらしい。

 

いろいろ訊きたいことはあったが、

彼女はひとことだけ言い残すと、

ワクワクした気持ちが抑えらえないらしく、

またキックスケーターをかっ飛ばして

風のように去って行った。

 

なんだか春の雨が心地よく感じられる。

いいぞいいぞ、

カエルもきみたちも解き放たれて

自由に飛び跳ねてケロ。

 

 

あなたもお忘れの4月29日「昭和の日」にちなんで、明日から昭和エッセイ本2冊同時6日間無料キャンペーンやります!  この機会にぜひ。

4月25日(木)16時~30日(月)15時59分迄。

昭和99年の思い出ピクニック

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若者が死について考えるのは健全である

 

先週まで渋谷ヒカリエでやってた「Deathフェア」は、

「よりよく生きるために死について考えよう」

という趣旨のイベントだった。

 

渋谷という場所がら、中高年だけでなく、

若い人も大勢集まってきた。

主催の人にインタビューしたところ、

(まだデータを集計していないが)

20代から90代までまんべんなく来場した、

という話だった。

たぶん中には10代も混じっていただろう。

 

若者が死について考えるのはおかしい、危険だ、

という人も少なくないが、

むしろ思春期のほうが成人してからより

死について思いを巡らすことが多いのではないかと思う。

それを単純に自殺願望などと結びつけ、

命の大切さを説きたいと思うおとながいて、

まわりであーだこーだ言うから

かえって生きることが息苦しくなってしまうのだ。

 

僕もよく死について考えた。

マンガも小説も映画も演劇も死に溢れていた。

逆に言えば、それは「生きるとは何か」

という問いかけに満ちていたということでもある。

 

いまの若者は・・・という言い方は好きでないが、

僕たちの時代以上に、

いい学校に行って、いい会社に就職して・・といった

王道的な考えかたに、みんが洗脳されている印象がある。

だから志望校に入れなかったら人生敗北、

志望した会社に入れなかったらもう負け組、

残った余生を負け犬としてどうやり過ごすか、

みたいな話になってしまう。

そうした展開の方が死に興味を持つより、

よっぽど危険思想ではないか。

 

人生計画を立てる、

キャリアデザインを構築するという考え方も

言葉にするときれいで正しいが、

若いうちからあまり綿密に

そういったデザインとかスケジュールにこだわると、

これまたしんどくなる。

人生、そんな思った通りになるわけがないし、

そのスケジュールの途中で、

AIやロボットが進化して仕事が消滅、

キャリアがおじゃんになることだってあり得る。

 

「Deathフェア」に来ていた若者は、

そうしたしんどさ・息苦しさ・

絶望感・不安感みたいなものを抱えて、

いっぱいいっぱいになってしまって、

「じゃあ、終わりから人生を考えてみようか」

と思って来てみた、という人が多いのではないか。

いわば発想の転換、

パラダイムシフトを試みているのだと思う。

それってものすごくポジティブな生きる意欲ではないか。

 

あなたが何歳だろうが死はすぐそこにある。

同時に「生きる」もそこにある。

社会の一構成員でありながら、

経済活動の、取り換え可能なちっぽけな歯車でありながら、

絶えず「自分は自分を生きているのか?」

と問い続けることは、とても大事なことだと思う。

たとえ答えが出せず、辿り着くところがわからなくても。

 

予告!おりべまこと昭和エッセイ集
2冊同時に6日間無料キャンペーン開催します。
お楽しみに!
4月25日(木)16時~30日(火)15:59
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4月29日って何の日?

 

来週4月29日は昭和の日。
「ゴールデンウィークの日」じゃないですよ!
新しい時代を生きていくためにも
昭和の価値観を知ってほしい。
というわけで、
おりべまこと昭和エッセイ集
2冊同時に6日間無料キャンペーン開催します。
お楽しみに!
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酒タバコ やめて100まで生きる日本人

 

NHKのショート番組で酒を飲む日本人は今、

二人に一人というデータが紹介されていた。

マジか?

 

思えば酒とたばこをヤルのはおとなになった証であり、

飲酒文化・喫煙文化に精通し、

上客や偉い人といっしょに

吞むとき・吸うときのマナーやルールを覚えることは

社会人として生き抜くための必須条件だった。

しかし、いまやそれらの文化は

昭和の伝説になりつつあるのだろうか?

 

そういう僕もタバコをやめてそろそろ四半世紀になるし、

酒も1年に10回も飲まないので、

「ほとんど飲まない」の部類に入るかもしれない。

最近はノンアルの酒もあるけど、

そういうのを飲んで付き合うという機会もほとんどなく、

いまだに呑んだことがない。

 

昭和の男たちは「酒タバコ やめて100まで生きたバカ」

と吹聴して、

刹那の人生を楽しもうという意気が旺盛だったが、

そういう人たちがどんどんこの世から去ってゆき、

酒とタバコのある、ある種の豊かな世界は

僕たちのそばから消えつつある。

 

昔は知られていなかった

(あるいは知らんぷりができた)

アルコールやニコチン・タールの

人類におよぼす害毒が明らかにされてきて、

おそらくこれまでの歴史のように、

飲酒文化・喫煙文化が栄えることはもうないだろう。

 

代わりに健康な世界がやってくるはずだけど、

100まで生きることにどれだけの意味があるのか、

考えている人はまだ少ないと思う。

 

健康づくりやお金を増やすことに一生懸命の人は多い。

でも「酒タバコ やめて100まで生きて何するか?」にも

みんなで一生懸命にならないと、

幸福も生きがいも育っていかないのではないだろうか。

 


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あなたはどんなおとなに憧れましたか?

 

「焼き芋屋のおっさんがカッコいいと思っていた」

「八百屋の親父にあこがれていた」

今日インタビューしたデイサービスの

マネージャーの若者は、

子どもの頃を振り返ってそう語った。

 

焼き芋屋とか八百屋とかの職業が

どうこうというのではなく、

地に足を付けて生身の人間とわたりあって商売する

その生きざまが子どもの目にまぶしく映ったのだろう。

そのまぶしさがその後の彼の道を決め、

人間同士が向き合う現場の仕事に向かわせた。

いまどき珍しい心根を持った青年と言えるかもしれない。

 

手っ取り早く楽してもうけるのがカッコいいとか、

いい生き方だとか、成功者だとか言われ、

みんなそうした考え方に洗脳されてしまっている。

 

けれども経済的に豊かになることと、

豊かな精神をもって生きることとは別の問題。

そして悲しいかな、

大多数の人はそのどちらも手に出来ずに行き詰ってしまう。

 

みんな自分の理想的な将来像を持っている。

こんな生き方をしている“はず”の自分が脳内にいる。

もし行き詰ったら、子どもの頃、何になりたかったか、

どんなおとながカッコいいと思っていたのか

じっくりと思い出してみよう。

 

あなたはどんなおとなに憧れましたか?

どう生きたいと思っていましたか?

いくつになっても問いかけていていいと思う。

若者にそう教えられた日。

 


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なぜ女は「死」に関心が深いのか?

 

渋谷のヒカリエで「Death Fes」が

明日18日まで開かれている。

「死のフェスティバル」という名からは

想像できないほどのポップさ・楽しさ。

こんなイベントを文化発信地・渋谷のど真ん中でやるのは

本当に画期的なことだ。

 

来場者も特に年代によって大きな偏りがあるわけでなく、

20代から90代までまんべんなく訪れ、

土日は大いに盛り上がったようだ。

 

「月刊終活」の記事にするので、

今日は主催者である一社「デスフェス」の

代表二人にインタビューした。

二人とも起業家の女性。

「月刊終活」の仕事をしていて思うのは、

エンディングに関わる仕事を始めるのは、

なぜか女性が多いということ。

 

もちろん、歴史のある葬儀社・お寺・石材店などの業界は

もろに男の世界だが、近年スタートアップしたところ、

イノベーティブな製品・サービスのプロデュース、

ユニークな活動をしている会社・団体は

圧倒的に女性が多く、活躍している印象が強い。

 

日本だけでなく、

アメリカ発の「堆肥葬(遺体を堆肥化して土に戻す)」や

スウェーデン発の「フリーズドライ葬

(こちらは遺体をフリースドライ化)」を開発し、

普及に努めているのも女性CEOである。

 

2022年5月、二子玉川で行われた「END展」でも

女性のキュレーターが主導し、

来場者の3分の2は女性だった。

 

もちろん、死は男女平等に訪れるものだが、

死に関心を持ち、深く追求するのは女性が多い。

「なぜだろう?」と主催者のお二人にも質問して、

思うところを答えて戴いた。

 

理由は複数ある。

一つは長らく続いた男性中心の家制度が終わりを迎え、

個人単位の社会に変わりつつあること。

そういえば30年ほど前に僕たちの母親世代が、

夫(の家)と同じ墓に入りたくないという議論が

マスメディアを通じて話題になった。

 

従来の社会制度に異を唱えるのは女性であり、

彼女らのほうが発想も自由で柔軟性・革新性がある。

母親世代でできなかったことを

娘世代が果たそうと今、がんばっているということか。

 

もう一つ、これは僕の見解だが、

命を産む性であることが関わっているように思う。

男はどう逆立ちしても子どもは産めないが、女は産める。

 

産めるがゆえに肉体の変化も大きく、

初潮・出産・閉経など、

いわば人生のなかで何度も「死」に近い経験をし、

その都度、少女から女へ、女から母へ、

母からまた新たな女へ生まれ変わる。

 

また、社会人として仕事をすれば、

妊娠・出産で仕事を辞める・辞めないの選択、

それ以前に子どもを産む・産まないの選択など、

ドラマチックな決断を迫られる。

 

だから死を最後のライフイベントと捉え、

最後まで人生を楽しみたい、

一生懸命生きたご褒美として

楽しく美しく弔ってほしいという気持ちが湧く。

そこからいろいろな想像力が働くのだろう。

言葉を変えると、

男より女のほうが生きることに貪欲なのかもしれない。

 

場内の展示の一つに、

ウエディングドレスをリメイクして

金婚式や銀婚式、還暦や古希のお祝いや、

最期の衣装として納棺時にも着用できる

「イルミネートドレス」なるものがあった。

 

これまで純白のドレスを着るには一生に一回、

結婚式の時だけのはずだったが、

これからはそうでなくなりそうだ。

試着した人たちは皆、幸福そうに笑っている。

 

死を変えることによって人生も変わる。

こんな喜びがあるのなら、病気も老いも死も怖くない?

そう考える女性が増えるかもしれない。

 


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「パーフェクト・デイ」そして「またあした」

 

結婚記念日。

気温が上がり、暑いくらいだったが、

29年前と同じように快晴。

彼女がマーガレット・ハウエルの

カフェに行きたいというので、

吉祥寺までいっしょにランチをしに行く。

 

目的のカフェは中道通りの商店街の奥にある。

土日などは賑わいのある通りだが、

週初めの月曜は休みの店も多く、比較的静か。

入口から結構奥まっていて、

当然、駅からも距離があるせいか、

他の街から遊びに来る人よりも地元の人が多いようだ。

 

最近知ったばかりだが、

マーガレット・ハウエルというのは英国の服デザイナーで、

モダンクラッシックを追究している人なのだそうだ。

高級ブランドらしいが、

いわゆる高級感や華々しさなどはなく、

一見フツーでシンプル。

しかし、よく見るとさりげなくカッコよくておしゃれ。

おとなのブランドというのだろうか。

 

そうしたテイストを反映して

カフェもごくシンプルなつくり。

ランチメニューはキッシュと

ローストビーフサンドの2種類。

デザートにキャロットケーキと

アーモンドオレンジケーキを食べた。

食事自体も見た目の派手さはないが、

中身がぎっしり詰まって美味しかった。

 

店のすぐ隣に公園がある。

何の変哲もない公園だが、

子どもが遊びまわる分にはじゅうぶん広い。

 

そして一本、シンボルツリーのように

高さ8メートルぐらいの木が立っている。

広げた枝の形がなんとも美しく、

その下ではこの近所の人らしい母子が

ピクニックシートを広げてお弁当を食べている。

 

少し離れたところではまた別の母子がいて、

女の子たちは地面に生えている小さな白い花を摘んで

お母さんにプレゼントしている。

 

窓越しにそんな光景を見ていたら、

ふと「パーフェクト・デイ」という言葉が頭に浮かんだ。

ヴィム・ベンダーズ監督、役所広司主演の

トイレ清掃員の日常を描いたあの映画に

なぜ「パーフェクト・デイズ(完璧な日々)」

というタイトルをつけただろう?

 

世界も人生も完璧どころか矛盾と不条理に満ちていて、

あまり環境に順応していない自分が

60年以上も存在し続けていられるのはなぜだろう?

 

つい1週間前に昔ながらの友人が死んだが、

そんなこともすっかり忘れてのほほんと生きている

自分とは何だろう?

 

戦争をしている国では、今この瞬間にも街が爆撃されて

大勢の人が死んでいるのにそんなことも知らん顔で

「完璧な日だ」なんて言っている

自分とは何者なのだろう?

 

じつは何の保証もないのに

明日もまだ生きているに違いないと信じ、

来年も結婚記念日にはお祝いをしようと思っている

自分とは・・。

 

答は出ないが、それでも気安く

「またあした」と言って眠れることは

おめでたいことなのだと思う。

 


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渋谷ヒカリエでDeathフェス

 

今日4月13日から18日(木)まで

渋谷ヒカリエ8階で「デスフェス」をやっている。

「死というテーマ」が

タブー視され過ぎている現状をなんとかしなければ、

と考えた女性二人組が主催。

 

葬儀供養業界のビジネスイベントではなく、

渋谷のど真ん中、年代関係なく、

すべての人に開かれたイベントである。

開催コンセプトをかいつまんで言うと、

 

「死というテーマ」には本来、愛や感謝、つながりなど、

生をポジティブに照らす側面があります。誰にでも「死」が訪れることを意識することで、「では、今をどう生きるか?」を考え、行動にうつすことができます。

「死」をタブー視せずに、

人生と地続きのものとして捉え直し、

年齢や個別の事情によらず、

多くの人が「死というテーマ」をきっかけに、

今をどう生きるかを考える。

Deathフェスは、そんな「生と死のウェルビーイング」

のためのイベントです。

 

というわけで、「お墓×死」「起業×死」

「家族×死」「循環×死」、

坊さんによる地獄VR、入棺体験、

その他、ユニークなイベントや展示が多数行われている。

 

土曜の渋谷ということもあって

今日の会場は賑やかで華やか。

若者が集う花の渋谷で、

なぜ死をテーマにしたフェスが開かれるのか?

・・・という違和感を含めて超面白い。

ついでにいうと、なんと渋谷区も後援しているのだ。

 

入場無料なので、もし興味を抱いたら

ぜひ行って見てください。

直接足を運べなければウェブで参加もできますよ。

ちなみに明日4月14日は「よい死の日」なのだそうな。

 


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あなたもわたしも呪い人? 「呪いを解く者」

 

フランシス・ハーディングという

イギリスのファンタジー作家の作品。

テーマはズバリ「呪い」。

 

舞台は架空の国で、イメージとしては中世ヨーロッパ。

主人公は呪いの「ほどき屋」の少年と、

呪いをかけられた少女。

この世界には呪いをかける「呪い人」がいて、

それを束ね、利用しようとする悪のボスが登場する。

 

呪いをかけられた人は動物などに変身したり、

この世界に生息する奇妙なクリーチャーが

いろいろ出てきたりして、

全体の印象は、そこはかとなく

「ハリーポッター」を想起させる。

 

僕が面白いなと思ったのは、

そうしたファンタジックなストーリー展開や

冒険劇、敵とのバトルよりも、

「呪い」というテーマそのもの。

 

中世風ファンタジーの衣をまとったこの物語で

扱われる「呪い」は古典的な感じではなく、

ひどく現代的で、僕たちが身に覚えのあるものだ。

 

家族間や仲間同士の支配・被支配、

夫婦間のDV、子どもへの虐待、親への憎しみ、

そして幸福な(と映る)人に対する妬み・嫉み。

 

もちろん古今東西、呪いというものは、

人間の性のようなものだが、

読みながらこれはほとんど

今の日本の状況ではないかと思えた。

 

もし、この物語の「呪い人」のような

力を持ってしまったら、

それを行使する人はきっと後を絶たないだろう。

そして、この呪いの力はある種、最強のサイコ兵器で、

悪意を持って利用しようとする輩が

大勢出てくるに違いない。

 

呪われる側はもちろん、呪わずにいられない人、

そしてこんな力を持ってしまった人たちの

悲しさが胸に残る。

 

文中に「呪いの卵」という表現があるが、

情報化・格差・競争・・・そんな社会で日々を送るうちに、

僕らは知らぬ間に自分の中に

「呪いの卵」を孕んでしまっている。

現代は誰もが表向き善良な市民である同時に、

怖ろしい「呪い人」の予備軍でもあるのだ。

 

陰惨で悲劇的な部分も多いが、

ファンタジー物語としてはけっこう華があるので、

映画化すると面白いのではないかと思う。

 

 

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友の旅立ちに春の花を

 

昨日、64歳で友達が死んだ。

演劇学校の同期生で、

いっしょに劇団をつくって芝居をやった仲間だった。

 

ステージ4のガンだということを知ったのは

半年前、同窓会を開く連絡をした時だった。

その後、12月に6人で連れ立って福井まで会いに行った。

割と元気そうで、おもてなしまでしてくれて、

わざわざ来てくれたお礼にと、お土産までくれた。

 

ステージ4と聞くと絶望感が生じるが、

カミさんの患者には

「ステージ4でもう7年生きてます」という

ガンとの共存に成功している人もいるらしい。

だからというわけではないが、

今年になってから僕のFBの投稿に

何度かリアクションもしていたし、

その友だちも、

まだまだ意外と大丈夫なんじゃないかと

漠然と思っていた。

でも結局そう願っていただけなのだろう。

 

「楽しい時間を過ごさせていただき

ありがとうございました」

彼女の死を知らせてくれた友達は、

そんな家族の伝言を伝えてくれた。

 

どんな時間を過ごしたのだろうと考えた。

もう40年以上も前のことだが、

いっしょに何かを創った仲間というのは

特別な時間を共有したのだという思いがある。

なんであんなにエネルギーがあったんだろう?

芝居なんてくだらないことに一生懸命になれたんだろう?

と不思議な思いがする。

 

劇団を立ち上げたメンバーは3人だったが、

もう一人はすでに15年前、50歳で逝ってしまった。

その時に比べて、今回どこか自然に

仲間の死を受け入れられるのは

やはり年齢のせいだろうと思う。

人生100年時代とは言えど、

還暦を超えた60代は生と死の境にある年代。

今ここを丁寧に過ごさないと

その後生き延びたとしても、

ただ生活しているだけの人生になりそうな気がする。

 

悩み相談みたいなサイトや動画で、

いろんな意図をこめて

「人生に意味などないよ」と言うセリフをよく聞く。

けれども3人の生き残りになってしまって、

なんで俺だけまだ生きているんだろう?

と考えざるを得ない。

 

この世から去る日を選ぶことなどできないが、

花の季節に逝くのは、

残る者の気持ちをほんの少し和らげる。

友の冥福を祈る。

 


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